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2014-11-26 更新
ディアオ・イーナン監督
配給:ブロードメディア・スタジオ
2015年1月10日(土)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開!
© 2014 Jiangsu Omnijoi Movie Co., Ltd. /
Boneyard Entertainment China (BEC) Ltd. (Hong Kong). All rights reserved.
ディアオ・イーナン監督
1969年生まれ。
北京にある中央戯劇学院で文学を脚本執筆の学位を取得し卒業。脚本を担当した作品は『スパイシー・ラブスープ』(98)、『こころの湯』(99)、『All the Way』(01)、『Eternal Moment』(11)など。また俳優として、ジャ・ジャンクー作品の多くを担当する撮影監督ユー・リクウァイの長編監督作品『All Tomorrow’s Parties』(2003年カンヌ国際映画祭“ある視点”部門出品)に出演している。
2003年、脚本も担当した『制服(UNIFORM)』で監督デビューを果たす。この作品は2003年バンクーバー国際映画祭にて最優秀作品賞を受賞した。2007年、監督2作目となる『夜行列車(NIGHT TRAIN)』がカンヌ国際映画祭“ある視点”部門でプレミア上映され、そのミニマリズム的手法を絶賛され、ヨーロッパ中の映画祭で上映された。
監督3作目となる本作で2014年ベルリン国際映画祭金熊賞(作品賞)&銀熊賞(主演男優賞)の2冠に輝く。
本年度ベルリン国際映画祭にて金熊賞(作品賞グランプリ)&銀熊賞(主演男優賞)の2冠に輝いた中国映画『薄氷の殺人』が、2015年1月10日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町他にて全国順次公開となる。この度、ディアオ・イーナン監督の来日に合わせ、ティ-チ・イン試写会が行われた。
こんばんは。今日は、私の映画を観に来てくださってありがとうございます。今回で日本に来たのは3回目なのですが、日本が大好きです。最初に日本に来たのが2000年の時ですが、その頃はまだ映画を撮っていませんでした。今回、こうして自分の新しい作品を持って日本に来ることができて、本当にうれしく思っています。今日は、皆さんのご意見をどんどん聞かせていただいて、お話できればと思います。
どのようなアクションで殺人を犯すかというのは、長い間考えました。バイオレンスの部分を上手く作ることで、一味違うフィルム・ノワールの雰囲気を出さなければと思ったのです。そして、スケート靴の刃で殺害するという、シンプルで、かつ美しい方法を思いつきました。しかし思いついたのは良いのですが、「どのように撮るか」が難しかったですね。撮影現場で俳優にいろいろな動作を試してもらいました。そこで不意に長回しで美しく撮れたのが、皆さんにご覧いただいたスケート靴での殺人シーンです。実は、制作会社には夏の時期に撮ってくれと言われたのですが、冬じゃないとスケート靴が使えないから、冬に撮影しました(笑)。
グイ・ルンメイは清楚なイメージがあります。そのイメージは、周りに憐れみをかうような、ついつい彼女を庇ってあげたくなるようなイメージです。一方、胸の内に秘めた複雑な思いを表現できる魅力も持っています。外見の清楚さと内面の複雑さが綱引きをするような雰囲気が好きで、彼女を起用しました。そして、肉体美をもって男性を誘惑するような雰囲気ではないのに、なぜか男性が惹かれてしまう危うさが素晴らしい。
冬の夜の街には、ネオンサインによって様々な色合いが出てくる。その色が、温かみを醸し出しているのかもしれないですね。そしてファンタジックにも感じのではないですか? 実際はものすごい寒さで、とても苦労しました。モニターが見えない中で撮影したり、カメラが動かなくなることもありました。もし、美しく白い雪景色を撮ってしまったら、あまりにも詩的で情的な景色になってしまう。私はそういう美しい景色はいらなかったんです。むしろ、汚れた雪景色を好みました。
実はもともと、あのシーンでは「YMCA」を使おうと思っていたんだけど、あまりにも相応しくなくてね(笑)。だから、欧陽菲菲(オーヤンフィーフィー)さんの曲にしました。「YMCA」だったら全く雰囲気が違っていたでしょうね(笑)。
(オフィシャル素材提供)
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