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<没後50年特別企画>「市川雷蔵祭」

2019-07-07 更新

市川雷蔵祭raizo
© KADOKAWA


 KADOKAWAが保有する旧大映や角川映画の豊富なライブラリー作品を次世代に継承すべく立ち上げたブランド「角川シネマコレクション」。2月より開催している「京マチ子映画祭」に続く劇場上映企画となる今回は、角川シネマ有楽町にて8月23日(金)より<没後50年特別企画>「市川雷蔵祭」が開催される。

 市川雷蔵は、大映入社後1954年に映画デビューし、1969年に亡くなるまでのわずか15年の映画俳優人生の中で、159本の作品に出演、37歳という若さでこの世を去った伝説の大スター。

 溝口健二、増村保造、市川 崑、池広一夫、三隅研次――数々の巨匠、名匠と組み、名作を世に送り出した不世出の大スターである市川雷蔵。2014年に実施した「雷蔵祭 初恋」では、一大ブームを巻き起こしたが、5年ぶりにいよいよ稀代の大スター市川雷蔵が再びスクリーンに鮮やかに蘇る。

 映画祭の目玉として、代表作のひとつである『薄桜記』を雷蔵の主演時代劇作品としては初である4Kデジタル復元版で上映、特別企画として市川雷蔵と勝新太郎がノンクレジットでカメオ出演した『旅はお色気』を含む21本が新規デジタル化作品となる。

 この度、日本の映画史に燦然と輝く、市川雷蔵の色褪せることなく、輝きを放つ作品の魅力が詰まった、ポスタービジュアル、更には目玉となる『薄桜記』を含む上映作品の映像で構成された予告編、併せて上映作品全40作品の詳細が解禁となった。



市川雷蔵プロフィール

 1931年(昭和6年)、8月29日、京都生まれ。
 生後6ヵ月で歌舞伎俳優市川九団次の養子となり、1946年11月、15歳の時に大阪歌舞伎座で三世市川莚蔵として初舞台を踏む(「中山七里」娘お花役)。1951年関西歌舞伎界の長老市川寿海の養子となり、同年6月大阪歌舞伎座「白浪五人男」で襲名披露、市川雷蔵を名乗る。
 1953年大映より入社を懇願され翌54年入社、同年『花の白虎隊』でデビュー。1958年には初の現代劇である『炎上』(市川 崑監督)に周囲の反対を押し切って出演。寺に放火する吃音症の青年という難役を見事に演じ、キネマ旬報主演男優賞、ブルーリボン主演男優賞、NHK映画最優秀主演男優賞を受賞、確固たるスターの地位を築く。また、翌59年には『薄桜記』に主演。辱めを受けた妻のため、片腕になりながらも復讐に立ち上がる男を演じ、代表作のひとつに。
 このころを境に、長谷川一夫に代表されるような“白塗りの二枚目”から、リアルなメイクとリアリズムを追及したドラマで、雷蔵独自の清々しさと悲劇性を際立たせた作品が多くなっていく。特に後に名コンビと謳われる三隅研次監督の作品には、『大菩薩峠』(60)、『斬る』(62)、「眠狂四郎」シリーズなど、雷蔵の個性を最大限に発揮させた傑作が多い。また、池広一夫監督と組んだドラマチックな股旅時代劇『沓掛時次郎』(61)、『ひとり狼』(68)、田中徳三監督との『お嬢吉三』(59)、『濡れ髪牡丹』(61)の艶やかさ、時代劇の大御所伊藤大輔監督との“歌舞伎もの”『弁天小僧』(58)、『切られ与三郎』(60)の華麗な格調高さなど、多様な魅力で年間平均約10本もの作品に主演する。シリーズものとしては、「忍びの者」シリーズ(全8作品)が62年より、「眠狂四郎」(全12作品)が63年より、「若親分」(全8作品)が65年より、「陸軍中野学校」(全5作品)が66年よりそれぞれ始まり、市川雷蔵はプログラムピクチャーの黄金期を担って行くことになる。
 時代劇と現代劇、その両方に代表作を数多く持つ稀有な映画スターであり、総出演作品数は特別出演を含め約160本にのぼる。1969年7月17日、癌により逝去。享年37歳。



☆ <没後50年特別企画>「市川雷蔵祭」

 ◆ 上映期間:8月23日(金)~9月26日(木)
 ◆ 劇場:角川シネマ有楽町にて上映
   角川シネマ有楽町に続き、大阪・シネ・ヌーヴォ、広島・八丁座での上映決定!
   詳しくは劇場HPにてご確認下さい。

