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2017-02-20 更新
原題:FORUSHANDEアスガー・ファルハディ監督と主演女優タラネ・アリドゥスティが、トランプ政権による入国制限命令への抗議のため、アカデミー賞®授賞式へのボイコットを表明したことで連日ニュース報道され、世界の注目を集めた『セールスマン』。その渦中、見事外国語映画賞を受賞し、国境や信教を超えて作品が高く評価されたことに世界中が胸を熱くした。ファルハディ監督は『別離』でも同賞を獲得しており、二度目の受賞という快挙を成し遂げたことになる。カンヌ国際映画祭でも脚本賞と男優賞をW受賞した本作は、全米では2017年1月にたった3館で限定公開されたが、その週の公開作品でアベレージ1位となる大ヒット・スタートを記録した。
今や世界的に最も新作が待ち望まれるフィルムメーカーのひとりアスガー・ファルハディ。『彼女が消えた浜辺』でベルリン国際映画祭銀熊賞に輝いたのち、『別離』では再びベルリンにて金熊賞と銀熊賞(男優賞、女優賞)の主要3部門を独占し、アカデミー賞®の外国語映画賞を受賞。さらにカンヌ国際映画祭に出品された『ある過去の行方』では、ベレニス・ベジョに女優賞をもたらした。緻密にして繊細な脚本と緊迫感あふれる語り口は、世界中から絶大な支持を獲得している。
アメリカを代表する劇作家アーサー・ミラーのピューリッツァー賞受賞作「セールスマンの死」。ファルハディ監督は、時代の変化に取り残されたこの戯曲の主人公であるセールスマンの境遇を、急速に近代化が進むイランの社会状況に重ね合わせた。劇中ではエマッドとラナが出演する「セールスマンの死」の舞台シーンが随所に挿入され、映画に豊かな奥行きを与えるとともに、現代的なライフスタイルと伝統的な価値観の狭間で生きる夫婦の姿が、リアルに綴られている。
教師エマッドとその妻ラナは、小さな劇団に所属し、俳優としても活動している仲の良い夫婦。ある日、エマッドの留守中に、引っ越して間もない自宅でラナが侵入者に襲われてしまう。
警察に通報して犯人を捕まえたい夫と、表沙汰にしたくない妻の感情はすれ違い始める。やがて犯人は前の住人だった女性と関係がある人物だと分かるが……。その行く手に待ち受けていた意外な真実とは――。
(2016年、イラン・フランス、上映時間:124分)
キャスト&スタッフ
監督・脚本:アスガー・ファルハディ
出演:シャハブ・ホセイニ、タラネ・アリドゥスティほか
配給
スターサンズ/ドマ
6月10日(土)よりBunkamura ル・シネマほか全国順次ロードショー
オフィシャルサイト
www.thesalesman.jp (外部サイト)
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