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2018-10-07 更新
國村 隼、青木崇高、吉田康弘監督、阿部秀司プロデューサー
日本の美しい風景を走る鉄道とともに、迷いながらも成長していく人々の姿を清々しく描き、多くの世代から愛される人気シリーズとなった映画『RAILWAYS』。この度、シリーズ最新作となる『かぞくいろ―RAILWAYS わたしたちの出発―』が有村架純と國村 隼のW主演にて、11月30日(金)より全国ロードショーとなる。
この度、10月4日(木)から開催されている第23回釜山国際映画祭の<アジア映画の窓>部門にて本作が正式招待された。一般の来場者5500名が押し寄せたレッドカーペットセレモニーには、國村 隼、青木崇高、吉田康弘監督、さらに「RAILWAYS」シリーズを手掛けてきた阿部秀司エグゼクティブプロデューサーが登場。大きな歓声に包まれた。(國村 隼は、審査員としてレッドカーペットセレモニーに登場)國村 隼は「New Currents」部門の審査員も務める。
<レッドカーペット>
10月4日から韓国で開催される「第23回釜山国際映画祭」がいよいよ幕を開けた。その華々しい幕開けを伝える開幕式が行われたのは、釜山の海雲台(ヘウンデ)地区のセンタムシティ(Centum city)にそびえ立つ“映画の殿堂”だ。たくさんのマスコミや一般来場者5500人がスターの登場をいまかいまかと待ちわびた。そこに國村 隼、青木崇高、吉田康弘監督、本作エグゼクティブ・プロデューサーの阿部秀司がレッドカーペットセレモニーに登場。会場からはひと際大きな歓声が巻き起こり、登場した4人も手を振りながら笑顔で観客へ応えていた。特に國村 隼が通ると観客の歓声が大きい。なぜならば2016年に公開され700万人を超える動員を記録し、カンヌ映画祭でも上映され反響を得た『哭声/コクソン』に出演していたからだ。国内外から集結した豪華映画人500人と共にレッドカーペットを歩き、熱狂冷めやらぬうちにレッドカーペットセレモニーは幕を閉じた。
<ワールドプレミア舞台挨拶、Q&A>
前日のレッドカーペットの盛り上がりを受けてか、公式上映には270名が詰めかけ、上映後は大きく長い拍手が鳴り止まないなか、國村 隼、青木崇高、吉田康弘監督、さらに「RAILWAYS」シリーズを手掛けてきた阿部秀司エグゼクティブプロデューサーが舞台挨拶に登壇。大きな歓声に包まれた。
さらに、國村 隼は、『哭声/コクソン』の演技により、韓国の最も権威ある映画賞・青龍映画賞や一般投票で選ばれる人気スター賞の2部門に輝いた実績から、アジアの精鋭新人監督のコンペ部門である「New Currents」部門の審査員として選ばれ、会見にも登壇した。
前日の熱狂の内に終わったレッドカーペットから一夜明け、余韻が残る釜山・ CGVセンタムシティにて映画『かぞくいろ―RAILWAYS わたしたちの出発―』の上映が行われた。その上映前に國村 隼、青木崇高、吉田康弘監督、エグゼクティブ・プロデューサーの阿部秀司が、詰めかけた観客270名の前に登壇し上映前挨拶を行った。
阿部は「映画を観に来てくださり、ありがとうございます。私個人の意見としてはシリーズ最高傑作で釜山国際映画祭に出品できたことを大変幸せに感じています」と語り、青木は「釜山国際映画祭は本当に好きで僕は(プライベートも併せ)4度ほど来させていただいております! 國村さんは今回(コクソンの)悪魔のような役ではなく、とても素敵な役で出ていらっしゃるので映画を楽しんでください。」と観客も思わず笑ってしまうコメントを送った。その國村は「この釜山国際映画祭に戻ってこれて本当に嬉しいてす」と語り、さらに「一般のお客様にご覧いただくのは今回が初めてで、それをこの映画祭のお客様に、目の肥えた韓国の方たちに届けられて本当に嬉しいことです」と喜びを噛み締めた。吉田監督からは「初めて観客の前で公開するのでとても緊張しています。映画を観ながら、九州の、ある街にこういう家族がいるのかなと思いを馳せていただけたら嬉しいです」と日本の地方と家族の在り方を感じてほしいと語った。
その後エンドロールが終わると会場からは大きな拍手が巻き起こり、その温かい雰囲気に迎えられ、4名が再登壇した。
観客からの質問に答えるQ&Aを実施し、最初に吉田監督は本作に参加したきっかけを聞かれ、「オファーをいただいて、前作、前々作に負けない作品にしたい、今作は違いを生み出すために女性運転士と義理の父のバディムービーにしたい想いから制作をしました」と強い気持ちを語った。さらに自分たちの力で復旧した鉄道会社についての質問には、第三セクターのことに触れつつ「新しい家族を作る本作と新しく生まれ変わろうとする肥薩おれんじ鉄道がシンクロする姿を描ければ」と映画と鉄道会社への想いを語った。
そして國村へは『哭声/コクソン』とは違う温かい節夫の姿が印象的と語る観客から、「この作品へ参加するきっかけは?」という質問に対して、「本作は人間関係の中の一番小さい部分である、家族という、人と人との関わり方に焦点を置き、それぞれちょっと不器用で、あまり上手にできない人間たちが出てきます。特に本作の中心である世代の違う3人(晶、節夫、駿也)が家族というものを新しく自分たちの意思で作り上げる、そんな作品です」と本作へのきっかけを熱く語った。