 ◆ 8/23(金)~8/31(土)の鑑賞料金(税込)
   一般:1,600円、シニア(60歳以上):1,100円、水曜サービスデー・日曜最終回:1,100円、学生応援割:学生の方に限り1,000円で鑑賞!(要学生証提示)他、各種割引あり
   
※ 全席指定・定員入替制のため、満席の際はご入場いただけません。
   ※ 混雑状況は劇場HPからご確認いただくか、お電話でお問合せください。
   ※ 上映開始後のご入場はご遠慮ください。
   ※ 9/1(日)上映分より鑑賞料金の一部改定を予定しております。詳細は劇場へ。
 ◆ 前売鑑賞券、絶賛発売中!
   1回券1,000円(税込)、5回券5,000円(税込)
   劇場窓口にて各種前売鑑賞券をお買い求めの方に限りプレゼント!
   1回券:ポストカード 5回券:クリアファイル(A4サイズ)
   限定につき、数に限りがございます。前売券の販売は8/22(木)まで。


 ■ 公式サイトcinemakadokawa.jp/raizo-50/ (外部サイト)

 ■ 角川シネマ有楽町 公式サイトwww.kadokawa-cinema.jp/yurakucho/ (外部サイト)



【上映作品】

『私の薄桜記』

 (1959年、110分)
  ※ 4Kデジタル復元版【初披露】
 監督:森 一生
 原作:五味康祐
 脚本:伊藤大輔
 撮影:本多省三
 美術:太田誠一
 音楽:斎藤一郎
 出演:市川雷蔵、勝新太郎、真城千都世、三田登喜子ほか

 雷蔵×勝新二大スター競演。剣士の友情と悲恋を描く、掛け値なし必見の傑作!
 道場を破門になった典膳(雷蔵)と安兵衛(勝)は偶然に翻弄され、流転の運命を辿ることに……。雷蔵の代表作の一本で、大映時代劇の到達点。降りしきる雪が血に染まる壮絶なラスト、愛に生きる雷蔵の美しさは絶対必見!

raizo
 © KADOKAWA1959


『ある殺し屋』

 (1967年、82分)
 監督:森一生
 原作:藤原審爾
 脚本:増村保造、石松愛弘
 撮影:宮川一夫
 美術:太田誠一
 音楽:鏑木 創
 出演:市川雷蔵、野川由美子、成田三樹夫、小池朝雄、渚まゆみ、小林幸子ほか

 綿密なプロットとカメラワークが冴えるフィルム・ノワールの傑作
 小料理屋の店主・塩沢(雷蔵)は高額な報酬で殺人を請け負う殺し屋。依頼を受け暴力団のボスを仕留めるが……。雷蔵は抑制した演技でプロの凄味を漂わせる。陰影の効いた宮川一夫のカメラも冴える傑作ハードボイルド。

raizo
 © KADOKAWA1967


『女と三悪人』

 (1962年、103分)
 監督・脚本:井上梅次
 撮影:今井ひろし
 美術:西岡善信
 音楽:鏑木 創
 出演:山本富士子、市川雷蔵、勝新太郎、大木実、中村玉緒ほか

 山本×勝×雷蔵-大映スター競演! 三悪人が仕掛ける命がけの恋
 フランス映画の名作『天井桟敷の人々』と歌舞伎「三人吉三」をベースに映画化。江戸末期の両国を舞台に美貌の女役者と三悪人の恋模様を描いた娯楽超大作。物語の舞台となる広大なオープンセットと群衆が圧巻!

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 © KADOKAWA1962


『炎上』

 (1958年、99分)   ※ 4Kデジタル復元版
 監督:市川 崑
 原作:三島由紀夫
 脚本:和田夏十、長谷部慶治
 撮影:宮川一夫
 美術:西岡善信
 音楽:黛 敏郎
 出演:市川雷蔵、中村鴈治郎、仲代達矢、新珠三千代、浦路洋子、中村玉緒ほか

 雷蔵が初の現代劇として市川 崑×宮川一夫のコンビで挑んだ意欲作
 三島由紀夫「金閣寺」を映画化。吃音症の青年僧が国宝寺院に放火するに至るまでの相克する感情に揺れる様を入念に描く。ラストの幻想的な炎上シーンは映像美の極致。本作での演技が高く評価され、数々の賞に輝いた。

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 © KADOKAWA1958


『弁天小僧』

 (1958年、86分)
 監督:伊藤大輔
 脚本:八尋不二
 撮影:宮川一夫
 美術:西岡善信
 音楽:斎藤一郎
 出演:市川雷蔵、勝新太郎、青山京子、阿井美千子、近藤美恵子、島田竜三ほか

