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2018-11-23 更新
11月20日(火)に東京・本多劇場にてM&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」が開幕した。
W・シェイクスピア作の中でもあまりにも有名な古典劇「ロミオとジュリエット」を、宮藤官九郎の演出で上演。宮藤官九郎がシェイクスピア作品を演出するのは初となる。そして、ロミオには三宅弘城と意表をついたキャスティングに、ジュリエット役には森川 葵とまさに異色。そして、マキューシオに勝地 涼、ティボルトを皆川猿時が演じるのをはじめ、小柳 友、阿部 力、今野浩喜、よーかいくん、篠原悠伸、安藤玉恵、池津祥子、大堀こういち、田口トモロヲと、一筋縄ではいかないユニークで多彩な面々が集結した。
東京公演を皮切りに新潟、大阪、愛知での公演も行われる。
宮藤官九郎は「なるべくまんまやる!」とコメントしているが、今回集まった個性的なキャストだからこそ、まんまやることにより、新たな“ロミジュリ”として観客を引き込むこと間違えなしの本作を、自身の目で確かめていただきたい。
◆演出:宮藤官九郎のコメント
■ いよいよ初日です。今の心境をお聞かせ下さい。
面白いとは思います。ただ、自分では正しい「ロミオとジュリエット」のつもりで創っていますが、皆と同じにはやりたくないというのと、同じにはできないので、一般的なロミオとジュリエットとはズレてるんだろうな……と。そのズレが面白ければいいなと思っています。
自分としてはシェイクスピアの戯曲をそのままやっているつもりなのですが、そう見えないだろうなと。
■ 見どころをお願いします。
ロミオを三宅さんが演じて、ジュリエットを本当に若い森川さんが演じている。そのギャップが、2時間後には気にならなくなってる、というのが今回の作品の魅力だと思います。
皆さん、今までイケメンのロミオを観てきたと思いますが、それによって、見えていなかったものがあったこと、見方が偏っていたことが、今回のロミジュリで明らかになるかと。
人が死ぬということが、悲劇であり、同時にある側面からみると喜劇的であり……という、どちらにも見えるよう、一面的でなく創ったつもりです。今までの「ロミオとジュリエット」ではカットしていた場面を逆にカットしていなかったり……そんなことも楽しんでいただけると思います。
■ お客様に向けてPRコメントをお願い致します。
「ロミオとジュリエット」を初めて観るには、この作品がよいのではないかと思います。
僕は、恋愛ドラマがどうも好きになれないんですが、それは恋愛の渦中のある二人ってすごく客観性がなくて、バカみたいな状態なのに、恋愛ドラマでは、バカに見えないように作るものばかりで。僕は恋をしてバカみたいな二人が好きなんです。そういう人間が創ったこの作品は、二人の恋人がちゃんとバカに見えて、なおかつ、可哀そうだなと思える「ロミオとジュリエット」に仕上がっているのではないかと思います。
◆ロミオ役:三宅弘城のコメント
■ いよいよ初日ですが、今の心境をお聞かせ下さい。 だまされたと思って始まった企画が、とうとうここまで来て、本当にやるんだなと改めて実感しています。宮藤官九郎氏演出のもと、誰も見たことがない「ロミジュリ」、およびシェイクスピア作品になったのではないかなと思っています。シェイクスピア初めての方も、シェイクスピアをよくご覧になる方も、どちらも楽しめると思います。賛否はあると思いますが、賛否あった方が作品として面白いですしね。このスタッフ・キャストだからこそできた作品だと思います。
今回の作品は一言でいうと「本物の悲喜劇」。喜劇の部分は、ぶっとんでますよ(笑)。あまりシェイクスピアをご存知ない方は、宮藤官九郎色でそうなっていると思われるかもしれませんが、シェイクスピア戯曲自体が想像以上にぶっとんでるんです。シェイクスピアもこんなふうに考えていたんじゃないかと思います。この作品は、シェイクスピア劇として、はみ出しているようではみ出していないと思います。
■ ジュリエット役の森川さんの印象をお聞かせ下さい。
森川さんは、自分の娘でもおかしくない年齢ですし、最初は申し訳ない気持ちでいっぱいだったのですが、稽古を重ねていくにつれて、心で会話できるようになってきて、更にこれから二人の関係が育っていくのではないかと思います。だから、僕のジュリエットですよ(笑)!
