このサイトをご覧になるには、Windows Media Playerが必要です。
Windows Media Playerをダウンロードする
2016-05-22 更新
原題:MUSTANG2015年カンヌ国際映画祭監督週間に出品されるや、これが長編デビュー作と信じがたいほど卓越した構成力と美しい映像、5人姉妹を演じる少女たちの溢れんばかりの存在感が各国マスコミに絶賛され話題を集めた、デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン監督作『裸足の季節』。
同映画祭でヨーロッパ・シネマ・レーベル賞を受賞後、世界中の映画祭を席巻し、観客賞と主演女優賞を中心にあまたの賞を次々に獲得、ついにはトルコ出身の女性監督によるトルコ語作品ながら、同年のカンヌ映画祭パルムドール受賞作『ディーパンの闘い』(ジャック・オディアール監督)などの並みいる強豪を押しのけてアカデミー賞®フランス映画代表に選ばれ、ついには同外国語映画賞にノミネートされた。自国語以外の作品がフランス代表となったのは『黒いオルフェ』(59)以来、実に56年ぶり2度目の快挙である。
トルコ・アンカラで生まれ、フランス・パリで映画を学んだデニズ・ガムゼ・エルギュヴェンの長編デビューとなる本作は、彼女が少女時代に実際に体験した出来事が投影されており、脚本も手がけている(アリス・ウィノクールと共同)。撮影中は自身の妊娠と重なっていたが無事クランクアップ。完成とともに快進撃を展開し、米バラエティ誌が選ぶ「注目すべき映画監督10人」に選出された、気鋭の女性監督である。
姉妹役の5人はいずれもオーディションやスカウトによって監督が見出した新人で、三女エジェを演じたエリット・イシジャン以外はすべてこれが演技初体験。映画の原題である「ムスタング(MUSTANG)=野生の馬」そのものの生命力にあふれ、みずみずしく溌剌とした彼女たちの魅力がこの映画を牽引しており、その功績に対して、第21回リュミエール賞新人女優賞、第21回サラエヴォ映画祭主演女優賞、第5回サハリン国際映画祭審査員特別賞(主演女優)、第46回インド国際映画祭主演女優賞が5人全員に贈られた。
音楽は、オーストラリア出身のアーティスト、ウォーレン・エリス。本作『裸足の季節』は、ニック・ケイヴ率いるニック・ケイヴ・アンド・ザ・バッド・シーズでの活動や、ニック・ケイヴと共同で担当した『欲望のバージニア』『母の身終い』などの映画音楽で知られる彼が、単独でサウンドトラックを手がけた初の映画である。
13歳のラーレは5人姉妹の末っ子。10年前に両親を事故で亡くし、いまは祖母の家で叔父とともに暮らしている。
学校生活を謳歌していた美しい姉妹たちはある日突然、家に閉じ込められてしまう。古い慣習のもと、電話を隠され、扉には鍵がかけられ、自由を奪われた「カゴの鳥」となった彼女たちは、ひとりひとり見知らぬ男のもとへと嫁がされる。
そんな中、自由を取り戻すためラーレは秘かにある計画をたてる……。
(2015年、フランス=トルコ=ドイツ、上映時間:94分)
キャスト&スタッフ
監督:デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン
音楽:ウォーレン・エリス
出演:ギュネシ・シェンソイ、ドア・ドゥウシル、トゥーバ・スングルオウル、エリット・イシジャン、イライダ・アクドアン、ニハル・コルダシュ、アイベルク・ペキジャンほか
配給
ビターズ・エンド
6月11日(土)より、シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMA他全国順次ロードショー!
オフィシャルサイト
www.bitters.co.jp/hadashi (外部サイト)