 歌舞伎出身の雷蔵が初めて歌舞伎の題材に挑んだ、傑作娯楽時代劇
 時代劇の父・巨匠伊藤大輔監督との初顔合わせ。狂言『白浪五人男』に材を取り、宿命に殉じる弁天小僧菊之助を描く。雷蔵は小姓姿に艶やかなる女装と、変幻自在の弁天小僧を活き活きと演じている。雷蔵の代表作の一本。

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 © KADOKAWA1958


『浅太郎鴉』

 (1956年、86分)
 監督:三隅研次
 脚本:比佐芳武
 撮影:武田千吉郎
 美術:上里義三
 音楽:上原げんと
 出演:市川雷蔵、瑳峨三智子、黒川弥太郎、浜世津子、水戸光子ほか

 三隅研次×雷蔵初タッグ! 初の本格的股旅やくざ映画
 国定忠治の子分で若い任侠板割の浅太郎(雷蔵)は、博打で身を持ち崩して行方不明になった従弟の徳二郎を探す旅に出るが……。数々の傑作を送り出した三隅研次監督と雷蔵の出会いとなった記念すべき作品。

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 © KADOKAWA1956


『いろは囃子』

 (1955年、80分)
 監督:加戸 敏
 原作:額田六福
 脚本:衣笠貞之助、犬塚 稔
 撮影:竹村康和
 美術:太田誠一
 音楽:西 梧郎
 出演:市川雷蔵、峰 幸子、山根寿子、菅井一郎、三井弘次、沢村貞子ほか

 深川木場を舞台に情感たっぷりに描く哀しいラブストーリー
 原作は過去三度映画化された有名な舞台劇「冬木心中」。無頼な生活を送る男(雷蔵)と故郷を捨て流れ者の女(山根)は出会い、入水自殺を図る。別々に助けられた2人はそれぞれ別の人生を歩むことになるが……。

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 © KADOKAWA1959


『歌行燈』

 (1960年、114分)
 監督:衣笠貞之助
 原作:泉 鏡花
 脚本:衣笠貞之助、相良 準
 撮影:渡辺公夫
 美術:下河原友雄
 音楽:斎藤一郎
 出演:山本富士子、市川雷蔵、小野道子、角梨枝子、倉田マユミほか

 泉 鏡花不朽の名作を、雷蔵×山本主演×名匠衣笠監督で映画化
 仇同士と知りながら、因縁の糸で結ばれ、相求め相寄る男女。家路や路地の佇まいなど美しい明治情緒を背景に、雷蔵の悲哀と山本の慕情が切々と胸に染み入る純愛ドラマ。殊に二人が稽古に励む深い森のシーンは圧巻。

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 © KADOKAWA1960


『お嬢吉三』

 (1959年、81分)
 監督:田中徳三
 脚本:犬塚 稔
 撮影:今井ひろし
 美術:西岡善信
 音楽:斎藤一郎
 出演:市川雷蔵、島田竜三、北原義郎、林成年、浦路洋子、中村玉緒、小野道子ほか

 傑作『弁天小僧』に続き歌舞伎から材を取った絢爛時代劇
 出獄したその足で、自分たちを入牢させた悪旗本へのお礼参りを済ませたお嬢、お坊、和尚の三人吉三は江戸をあとにするが、三人の行くところ騒ぎは続き……。スピーディな演出とユーモアたっぷりに雷蔵の魅力を見せる。

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 © KADOKAWA1959


『婦系図』

 (1962年、99分)
 監督:三隅研次
 原作:泉 鏡花
 脚本:依田義賢
 撮影:武田千吉郎
 美術:内藤 昭
 音楽:伊福部昭
 出演:市川雷蔵、万里昌代、船越英二、三條魔子、木暮実千代、水戸光子ほか

 『歌行燈』に続き幾度も映画化された、泉鏡花原作の傑作恋愛ドラマ
 明治の下町を舞台に、恋情と恩師への義理の板挟みで苦悩する青年を雷蔵が爽やかに演じた悲恋物語。身分の違いによって引き裂かれる芸者の哀しみを見事に演じた万里の演技も必見。ラスト湯島天神の場面など美術も見どころ。