■ お客様に向けてPRコメントをお願い致します。
シェイクスピアに偏見がある人、僕らがシェイクスピア劇をやるということに偏見がある人、いらっしゃると思います。この作品は、エンターテイメント作品として、とても楽しめると思いますので、そういうこと抜きにして、ぜひ観に来ていただきたいです。約2時間に収まっているので、すごく見やすいですし。
僕はシェイクスピア初挑戦、森川さんは初舞台、宮藤さんは演出のみを手掛けるというのは初。初めてづくしのこの作品、ぜひ劇場まで見届けに来ていただければと思います。もう「初めて」は今回しかないですから!
◆ジュリエット役:森川 葵のコメント
■ 初舞台ですね。
まだ実感がわかないですね……。
映像と違って、舞台では、稽古で決めたことが、数日後、「ここの場面こうしてみよう」と変わることがある。すごく新鮮ですね。答えって1つではないんだなと思いました。
シェイクスピアの台詞は、最初、こんな言葉言えるわけないじゃん!と思っていましたが、稽古を重ねていくうちに、いわゆるシェイクスピアらしい台詞が、なんの違和感もなく、どんどん感情をのせて言えるようになっていきました。それが気持ちいいんです。
そこが、皆がシェイクスピア劇をやりたいと思うポイントなのかなと思っています。
■ 本作の見どころをお願いいたします。
この宮藤さん版「ロミオとジュリエット」を一言でいうと、「笑いに来たはずなのに……」でしょうか。
私、稽古を観ていて、すごく笑ってしまうんです。でも、人が死ぬってなると、急にすごく悲しくて。たくさん笑って満たされていたはずなのに、ぽっかり穴が開いたような気持ちになります。
登場人物たちが、あれだけ楽しそうに人生を生きていたからこそ起こる喪失感、お客様にもそれを体感していただけるのではないかと思います。
■ ロミオ役を演じる三宅さんの現在の印象はいかがですか?
かつらや衣裳を身に着けて、舞台上に立つ三宅さんは、まるで飛び出す絵本に出てくる主人公のようで、三宅ロミオに、どんどん愛情がわいてきています(笑)。
■ お客様に向けてPRコメントをお願い致します。
たくさん笑ってもらいたいのはもちろんですが、こんな「ロミオとジュリエット」ってあっていいんだと思って、帰っていただければ嬉しいです。
M&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」
◆ストーリー
昔々、ベローナの街にキャピュレット家とモンタギュー家という二つの旧家があり、この両家は代々お互いを仇だと思っていがみあっていた。
キャピュレット家にはジュリエットという一人娘がおり、モンタギュー家にはロミオという一人息子がいたが、この二人は舞踏会で出会い、恋に落ちてしまった。お互いが仇の家の出身だとわかっても二人の想いは変わらず、両家の仲直りを願うロレンス神父に秘密の結婚式を挙げてもらい、夫婦となった。
しかしジュリエットの従兄弟ティボルトにケンカをふっかけられたロミオは、自分の代わりにケンカを買った親友マキューシオを殺され、理性を失ってティボルトを殺してしまい、ベローナから追放される。ロミオの追放を嘆き悲しむジュリエット。
彼女には、パリス伯爵との縁談があり、キャピレット夫妻は何とかこの縁談をまとめたいと思っていた。しかし、すでにロミオと夫婦の誓いをたてたジュリエットはパリスとの結婚を断固として拒む。両親はジュリエットの頑なな態度に腹を立て、言う事をきかないのなら勘当だと言い放った。
事情を話すこともできず、孤立して追い詰められたジュリエットはロレンス神父にすがりついた。ロレンス神父は、「仮死になる薬によって死んだと思わせて霊廟に葬られ、目覚めた時に迎えに来たロミオと二人でベローナから逃げる」という計画を提案するが――。
【公演概要】
◆原作: W・シェイクスピア
◆翻訳: 松岡和子
◆脚色・演出: 宮藤官九郎
◆出演: 三宅弘城、森川 葵、勝地 涼、皆川猿時、小柳 友、阿部 力、今野浩喜、よーかいくん、篠原悠伸、安藤玉恵、池津祥子、大堀こういち、田口トモロヲ
◆東京公演: 2018年11月20日(火)~12月16日(日) 本多劇場
◆新潟公演: 2018年12月19日(水) りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場
◆大阪公演: 2018年12月22日(土)~24日(月・休) サンケイホールブリーゼ
◆愛知公演: 2018年12月26日(水)、27日(木) 刈谷市総合文化センター 大ホール
オフィシャル・サイト
http://mo-plays.com/rom-jul/ (外部サイト)
◆主催・製作: 株式会社 M&Oplays
◆問い合わせ:M&Oplays 03-6427-9486(平日:11:00~18:00)
(オフィシャル素材提供)
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