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2016-07-23 更新
世界に先駆けてデジタルシネマにフォーカスし、若手映像クリエイターの登竜門として2004年にスタートしたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭(主催:埼玉県、川口市ほか)は、7月13日(金)より、節目となる15回目の開催を迎え、最終日となる22日(日)のクロージング・セレモニー(表彰式)にて、国際コンペティション、国内コンペティションの各賞を発表した。
国際コンペティションでは、アンドレア・ライズボロー主演の『ナンシー』(アメリカ/クリスティーナ・チョウ監督)が最優秀作品賞(グランプリ)を受賞! 女性監督作品のグランプリ受賞は、本映画祭では2005年のミランダ・ジュライ監督(『君とボクの虹色の世界』)、スサンネ・ビア監督(『ある愛の風景』)以来、13年ぶりとなる。
国内コンペティションでは、長編部門で『岬の兄妹』(日本/片山慎三監督)、短編部門で『予定は未定』(日本/磯部鉄平監督)がそれぞれ優秀作品賞を受賞し、国際コンペティション・国内コンペティションを通じた日本作品の中から、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対し贈られる「SKIPシティアワード」には『彼女はひとり』(日本/中川奈月監督)が輝いた。
若手映像クリエイターの発掘・支援を目的とするSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で、受賞作品をはじめとするノミネート作品・監督から、映画の未来を担う新たな才能が羽ばたいていくことを応援している。
国際コンペティション 受賞結果
最優秀作品賞:『ナンシー』
監督:クリスティーナ・チョウ
(2018年、アメリカ、86分)
賞状、トロフィーの授与
副賞:賞金100万円の授与
(協賛:ソニーPCL株式会社)
監督賞:『あの木が邪魔で』
監督:ハーフシュテイン・グンナル・シーグルズソン
(2017年、アイスランド、デンマーク、ポーランド、ドイツ、89分)
賞状、トロフィーの授与
副賞:賞金50万円の授与
(協賛:SKIPシティ国際Dシネマ映画祭を応援する市民の会)
審査員特別賞:『最後の息子』
監督:シン・ドンソク
(2017年、韓国、124分)
賞状、トロフィーの授与
副賞:賞金30万円の授与
(協賛:SKIPシティ国際Dシネマ映画祭を応援する市民の会)
© an ATO production
スペシャル・メンション:『ザ・スワン』
監督:アウサ・ベルガ・ヒョールレーフズドッテル
(2017年、アイスランド、ドイツ、エストニア、91分)
賞状の授与
国内コンペティション 受賞結果
最優秀作品賞(長編部門):『岬の兄妹』
監督:片山慎三
(2018年、日本、89分)
賞状、トロフィーの授与
副賞:賞金30万円の授与
(協賛:SKIPシティ国際Dシネマ映画祭を応援する市民の会)
優秀作品賞(短編部門):『予定は未定』
監督:磯部鉄平
(2018年、日本、27分)
賞状、トロフィーの授与
副賞:賞金20万円の授与
(協賛:公益財団法人埼玉県産業文化センター)
© belly roll film/ RECIPRO
審査員特別賞:『口と拳』
監督:溝口道勇
(2017年、日本、49分)
賞状の授与
SKIPシティアワード 受賞結果
SKIPシティアワード:『彼女はひとり』
(国内作品を対象に、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対して授与する)
監督:中川奈月
(2018年、日本、60分)
賞状、トロフィーの授与
副賞:受賞者の次回企画に対し、彩の国ビジュアルプラザ内の映像制作支援施設・設備の一定期間の利用を提供
© 彼女はひとり
<受賞者コメント>
◎ 国際コンペティション 最優秀作品賞受賞 『ナンシー』 クリスティーナ・チョウ監督
最優秀作品賞の受賞、ありがとうございます。とても驚いて、緊張しています。たくさんの時間を費やし、努力した作品ですので、このような形で受賞できたことを、とても光栄に思います。
地球の裏側で、まったく違う文化の中で、このストーリーが受け入れられ、感動を与えられたこと、これこそがまさに、映画の力だと思っています。改めて、この映画祭に感謝したいと思います。日本大好きです!