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 © KADOKAWA1962


『怪盗と判官』

 (1955年、86分)
 監督:加戸 敏
 脚本:小国英雄
 撮影:今井ひろし
 美術:菊池修平
 音楽:大久保徳二郎
 主題歌:勝新太郎「役者道中」
 出演:市川雷蔵、勝新太郎、阿井美千子、清水谷薫、長谷川裕見子、堺駿二、益田キートンほか

 若き雷蔵×勝新のフレッシュコンビで描く、明朗ユーモア時代劇
 名奉行“遠山の金さん”こと遠山金四郎(雷蔵)と侠盗鼠小僧(勝新)がお互いの素性を知らないまま繰り広げる珍道中。勝新は主題歌も担当。マキノ正博『弥次喜多道中記』を同じ脚本でリメイク。

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 © KADOKAWA1955


『切られ与三郎』

 (1962年、99分)
 監督・脚本:伊藤大輔
 撮影:宮川一夫
 美術:西岡善信
 音楽:斎藤一郎
 出演:市川雷蔵、中村玉緒、冨士真奈美、淡路恵子ほか

 粋、男の色香、殺陣の切れ……雷蔵の魅力が炸裂する傑作人情時代劇
 数奇な運命に弄ばれる愛憎流転の与三郎とお富の恋物語を詩情豊かに描き出す歌舞伎もの。宮川一夫撮影の計算され尽くされた美しい場面構成、伊藤監督お馴染みの闇に揺れる御用提灯など、名場面ばかり。

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 © KADOKAWA1960


『斬る』

 (1962年、71分)
 監督:三隅研次
 原作:柴田錬三郎
 撮影:本多省三
 美術:内藤 昭
 音楽:斎藤一郎
 出演:市川雷蔵、藤村志保、渚まゆみ、万里昌代、成田純一郎、天知茂、浅野進治郎ほか

 薄幸の美剣士が辿る数奇な運命を雷蔵が演じた時代劇の代表作
 高倉信吾(雷蔵)は3年の武者修行から戻ってすぐ養父と義妹(渚)が斬殺される。信吾は死に際の養父から出生の秘密を聞かされ……。後に<剣三部作>となる三隅×雷蔵コンビの最初の作品で雷蔵時代劇の頂点のひとつ。

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 © KADOKAWA1962


『沓掛時次郎』

 (1961年、87分)
 監督:池広一夫
 原作:長谷川 伸
 脚本:宇野正男、松村正温
 撮影:宮川一夫
 美術:西岡善信
 音楽:斎藤一郎
主題歌:橋 幸夫「沓掛時次郎」「浮名の渡り鳥」
 出演:市川雷蔵、新珠三千代、志村 喬、杉村春子、島田竜三ほか

 池広一夫×宮川一夫のW一夫コンビで描く、本格股旅時代劇
 渡世の義理で斬った男に妻子を託されるが、進むもそこは艱難辛苦の道……。明朗股旅ものが多かった雷蔵が長谷川伸原作の本格股旅ものに挑むにあたり、自ら池広監督を推挙。新珠三千代、杉村春子、志村 喬など競演陣も豪華。

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 © KADOKAWA1961


『剣』

 (1964年、95分)
 監督:三隅研次
 原作:三島由紀夫
 脚本:舟橋和郎
 撮影:牧浦地志
 美術:内藤 昭
 音楽:池野 成
 出演:市川雷蔵、藤由紀子、川津祐介、長谷川明男ほか

 剣に賭ける青年を描く、名匠・三隅の格調高い演出が光る傑作現代劇
 三島由紀夫の短編小説を雷蔵自らが映画化を企画。生涯の全てを剣道一筋に賭ける青年・国分次郎を唯一無二の存在感で演じる。究極まで“今”を生きるその生き様と死を選ぶほどの純粋さが畏敬の念すら思わせる。

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 © KADOKAWA1965


『剣鬼』

 (1965年、83分)
 監督:三隅研次
 原作:柴田錬三郎
 脚本:星川清司
 撮影:牧浦地志
 美術:下石坂成典
 音楽:鏑木 創
 出演:市川雷蔵、姿美千子、佐藤 慶、五味龍太郎、睦 五郎、戸浦六宏ほか

 不幸な出生を持ち、数奇な運命を辿る刺客を描く傑作時代劇
 狂四郎シリーズの柴田錬三郎同名小説を映画化。花造りの名人で健脚、人斬りの名手という個性的なヒーロー・斑平(雷蔵)の数奇な運命を描く。主人公が乗り移ったかのような、ラストのお花畑の殺陣シーンの物悲しさ!