そして青木へは、10年前の映画を鑑賞した観客から、「今作も新しい青木さんの姿が印象的で、本作の記憶の中でしか出てこない人物を演じての感想」を聞かれ、「本作では撮影日数が1週間もなかった中で、全編を通して、重要な役柄として出演するキャラクターとどう向き合うのかを最初に考えました」と難しい役どころへの想いを語り、「脚本を読んだ際、(本編のシーンで駿也が父親を想い、泣くシーンに対して)なんとか父親として、駿也がリアルな感情からアプローチできるよう、彼と一緒に過ごし、撮影外でも親子の時間を作ることに専念しました」と演じた際に気を付けた部分をコメントし、「(駿也が泣くシーン当日に)吉田監督へボイスメッセージを送り、父親としての言葉と役者としての言葉2パターンを送って元気づけました。」と本当の親子のように温かく語っていた。
そしてエグゼクティブ・プロデューサーの阿部秀司は、今作を制作するにあたってのきっかけを聞かれ、「この映画は鉄道をテーマとして3作目になりますが、地方も含めたくさんの鉄道がある中で、特に地方は活気がない現実がある」と憂う旨を語り、「(自身も)もともと鉄道が大好きで、自分の得意を生かしたい思いもあり、だからこそなんとか地方を盛り上げる、フォーカスする作品を制作したかった」と制作への熱い想いを語った。
さらに「今回は新しい家族を作るという話で、吉田監督とオリジナル脚本で女性運転士の物語という今までとは違うテーマを据え、コミュニケーションの最たる映画が完成したと思う」と本作への自信を伝えた。その女性運転士であり、若い母親である有村を起用した理由に対して、阿部は「新しい作品を作るにあたってテーマを変えて女性運転士をキーワードにした際、監督と2年前ほどに話して、有村さんが適任だ」と率直な気持ちを語り、吉田監督は「あまり過去の説明をしない映画にしたかったので、セリフ以外の表情でもすべてを繊細に表現できる有村さんだからこそ決めました」とキャスティングの裏話を語った。
そして最後の質問に移り、「國村さんご自身と本作の節夫との違い」を聞かれ、國村「自分自身は孫がいない、ただ自分が孫に対してのイメージではなく、物語の中で節夫がどういう祖父なのかを脚本を読みながら表現した結果、完成した映画の節夫になっています」と演じた際の自身の気持ちを語り、再び大きな拍手の中、イベントは締めくくられた。
<観客の感想>
舞台挨拶後、熱気冷めやらぬ会場で、観客へ本作の感想を聞いた。女性2名で鑑賞した観客へ印象に残ったシーンに対して「最後のシーンで駿也がおれんじ鉄道内で窓の外を見る姿が印象的だった、さらに女性の感情を表すシーンが多く、晶が成長していくシーンが女性として感動した」と語った。さらにもう一人は「この映画を観て、みんな絶対感動するし、日本に行きたくなる映画でした! 絶対韓国で上映したほうが良いです!」と熱くかたる女性も。そしてある男性からは「とても心が温かくなる映画でした。父とは仲が悪いわけではないのですが、改めて家族というものを大切にしたいと思いました」と自身を見つめなおすきっかけになる映画と感動したコメントも、そして「駿也が泣くシーンに涙が溢れ、今に留まらず、家族それぞれが前に進もうとする姿に元気づけられました!」と興奮した様子でコメントを残していた。
今回の釜山国際映画祭で本作は観客の心に刺さる映画ということを印象づけられる瞬間だった。
<國村 隼・審査員会見>
午前中にはアジアの精鋭新人監督のコンペ部門である「New Currents」部門の審査員会見へ審査員として選ばれた國村 隼が登壇。大勢のマスコミが集まる中、KIM Hong-Joon(監督/韓国)、Labina MITEVSKA(俳優・プロデューサー/マケドニア)、Nashen MOODLEY(シドニー映画祭ディレクター/南アフリカ共和国)、SHIN Nansun(プロデューサー/香港)と共に質疑応答に答えた。
最初の挨拶として國村は「昨年は出演者としてきましたが、今回は審査員の一人ということで、審査をするのは本当に初めてなので、プレッシャーを感じています」と緊張の面持ちで挨拶をした。韓国や日本で認知がさらに広がるきっかけとなった『哭声/コクソン』に出演した後で個人的に感じることは?との問いに、「映画というのは、映画作品そのものが世界中を一人歩きするものだというふうにいつも思っています。特に、今回初めて『哭声/コクソン』のような韓国の作品に参加させていただいたことで、公開前と後では自分自身の俳優としての状況が変わりました。ひとつ大きなことは、(韓国も含め)これだけたくさんの人が映画を観ることを楽しんでいて、かつ映画の良し悪しをみんなそれぞれが思いをもって判断しているということを実感しました」と昨年出た作品も含めて熱い想いを語った。
また俳優として審査をするうえで、どういった映画の見方をしますか?という問いには、「映画を観るときは観客の目線に立とうと努力してみるのですが、実際にはこの作品の全体や脚本をみたときに(自分が俳優として)どう感じるであろうか、作品に参加することが前提のイメージで観てしまいます。観方がどうしても“脚本もう少しここをこうしたらいいのにな”や“映像はすごくいいけれど、もう少し全体の構成として間合いやタイミングを短く使ったほうがいいな”等、監督とまた別の目線だと思いますが、自分が作品の撮影現場に参加しているイメージで(今回も)作品を観るかと思います」と長年俳優として活躍している國村だからこその視点で質問に答え、たくさんのフラッシュの中、会見は終了した。
(オフィシャル素材提供)
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