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2018-03-08 更新
沢村一樹、LiLiCo
クリント・イーストウッド監督最新作『15時17分、パリ行き』の公開記念イベントが都内で行われ、俳優の沢村一樹と映画コメンテーターのLiLiCoが出席して作品にまつわるトークを繰り広げた。
本作は、2015年にパリ行きの高速鉄道内で実際に起こった無差別テロ事件をイーストウッド監督が映画化。偶然、この列車に乗っていた3人の幼なじみが、死の危険にさらされながらも犯人に立ち向かう姿が描かれる。実際にその場にいた人物が本人を演じていることに驚かされる。
クリント・イーストウッドの大ファンだという沢村は「好きすぎて粘土細工で胸像まで作ったことがある」と過去の自分を告白。LiLiCoが「私の胸像も作ってほしい」とお願いすると、沢村は「ギャラもとりますから」とやんわり拒否してLiLiCoをがっかりさせていた。
イベント当日に試写を鑑賞したという沢村は興奮冷めやらぬ様子。メインキャストの3人だけでなく、実際に事件を体験した本人たちを俳優として起用しているということについて沢村は「よく演じたなって思います。若者たちのリアリティー溢れる演技に『役者ってなんだろう』って思いました」と深く考えさせられた部分も多かったようだ。
一方、直接イーストウッド監督にインタビュー経験のあるLiLiCoは「イーストウッド監督は、日本メディアのためにインタビュー日を一日開けてくれるほどの日本びいきなんです。ソフトな感じで、サーッと現れてくるんです。それと、私のことが好きみたい。チョコレートケーキを食べた後のお皿を渡されたり……。インタビューが終わっても『そこに座っていなさい』といって部屋に残されるんですよ」とご機嫌なエピソードを披露した。
それを聞いた沢村は「どこが良かったんですかね。物好きな方なんでしょうね……(笑)」と憎まれ口をたたくも、LiLiCoの話を聞いているうちに「監督の作品に僕も出たいので、頼んでみてくださいよ」とイーストウッド監督への口利きをお願いしていた。
作品について沢村は「この映画は事件だけでなく、3人の子ども時代や、優等生ではなかった学校での姿なども描かれているけど、母親の振る舞いが素晴らしかった。きちんと子どもを信じて、守っていたことが伝わってきた」と語り、「一人でも多くの人に観てほしいけど、中学生とかにも観てほしいな。この映画を観るのと観ないのとでは、何か起きた時の対応の仕方が変わってくると思う。単なるエンターテインメントではなく、余韻が残る作品。いろいろと考えさせられます」と感想を語っていた。
LiLiCoは「この映画を観て、みんなが素直な気持ちで人のことを助けられたらいいなって……。少し優しくなってくれればいいなって思います」とメッセージを送っていた。
(取材・文・写真:Sachiko Fukuzumi)
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