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舞台挨拶・イベント

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『犬ヶ島』来日記念舞台挨拶

2018-05-27 更新

ウェス・アンダーソン監督、コーユー・ランキン、ジェフ・ゴールドブラム
野村訓市、村上虹郎、伊藤 晃、池田エライザ、夏木マリ

犬ヶ島inugashima
配給:20世紀フォックス映画
© 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation

 ウェス・アンダーソン監督が贈る、近未来の日本を舞台にした映画『犬ヶ島』。監督が、大好きな日本を舞台に4年の歳月をかけ作り上げた渾身の作品となる本作を引っ提げ、熱望していた訪日が13年ぶりに実現! 今回主役に大抜擢された期待の新星子役のコーユー・ランキン、噂好きのゴシップ犬・デュークの声を担当したウェス組常連のジェフ・ゴールドブラムも来日。日本大好きなウェス監督へ、「うぇす・あんだ~そん~」という相撲風の本格な呼び出しで、日本流のおもてなし! エキサイティングな演出に監督やキャスト陣も大興奮! 日本を心から愛するウェスから日本中の観客へスピーチが行われ、さらに野村訓市、村上虹郎、伊藤 晃、池田エライザ、夏木マリと、日本人ボイスキャストも会場に駆け付けるなど、日米の超豪華キャスト・スタッフが一堂に会す、豪華イベントは大盛り上がりとなった。


 イベントではウェス・アンダーソン監督をはじめとした来日ゲストに加え、豪華ボイスキャスト陣も登壇するということで、会場のマスコミ席は満員御礼に。そして、遂に、“犬ヶ島”と大きく書き込まれたのぼりがステージ両脇に掲げられた会場に、リズミカルな和太鼓の音楽が流れだすと、ステージの上手と下手にボディーガード並みにどっしりとした力士が出陣! 続けて、本格的な2名の呼出による、「東ぃ~、うぇす・あんだ~そん~!」という伸びやかな呼び込みにより、本作の監督を務めたウェス・アンダーソン監督が、自身の名前が書かれた千社札ポスターとともに登場した。続けて、ジェフ・ゴールドブラム、コーユー・ランキンも、本物の相撲さながらの演出のなか会場に呼び込まれると、会場にいるマスコミ人からはフラッシュの嵐が炸裂し、観客からも万雷の拍手喝采!

inugashima ウェス・アンダーソン監督、コーユー・ランキン、ジェフ・ゴールドブラムもエキサイティングな日本流おもてなしに大興奮! 監督は「この映画とともに日本を訪れることができて本当に、本当にうれしいよ。後で伝えたいことがあるので楽しみにしていてね!」、ジェフ・ゴールドブラムは「皆さん今日はありがとう! 偉大なウェス・アンダーソン監督と、コーユーと一緒に来日することができて幸せな気分だよ。みんなと握手やハグをして、写真まで撮りたい気分だ!」、コーユー・ランキンは「こんばんば、コーユー・ランキンです。『犬ヶ島』に出演できてうれしいです。収録は3年前だったんですけど、今でも本当に楽しい思い出です」とそれぞれが挨拶。

 かねてより日本を敬愛し、日本の文化や映画などからインスピレーションを受けて本作を制作したというウェス。13年ぶりに日本を訪れて、想像との違いや共通することについて問われると「僕の想像と変わっているところはもちろんあるけれど、僕は製作にあたって、6年間ずっと、日本以外のことは考えていなかったんだ。映画を製作している間に娘が生まれて、もう2歳半になるんだけど、彼女も生まれてからずっと僕と同じように日本のことばかり触れてきた。だから今回の来日で彼女も異常なくらいに喜んでいるし、それがまた僕にも伝染して今は本当にハッピーな気持ちだよ」と胸いっぱいの様子でコメント。

 ここで、ウェス・アンダーソン監督の希望により、日本の観客へスピーチが行われた。ウェス「2012年、ひとつのアイデアが浮かんだ。それは何頭かの犬がゴミ島に置き去りにされていて、彼らを助けに行こうとする男の子の物語だった。僕はいつも映画を共に作っているジェイソン・シュワルツマンやローマン・コッポラと一つの質問を自分たちに投げかけた。それは“黒澤さんならどうするだろうか”。その言葉に向かって本当に努力をしたんだけど、最終的にその答えを出すことに失敗してしまったかもしれない。でも、黒澤 明監督の影響や、彼からのインスピレーションを無くしては、この映画を作ることはできなかった。そして、このほかにも、この映画を作るために、素晴らしいコラボレートをしてくれた人たちがいるんだ」と言って、野村訓市、ジェレミー・ドーソン(プロデューサー)、コーユー・ランキン、ジェフ・ゴールドブラム、アンディ・ジェント(パペット制作リーダー)、夏木マリ、村上虹郎、伊藤 晃、池田エライザ、さらに続いて、渡辺 謙、野田洋次郎(RADWIMPS)といった日本人ボイスキャスト。そして、黒澤 明、大友克洋、宮崎 駿、高畑 勲、庵野秀明、今村昌平、北野 武……と、日本の映画界、芸術界を牽引する巨匠の名前を次々に読み上げていくウェス。