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 © KADOKAWA1965


『源氏物語 浮舟』

 (1957年、118分)
 監督:衣笠貞之助
 原作:北条秀司
 脚本:八尋不二、衣笠貞之助
 撮影:竹村康和
 美術:太田誠一、山田伸吉
 音楽:斎藤一郎
 出演:長谷川一夫、山本富士子、市川雷蔵、乙羽信子、中村鴈治郎、柳永二郎、三益愛子ほか

 大映オールスターで描く、絢爛たる色彩美の王朝絵巻
 『源氏物語』の大ヒットを受け企画。前作で光源氏役だった長谷川一夫はその子供である薫の君に、女主人公浮舟には山本富士子が扮するほか、乙羽信子や中村玉緒などオールスター勢ぞろい。雷蔵は快楽主義の皇子匂宮役。

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 © KADOKAWA1957


『鯉名の銀平』

 (1961年、80分)
 監督:田中徳三
 原作:長谷川 伸
 脚本:犬塚 稔
 撮影:武田千吉郎
 美術:太田誠一
 音楽:斎藤一郎
 出演:市川雷蔵、中村玉緒、成田純一郎、大辻伺郎ほか

 『沓掛時次郎』に続く、雷蔵が変貌する傑作股旅時代劇
 陰を帯びた孤高の旅鴉が活躍する股旅ものを数多く描いた長谷川伸×雷蔵コンビ作には傑作が多く、本作もその一本。前半と後半で表情仕草が変貌、一人の男の二面性を見事演じた雷蔵の魅力は必見。

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 © KADOKAWA1961


『忍びの者』

 (1962年、105分)
 監督:山本薩夫
 原作:村山知義
 脚本:高岩 肇
 撮影:竹村康和
 美術:内藤 昭
 音楽:渡辺宙明
 出演:市川雷蔵、藤村志保、伊藤雄之助、小林勝彦、城健三朗、浦路洋子、藤原礼子、真城千都世、岸田今日子、西村 晃ほか

 旧来の忍者のイメージを一新、リアルな忍者の姿を描く傑作ドラマ
 社会派の巨匠・山本薩夫が市川雷蔵とタッグを組み、動乱の戦国の世に活動した諜報活動の専門集団としての苛酷で非人間的な忍者の姿を徹底的にリアルに描き切り、忍者ブームを巻き起こす大ヒットを記録した。

raizo
 © KADOKAWA1962


『大菩薩峠』

 (1960年、105分)
 監督:三隅研次
 原作:中里介山
 脚本:衣笠貞之助
 撮影:今井ひろし
 美術:内藤 昭
 音楽:鈴木静一
 出演:市川雷蔵、山本富士子、本郷功次郎、中村玉緒、菅原謙二、根上 淳、笠智 衆ほか

 大ヒットを記録しシリーズ化!時代劇の醍醐味が満載の傑作
 中里介山により創出された稀代のヒーロー机龍之助(雷蔵)を、脚本・衣笠貞之助、監督に三隅研次で描く傑作時代劇。眠狂四郎シリーズの先駆けとも言えるそのヒーロー像は雷蔵時代劇の中でも屈指の虚無さを醸し出す。

raizo
 © KADOKAWA1960


『大菩薩峠 竜神の巻』

 (1960年、90分)
 監督:三隅研次
 原作:中里介山
 脚本:衣笠貞之助
 撮影:今井ひろし
 美術:内藤 昭
 音楽:斎藤一郎
 出演:市川雷蔵、山本富士子、本郷功次郎、中村玉緒、近藤美恵子ほか

 第一作の大ヒットを受けてお正月映画として公開された続編
 前作で新選組に所属した龍之助(雷蔵)だが、本作では天誅組に加わる。両眼を失いますます凄みと殺気を漂わす音無しの構え。後半、盲目になった龍之助がさらに虚無へ落ちていき、壮絶に輝く雷蔵も必見。

raizo
 © KADOKAWA1960


『大菩薩峠 完結篇』

 (1961年、98分)
 監督:森 一生
 原作:中里介山
 脚本:衣笠貞之助
 撮影:本多省三
 美術:西岡善信
 音楽:塚原晢夫
 出演:市川雷蔵、本郷功次郎、中村玉緒、小林勝彦ほか

 監督を三隅から森 一生にバトンタッチし製作されたシリーズ完結篇
 狂気の度を深め、殺人鬼となりながらも我が子を恋い慕うことの悲しさを内包しているという難役を、雷蔵がひたすら悲痛にそして妖しく演じる。心眼冴える龍之助の魔剣と兵馬(本郷)の正剣の対決の行方は……?

