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2015-10-05 更新
ジャック・オコンネル
ジャック・オコンネル
1990年8月1日生まれ。イギリス、ダービー州アルヴァストン出身。
イギリスの有名な演劇ワークショップ、ザ・テレビジョン・ワークショップで演技を学んだあと、2005年に俳優としてデビューする。翌年『This is England』のビューキー役で映画デビュー。続く『バイオレンス・レイク』(08/未)ではマイケル・ファスベンダー、ケリー・ライリーと、『狼たちの処刑台』(09/未)ではマイケル・ケインと共演を果たす。
彼を有名にしたのは大人気ドラマ「Skins」の第2シーズンで演じたジェイムズ・クック役であろう。その後2012年のロンドン・オリンピックを目指す飛び込み競技の若い選手たちの葛藤を描いた『Dive』では主演の1人を演じ、TVドラマ「The Runaway」(11)や映画『ユナイテッド―ミュンヘンの悲劇―』(11)でも主演を務めた。
2014年は『300<スリーハンドレッド>~帝国の進撃~』から始まり、世界的な評価を受けた『ベルファスト71』などに出演、最新作はアンジェリーナ・ジョリー監督『Unbroken』(14/未)。1936年ベルリン・オリンピックでアメリカ代表になった陸上選手ルイス・ザンペリー二が、第二次大戦中日本軍の捕虜となった体験を描いた本作で主演に抜擢された。 その他、アリシア・ヴィキャンデル、デイン・デハーンと共演した『Tulip Fever』(15)が待機している。
プラダの2015年春夏コレクションの広告モデルに選出されるなど、今後の活躍が期待される若手英国俳優。
生々しいバイオレンスと容赦なき世界でのサバイバル。イギリスから生まれたジャンル映画の定型や常識を覆す傑作『名もなき塀の中の王』。現在目覚ましい活躍を見せ注目を浴びている英国の新鋭、主演のジャック・オコンネルのインタビューが届いた。
本作で体格がよく、非常に暴力的な青年を演じた。「エリックの独房の扉が開いていても、誰も訪ねてこないし、そんなものいらないと無言で言っているんだ」オコンネルはエリックを演じるにあたって、共感を持とうとしたという。
「彼は未熟なのか、クソ野郎なのか、それとも彼の歳にしては大人なのか? いろいろ考えて、歳の割に大人なんだろうと思って演じることにした。学生時代で覚えた汚い言葉も使うようにした。19歳にしては大人びている青年を作り上げようとした。彼は大人になることを強要されたんだ。エリックの周りには売春婦の母やそんな類の大人しかいなかったわけだから、子供のままでいることを許されなかったんだと思った……。エリックは、頭は良かったんだ。頭が良くて器用だったから、彼の人生の危険度は高くなったんだろう」。
エリックは物語で、様々な困難から本当の自分を見つけていくが、オコンネルにとっても信頼する監督のもとで同じことを感じていたという。
「少しでも自分のエゴを出していたら、この映画でこんなにも自分をさらけ出すことはできなかった。デヴィッドにとっては大したことではなかったかもしれないが、彼との仕事は自分にとって素晴らしいチャンスだった」。“信頼”はこの映画のテーマであるとは言えないが、それでもこの映画にとって重要な要素である。俳優たちは自身を限界ぎりぎりまで追い込むが、特別な信頼関係がなければ暴力シーンなどで思いっきり演じることはできないだろう。「そういうシーンでは、何かに遠慮して演じるなんてことはできないが、どこまでやっていいのか知る必要がある。ある日の撮影で、手を怪我してしまった。それほどのめり込んでやったから、きっとリアリティがある映画だと観客には思ってもらえると思うんだ」。
以前にもオコンネルは暴力がテーマの映画に出演したことはあったが、本作ではそれ以上のことを求められる役柄だった。
「監獄映画を観るのは好きだったけど、今回の映画はただの監獄映画ではなかった。監獄映画なのにどこか道徳的なものが、自分にとっては好ましかったのかもしれない。観ている途中で、なんで?と必ず疑問が出てくるんだ。この男は(今度はそれが自分になるんだけど)、何をしたんだ? どうしてここに来る羽目になったんだ? それまで彼に何があったんだ?って」。
自分とは全く違う役柄を演じるにあたり、オコンネルは数々の危険を犯した。
「台本の最後を読まないと決めた。自分に何が起こるか知りたくなかったから、演じる日の前夜に初めてセリフを覚えるという風にしたんだ。だから映画の中での僕の反応は演技とは言えないかもしれない。考えずに素で返すようにした。最後を知らないわけだから、どうでもやれる。そのことがこの映画に深い意味を与えたと思う」。
その結果、オコンネルはキレのある一触即発の演技ができたのだ。「俳優としてこんなにも興奮したことはなかった。頭のどこかにエリックが常にいた」。
そしてキャストとのチームワークの重要性も感じたと言う。「これまでにないほど、キャスト間のつながりが大事だと思った。自分の持つ力をぶつけ、それを良い方向へ持っていくのは一人ではできない。即興なところが多かった分、今回は本当にキャスト間で生まれる力の存在を強く感じたね。そう思える場を与えてくれたデヴィッドには感謝している。結果として、自分自身最高の演技ができた。本当に尊敬する監督だ」。
(オフィシャル素材提供)
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