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2018-10-21 更新
趣里、菅田将暉、仲 里依紗、西田尚美、石橋静河、織田梨沙、関根光才監督
「異類婚姻譚」で第154回芥川賞を受賞、小説家・劇作家・演出家としてマルチに活躍する本谷有希子氏の、芥川賞・三島賞候補作となった傑作小説待望の映画化『生きてるだけで、愛。』。
その完成披露上映会が20日、東京・有楽町の丸の内ピカデリー シアター1で行われ、主演の趣里、共演の菅田将暉、仲 里依紗、西田尚美、石橋静河、織田梨沙、関根光才監督が登壇した。
理不尽な感情にさいなまれる引きこもりのヒロイン・寧子役の趣里は「脚本を読んだときにものすごいエネルギーを感じて、それを初期衝動として大切に演じました。外から見たら難のあるキャラクターだけれど、生きていたら楽しいことだけではなくて、辛いことや悲しいこともある。だから共感できる部分はたくさんありました」と熱演を報告。寧子と同棲するゴシップ雑誌記者・津奈木役の菅田との初共演には「とても自然体な方ですよね。現場でも本当にそのままで。寧子のエキセントリックな部分を受け止めてもらいました」と感謝していた。
その菅田は「シリアスなシーンが多い映画の現場のほうが仲良くなる。現場をどうやって楽しむかと考えることが多いので、実際に現場では楽しくやっていました。趣里さんからはストレッチとかを習っていましたね。僕は体が硬いから」と和気あいあいな現場の風景を振り返り、趣里が「菅田さんからはボクシングを教えてもらいました」と報告があると「趣里さんはボクシング経験がないのに、3分くらいミット打ちができていたくらい体力がすごい……なんかラジオの収録みたいな舞台挨拶だね」と笑顔を見せた。
津奈木の元カノ・安堂役の仲は「とりあえずセリフが長くて辛かった。自分ではよく分からないようなことをセリフで言っているので……」とぶっちゃけつつ、「久々の映画の撮影だったので、いい経験ができました。16ミリフィルムで撮影する映画も久々だったので、身が引き締まって。でもフィルムの値段が高い分、NGが出せないというプレッシャーと長いセリフで“どうしよう!”とパニックになっていました」となれない状況での緊張を明かした。
寧子が働くことになるカフェバーのマスターの妻・真紀役の西田は「普通さが寧子に刺さればいいと思って、普通の塩梅を意識しました。いいカフェでした」と報告。カフェバーの従業員・莉奈役の織田は「緊張感がなく自由な感じの現場なのかなと思ったけれど、フィルムでの撮影が緊張した」とフィルム撮影を意識したことを告白。関根監督はフィルム撮影の狙いについて、「原作を読んだときに、真っ先にフィルムで撮りたいと思った。フィルムは人の心の動きが映ると僕が信じているからです」とその理由を説明した。津奈木の同僚・美里役の石橋は「映像も美しく、途中から他人事に思えなくなるほどそれぞれのキャラが愛おしくなった」と完成作品の印象を語った。
また映画にちなんで“分かり合えたと思えた瞬間”を聞かれた趣里は、「舞台をやると、お客様と通じ合えているような瞬間を感じることがある。同じ時間に生きて、存在しているんだというのが空気で分かる。そんな幸せを感じる時にお芝居をやっていて良かったと思う」としみじみ。一方、菅田は「ささいなことですが」と前置きしつつ「コンビニに入ったら、自分の曲が流れていて、店員さんと目があった。この人が僕の曲をかけたのか?と。気まずくてレジに行きにくくなりましたけれど……。そんなシンクロがありました」と偶然の一致を紹介。
俳優の中尾明慶を夫に持つ仲は、「旦那さんのお仕事が終わるころかなと思って『終わった?』と連絡をしたのと同時に、連絡が同時にあるということが結構ある。そんなときに分かり合えているなと思う」と以心伝心報告で、さらに「何を食べたい?と聞いても返事がなかったのに、ハヤシライスを作っておいたら、帰ってきた時に『ハヤシライスが食べたいと言おうと思っていた』と言われたこともある」と仲睦まじい熱々の夫婦シンクロを紹介し、場を盛り上げた。
最後に主演の趣里は、キャストを代表して「撮影ではスタッフさん一人ひとりの熱い思いを感じ、映画の力を感じていました。『生きてるだけで、愛。』というタイトルがすべてですが、葛藤や愛おしさが詰まっている作品です」とアピールした。
(オフィシャル素材提供)
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