raizo
 © KADOKAWA1961


『忠直卿行状記』

 (1960年、94分)
 監督:森 一生
 原作:菊池 寛
 脚本:八尋不二
 撮影:相坂操一
 美術:西岡善信
 音楽:伊福部昭
 出演:市川雷蔵、小林勝彦、浦路洋子、山内敬子、丹羽又三郎、林 成年、中村鴈治郎、水谷八重子ほか

 『大菩薩峠』と合わせて雷蔵が大きく役幅を広げた傑作時代劇
 菊池 寛が文壇で認められるきっかけとなった同名小説の映画化。雷蔵は孤独にさいなまれ、暴君として振る舞う悲運の藩主・忠直役。家臣への不信を持ち、暴君へと変貌していく様を苦悩と狂気を交えて見事に演じた。

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 © KADOKAWA1960


『手討』

 (1963年、85分)
 監督:田中徳三
 原作:岡本綺堂
 脚本:八尋不二
 撮影:牧浦地志
 美術:西岡善信
 音楽:伊福部昭
 出演:市川雷蔵、藤由紀子、城健三朗、成田純一郎ほか

 使命のため愛する女を斬らねばならない男の哀切を描く悲恋物語
 岡本綺堂原作「番町皿屋敷」を映画化。原作を大胆に脚色し、真心を疑われ恋人を自らの手で討つ男(雷蔵)とその恋人(藤)との悲恋を格調高く描く。煩悶する雷蔵と時代劇初出演の藤由紀子の美しさも見どころ。

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 © KADOKAWA1963


『中山七里』

 (1962年、87分)
 監督:池広一夫
 原作:長谷川 伸
 脚本:宇野正男、松村正温
 撮影:武田千吉郎
 美術:太田誠一
 音楽:塚原晢夫
主題歌: 橋 幸夫「中山七里」「雲と三度笠」
 出演:市川雷蔵、中村玉緒、大瀬康一、柳永二郎、荒木忍ほか

 命を賭して闘う男の無私の愛と悲壮美を描く、本格股旅時代劇
 『沓掛時次郎』『鯉名の銀平』に続き、長谷川 伸の戯曲を映画化。雷蔵の結婚後初仕事、若かりし頃本作の娘役で歌舞伎界にデビューした記念すべき作品。二役の中村玉緒も結婚後初の映画となった。主題歌に橋 幸夫。

raizo
 © KADOKAWA1962


『濡れ髪牡丹』

 (1961年、90分)
 監督:田中徳三
 脚本:八尋不二
 撮影:相坂操一
 美術:内藤 昭
 音楽:塚原晢夫
 出演:市川雷蔵、京マチ子、小林勝彦、小桜純子ほか

 京マチ子共演! 濡れ髪シリーズの中でも異彩を放つ傑作時代劇
 女親分の婿選びが行われ全国から男たちが集まるが、出される難問に退散する者ばかり。そこに算術、剣術……なんでもこい瓢太郎(雷蔵)が現れ……。京マチ子の勇ましい大姐御に、飄々とした旅鴉の雷蔵が沸かせるシリーズ第5作。

raizo
 © KADOKAWA1962


『眠狂四郎 女地獄』

 (1968年、82分)
 監督:田中徳三
 原作:柴田錬三郎
 脚本:高岩 肇
 撮影:森田富士郎
 美術:内藤 昭
 音楽:渡辺岳夫
 出演:市川雷蔵、田村高廣、伊藤雄之助、高田美和、水谷良重、小沢栄太郎ほか

 姫君争奪の権力闘争に巻き込まれる狂四郎の闘いを描くシリーズ10作
 シリーズ1作目の監督、名匠・田中徳三が再登板。狂四郎と奇妙な友情を交わす刺客に田村高廣と伊藤雄之助が出演、狂四郎との熾烈な殺陣を見せる。各々の個性がぶつかり合う、3人が居酒屋で顔を揃えるシーンも必見。

raizo
 © KADOKAWA1968


『眠狂四郎 勝負』

 (1964年、82分)
 監督:三隅研次
 原作:柴田錬三郎
 脚本:星川清司
 撮影:牧浦地志
 美術:内藤 昭
 音楽:斎藤一郎
 出演:市川雷蔵、藤村志保、高田美和、久保奈穂子、加藤嘉、成田純一郎ほか

