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2019-03-24 更新
阿部純子、斎藤 工、イッセー尾形、ロデオン・ガリュチェンコ、アレクサンドル・ドモガロフ、イワン・グロモフ、アンドレイ・デインチェフ、井上雅貴監督、井上イリーナプロデューサー
日露戦争時に愛媛県松山市に設置された国内初の捕虜収容所で出逢った日本人看護師とロシア将校を中心に、歴史に翻弄されていく人々を描いた日露合作の感動作『ソローキンの見た桜』が遂に公開。これを記念し3月23日(土)、東京・有楽町の角川シネマ有楽町にて舞台挨拶が開催され、主演の阿部純子をはじめ、斎藤 工、イッセー尾形、ロシア人キャストのロデオン・ガリュチェンコ、アレクサンドル・ドモガロフ、イワン・グロモフ、アンドレイ・デインチェフ、井上雅貴監督、井上イリーナプロデューサーの計9名が登壇した。
桜色の着物姿で登壇した阿部は「やっと皆さんにお目にかかれて、本当に嬉しいです」と全国公開を迎えての万感の思いを語った。日露合作、英語の芝居、一人二役など通常とは異なる要素の多い中での主演とあって「プレッシャーも感じていましたし、こんな大役が私に務まるのか?という気持ちと頑張ろうという強い責任感を感じていた」と明かしたが、「現場でこの素敵なキャストの皆さんや監督、スタッフの皆さんに助けていただいて、ひとりで考えすぎずに頑張ろうと気持ちを切り替えられました」と感謝を口にした。
相手役を務めたガリュチェンコは撮影を振り返り、「日本も初めてでしたし、こうした国際的な大きなプロジェクトも初めてでしたが、日本の撮影チームは非常に優れていましたし、特に阿部さんとの共演は楽しく、印象的で、忘れられない経験になりました」とニッコリ。阿部も笑顔で「スパシーバ(ありがとう)」と返した。
ドモガロフは、イッセーとの共演シーンがメインとなったが、この日もイッセーと隣同士で並ぶと「昔からの友人のようです」と笑顔を見せ「イッセーさんに深く感謝しています。役者の技術の伝統、メソッドなど(日本とロシアで)違う部分も多くありますが、イッセーさんの演技を見習った部分も多くあり、貴重な体験をさせてもらいました」と語った。
一方のイッセーも「(彼(ドモガロフ)が来るだけで空間を支配するのが分かるし、彼がこの映画の屋台骨になるだろうということがすぐに分かりました。撮影をしていると、彼の眼に僕はどう映っているんだろうかと気になりましたが、それは楽しい興味であり、(2人の演技が)違えば違うほど、それは日本とロシアの違いという映画のテーマにもつながっていくと思い、違いを楽しみました」とロシアの名優との競演を振り返った。
斎藤は現代編への出演で、松山、そしてサンクトペテルブルクでの撮影に参加したが、初めて訪れたロシアに魅了されたよう。カメラ、そしてスマホで街並みを自ら撮影したことを明かし、「素晴らしい魔法にかかったような景色を見させていただきました」と述懐。また、井上監督とその妻で現在、妊娠中であるイリーナプロデューサーの関係に触れ「日露の国際恋愛を描けるのは井上監督しかいないと心から思ったし、僕にとってはお二人こそが、この『ソローキンの見た桜』という映画のモデル。お二人だからこそ作れた映画だと思います」と称えた。
イリーナプロデューサーは本作の制作について「日本にもロシアにも理解され、受け入れられる作品になるように、脚本段階からロシアの俳優とも話し合ったし、ロシア兵の衣装などはロシアで見つけて持ってきたり、歴史的に見てもおかしくないようにと工夫しました」と明かした。
井上監督はこの映画に参加しているキャスト、スタッフについて、日本人、ロシア人といった区別を持たずに「映画が好きで、映画を愛し、信じている人たち」として見ていたと述懐。「いいものを作るんだという気持ちで参加していたし、苦労は全くなかった」と力強く語った。
舞台挨拶の最後には、ロシアキャストからのサプライズで、キャストの似顔絵が描かれたサイン入りの色紙がガリュチェンコから阿部に手渡された。阿部は「サプライズに慣れていないのでびっくりしました」と感激の面持ち。「思い入れの強い映画なので、こうしてまた日本人キャストとロシア人キャストの皆さんで集まって、作品をこうして観客の皆さんに届けることができてすごく嬉しいです。桜が咲いていく時期ですが、桜と共にこの映画も全国に咲いてくれたらと思います」と満面の笑みを浮かべて呼びかけ、会場は温かい拍手に包まれ、本イベントは幕を閉じた。
『ソローキンの見た桜』は角川シネマ有楽町ほか全国にて公開中。
(オフィシャル素材提供)