◎ SKIPシティアワード 『彼女はひとり』 中川奈月監督
トロフィーが重くて……(笑)、すごく嬉しいです。まず、この映画祭に見つけていただき、ノミネートしていただいたこと、そして上映する機会をいただけたことが嬉しいですし、さらにこのような賞をいただけて本当に光栄です。
この作品は、大学院での卒業制作だったのですが、どうなるか分からない状態で脚本を書いて、その脚本のおかげで、いろいろなプロのスタッフの方や役者さんに集まっていただきました。どうなるかも分からなかった中、たくさんの人たちの力によって助けていただいて、なんとか作品になったものなので、賞をいただいて、皆に報告できることを本当に嬉しく思います。
◎ 国内コンペティション(長編部門) 優秀作品賞受賞 『岬の兄妹』 片山慎三監督
『岬の兄妹』は1年間の長い間、撮影をしていて、その中で、協力してくれたスタッフの皆さん、キャストの皆さん、どうもありがとうございました。正直、賞をいただけると思っていなかったので、受賞のコメントをまったく考えていなかったのですが、初めて出品した映画祭で、このような賞をいただけて、本当に嬉しく思います。ありがとうございました。
◎ 国内コンペティション(短編部門) 優秀作品賞受賞 『予定は未定』 磯部鉄平監督
僕は映画を始めるのが30歳ぐらいで、少し人より遅かったと思うのですが、そこから映画学校に入って、卒業後、映画を撮りたいなといいながら、うだうだと時を過ごしていました。映画制作のスタッフをしている時、女優の屋敷紘子さんと出会い、屋敷さんに出て欲しいと思い、この映画の脚本を書きました。
2年前にこの映画祭でSKIPシティアワードを取った『見栄を張る』(藤村明世監督)で助監督をしていまして、その映画で若い女性監督が監督している姿を見て、自分もやっぱり監督をしようと思い背中を押されました。ですので、このSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で賞をいただけたのは、本当に嬉しいです。
<主催者コメント>
◎ 上田清司 埼玉県知事(SKIPシティ国際映画祭実行委員会 会長)
本映画祭で受賞、あるいはノミネートされた作品が海外の映画祭で高い評価を受ける例が増えている。今年の作品もまた、そのような期待が持てる。本映画祭に参加されたクリエイターの皆様には、この映画祭をきっかけに刺激と影響を与え合い、才能に一層の磨きをかけて大きくなっていただきたい。埼玉県と川口市では、才能の発掘だけでなく、様々な支援を用意している。若い才能を全力で応援して、ここSKIPシティから世界に羽ばたき、映画界を席巻する新鋭を続々と誕生させたい。
◎ 奥ノ木信夫 川口市長(SKIPシティ国際映画祭実行委員会 副会長)
映画祭では、クリエイターの作品に対しての情熱や鋭い感覚と、最新のデジタル技術が融合することで生み出され優れた作品が多く、来場された皆様には、各部門のノミネート作品を鑑賞していただきデジタルシネマの魅力を十分堪能していただけたことと思う。この映画祭を、埼玉県と川口市が連携し、国内外でも屈指の映画祭に育てていきたいと考えている。来年も今年以上に盛り上げていきたいと思う。
◎ 土川 勉 映画祭ディレクター
本年度から規約を刷新した、国際コンペティション、国内コンペティション長編部門、短編部門の各受賞者の皆さまおめでとうございます。受賞作の中には、審査員同士が全く逆の解釈や評価をした作品もありました。映画とは、観る人間の人生観を反映するものであることを再認識しました。映画祭に参加していただいた全てのゲストと観客の皆さまに感謝を申し上げます。また来年もこの場でお会いしましょう。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018(第15回)
■会期:2018年7月13日(金)~22日(日) <10日間>
■会場:SKIPシティ 映像ホール/多目的ホール、MOVIX川口(埼玉県川口市)ほか
■主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会
■公式サイト: www.skipcity-dcf.jp (外部サイト)
(オフィシャル素材提供)
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