 雷蔵=狂四郎の魅力とシリーズの方向を決定付けた大ヒット第2作
 幕政を一新しようとする年老いた変わり者の勘定奉行(加藤)に共感した狂四郎(雷蔵)は彼の擁護を買って出るが……。屈指の名作としてシリーズの評価を決定づけた。さりげなく織り込まれる江戸情緒の描写も見どころのひとつ。

raizo
 © KADOKAWA1964


『眠狂四郎 女妖剣』

 (1964年、81分)
 監督:池広一夫
 原作:柴田錬三郎
 脚本:星川清司
 撮影:竹村康和
 美術:西岡善信
 音楽:斎藤一郎
 出演:市川雷蔵、藤村志保、久保菜穂子、城健三朗、小林勝彦、春川ますみ、根岸明美ほか

 狂四郎衝撃の出生の秘密が明らかになる大ヒット・シリーズ第4作
 河岸に2人の女の全裸死体があがる。狂四郎(雷蔵)は隠れキリシタンの鳥蔵からその2人が大奥の女だと聞く……。エロティシズムを全篇に盛り込み、また以降の定番となる円月殺法の残像効果が初登場。

raizo
 © KADOKAWA1964


『眠狂四郎 人肌蜘蛛』

 (1968年、80分)
 監督:安田公義
 原作:柴田錬三郎
 脚本:星川清司
 撮影:武田千吉郎
 美術:下石坂成典
 音楽:渡辺宙明
 出演:市川雷蔵、緑魔子、川津祐介、三條魔子、渡辺文雄、寺田 農ほか

 爽快な剣の魅力と痺れるようなエロチシズムが炸裂のシリーズ11作
 大ヒット眠狂四郎シリーズ第11作。出生の秘密に関わるストーリーを絡ませ、狂四郎が悪行を重ねる兄妹と死闘を繰り広げる。エログロ路線に舵を切り、情痴に狂う姫役で出演の緑 魔子がシリーズ屈指の悪女を怪演。

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 © KADOKAWA1968


『眠狂四郎 無頼剣』

 (1966年、79分)
 監督:三隅研次
 原作:柴田錬三郎
 脚本:伊藤大輔
 撮影:牧浦地志
 美術:下石坂成典
 音楽:伊福部昭
 出演:市川雷蔵、天知茂、藤村志保ほか

 格調高い時代劇の風格を備えた眠狂四郎シリーズ屈指の一作
 死んだ師の恨みを晴らすため江戸を死の海にしようと企む浪人一団と狂四郎が戦うシリーズ第8作。三隅研次が「勝負」「炎情剣」に次ぎ3度目の登板。同じ円月殺法で狂四郎と対する愛染役・天知茂圧巻の演技も必見。

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 © KADOKAWA1966


『破戒』

 (1962年、118分)
 監督:市川 崑
 原作:島崎藤村
 脚本:和田夏十
 撮影:宮川一夫
 美術:西岡善信
 音楽:芥川也寸志
 出演:市川雷蔵、長門裕之、船越英二、藤村志保、三國連太郎、中村鴈治郎、岸田今日子、杉村春子ほか

 悶え、苦しみ、愛し……運命に耐え続ける被差別民の果てしなき孤独
 巨匠・市川崑が『炎上』『ぼんち』に続いて雷蔵とコンビを組み、島崎藤村の名作を映画化。雷蔵は部落出身であることを隠し生きる小学教師役を繊細に演じた。また本作で藤村志保が鮮烈なスクリーンデビューを飾った。

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『花の兄弟』

 (1961年、86分)
 監督:池広一夫
 脚本:笠原良三
 撮影:本田平三
 美術:加藤 茂
 音楽:吉田 正
主題歌:橋 幸夫「花の兄弟」「兄弟鴉」
 出演:市川雷蔵、橋 幸夫、水谷良重、姿美千子ほか

 『おけさ唄えば』に続き橋 幸夫と本格共演した明朗時代劇
 堅物の侍・市之進(雷蔵)はやくざの弟(橋)と再会、自分もやくざ修行を始めることになるが……。雷蔵は本作で橋と二度目の顔合わせ。似た顔立ちだが主義も性格も正反対の兄弟役、すっかり板についた名コンビぶりが楽しい。

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『人肌孔雀』

 (1958年、99分)
 監督:森 一生
 脚本:松村正温
 撮影:相坂操一
 美術:内藤 昭
 音楽:斎藤一郎
主題歌:山本富士子「人肌孔雀」「月見船」
 出演:山本富士子、市川雷蔵、梅若正二、近藤美恵子、三田登喜子ほか

 七変化のコスプレで山本富士子の魅力が溢れ出る明朗娯楽時代劇
 山本富士子が水も滴る若衆姿や可憐な薬売りなど変幻自在の扮装を見せ、濡れ衣を着せられて憤死した父の仇を討つ。主題歌も山本が担当。一方客演の雷蔵は脇で飄々と、楽しく山本と掛け合う痛快娯楽作。