 すると、「はい!」という返答と共に、野村訓市、夏木マリ、村上虹郎、伊藤 晃、池田エライザら、豪華日本人ボイスキャストが自身の演じたキャラクターのパペットを手に舞台に登壇した。

 全員がステージに揃うと、ウェスは続けて、「この物語の舞台となっているのは外国人である僕の想像した理想郷ともいえる、ウニ県という仮想の街。この映画の製作が始まった最初の日から思い描いていたのは、こうやって日本に来て、日本の観客の皆さんに僕が作った日本が舞台の映画を観てもらうことだった。それが今日なんだ。そして、この映画を一緒に作ったみんなと壇上でこの日を迎えられること、みんなにやっと映画を観てもらえることを本当にうれしく思っているよ」と明かした。

inugashima 編集者ヒロシの声を吹き替えた村上虹郎は「今日着ている浴衣はウェス監督からいただいたもので、『犬ヶ島』オリジナルの柄だそうです。基本的に録音はiPhoneのボイスメモで行ったので、監督とはついさっき初めてお会いしたんですが、今日ここで一緒に舞台に立てたことで、ウェス・アンダーソン監督の作品に出演したことをやっと実感しています」と喜びを露にした。

 小林市長という役のボイスキャストとしてだけでなく、ウェスの友人として、本作の原案や日本人ボイスキャストのキャスティング・ディレクターも務めた野村訓市は「ウェスの“ちょっと手伝ってくれ”っていう言葉から3年かけてここまで来て、この映画を皆さんに観ていただけるのはほっとした気分とうれしい気分です。ビジュアルもすごく美しいし、音も素晴らしいので、どうしても視覚的な部分に気がいってしまうけど、ウェスという人はとてもあたたかいストーリーテラーだと僕は思っているので、ぜひ物語にも注目して観てください」と製作側としての見どころを明かした。

 パンクガールの声を吹き替えた池田エライザは「お話をいただいた時は、“ウェス・アンダーソン監督が日本を舞台にして犬の映画を撮るらしい”という情報しか知らないまま声を録っていただいたのですが、映画を拝見したら、こんなにも日本のことを長く想ってくれる方がいるんだと思うくらいに素晴らしかったです。ロンドンに住んでいる知り合いもこっちでは『犬ヶ島』がすごく盛り上がっていて、日本に帰りたくなる作品なんだよといっていて、それだけパワーの詰まった映画なんだなと思いましたね。」と感慨深い様子でコメント。

 渡辺ベン教授の声を吹き替えた伊藤 晃は「僕はたまたまNYで活動していた時にオーディションに受かったのですが、まさか夏木マリさんの隣に立ってお話しすることになるとは思いませんでした。僕は今年、戌年の年男で、さらにこんな素敵な犬の映画に関われて、今日が人生のピークなんじゃないかと思います(笑)。ですので、皆さんも楽しんでください!」と会場を沸かせた。

 下宿のおばさんの声を吹き替えた夏木マリは「わたしは下宿のおばさんを演じました。ベルリン国際映画祭へ行ったときはおばさんのパペットは上半身だけで脚がなかったのに、今日はアンディ(パペット責任者)が彼女の脚を作ってくれました。ありがとうございます! わたしも村上さんと同じようにiPhoneでの収録だったのでなかなか実感がなかったんですけど、ベルリン国際映画祭で映画を観た時はウェスの世界のパーツの一部になれたんだなと思ってうれしかったです」と、ベルリン国際映画祭の思い出を振り返った。

 最後にウェスは「本当に長い時間をかけて作ったこの作品を日本のみんなが楽しんでくれることを心から祈っているよ。すでにいろいろな国で公開が始まっているけれど、僕にとっては今日のこの日がワールドプレミアなんだ。この映画に携わってくれたこの仲間たちと今日という日を迎えられることが本当にうれしい。みなさん、ありがとう!」と、日本の観客へ、並々ならぬ敬愛の想いを伝えた。

 イベントでは、ウェスの深すぎる日本愛に、それに応えるかのように大歓声を送る観客の一幕も! 長年に渡るウェスの想いを受け取り、支えた、豪華日米ボイスキャスト陣、そしてスタッフ陣の心がひとつになって迎えられた本イベントは大盛況のなか幕を閉じた。



(オフィシャル素材提供)





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