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『ひとり狼』

 (1968年、84分)
 監督:池広一夫
 原作:村上元三
 脚本:直居欽哉
 撮影:今井ひろし
 美術:太田誠一
 音楽:渡辺岳夫
 出演:市川雷蔵、長門勇、小川真由美、岩崎加根子、長谷川明男ほか

 雷蔵が暗い情念を湛える圧巻の演技を披露する股旅映画の最高傑作
 一匹狼の渡世人・人斬り伊三蔵(雷蔵)に襲いかかる過去の因縁……。従来の股旅映画が描いてこなかった、渡世人のしきたりや所作をリアルに描いた演出は「木枯し紋治郎」など以降の股旅ものの先駆けとなった必見の傑作。

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『潮来出島 美男剣法』

 (1954年、89分)
 監督:安田公義
 原作:富田常雄
 脚本:八木隆一郎
 撮影:竹村康和
 美術:西岡善信
 音楽:山田栄一
 出演:市川雷蔵、瑳峨三智子、水戸光子、黒川弥太郎ほか

 雷蔵初の単独主演作! 記念すべき作品となった痛快時代劇
 兄の敵討ちで江戸に来た竜四郎(雷蔵)は茶屋の娘・お雪(瑳峨)と恋仲に。しかしお雪の祖父は二人の交際を禁じ……。雷蔵は本作から大映と本格的に契約。また初期の名コンビとなる瑳峨三智子とも本作で初顔合わせ。

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『弥次喜多道中』

 (1956年、79分)
 監督:斎藤寅次郎
 脚本:民門敏雄
 撮影:今井ひろし
 美術:中村能久
 音楽:宅 孝二
 出演:市川雷蔵、林 成年、花菱アチャコ、堺 駿二、島倉千代子、田端義夫、阿井美千子ほか

 お馴染み弥次さん&喜多さん東海道五十三次、スリルと笑いの珍道中
 江戸は神田八丁堀に住む弥次郎兵衛(雷蔵)と喜多八(林)。声が出なくなった喜多八は医師を訪ねるが、京へ旅立った後だった。医師を追って京へ向かう二人だったが……。歌手・島倉千代子も本作で大映映画初出演。

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『陸軍中野学校』

 (1966年、95分)
 監督:増村保造
 脚本:星川清司
 撮影:小林節雄
 美術:下河原友雄
 音楽:山内 正
 出演:市川雷蔵、加東大介、待田京介、小川真由美、中条 静ほか

 陸軍中野学校の誕生秘話を非情なタッチで描くスパイ映画の金字塔
 雷蔵が日本陸軍の諜報員に扮し、名匠・増村がスパイの実態を描くシリーズ第1作。日本に初めて誕生した秘密諜報機関員(スパイ)を養成する中野学校を舞台に、時代の権力に蝕まれていく若者をサスペンスフルに描く。

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『若親分』

 (1965年、86分)
 監督:池広一夫
 原案:紙屋五平
 脚本:高岩 肇、浅井昭三郎
 撮影:武田千吉郎
 美術:加藤 茂
 音楽:小杉太一郎
 出演:市川雷蔵、朝丘雪路、藤村志保、三波春夫、山下洵一郎、佐藤 慶、成田三樹夫ほか

 やくざの若親分は元エリート海軍士官!? 記念すべきシリーズ第1作
 海軍士官の武(雷蔵)は、闇討ちされた親の仇を取るべく二代目を襲名する……。雷蔵自身が憧れた海軍士官出身のやくざという奥深いキャラクターが魅力でシリーズ全8作が製作された。士官の制服姿の凛々しい雷蔵も見どころ。

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<特別企画>

『旅はお色気』

 (1961年、70分)
 監督:黒田義之
 脚本:小国英雄
 撮影:本田平三
 美術:神田孝一郎
 音楽:大森盛太郎
 出演:小林勝彦、浦路洋子、近藤美恵子、丹羽又三郎、三田登喜子/市川雷蔵&勝新太郎ほか

 市川雷蔵と勝新太郎がノンクレジットでカメオ出演。新たに発掘された作品を雷蔵祭開催を記念して特別上映!
 剣達者だがのんきな性格の若侍・新之助(小林)は叔父から手紙を託され江戸へと旅に出るが、その途中「女難の相」があると掛を告げられ……。
 ※ 本作上映と共に、㊙お楽しみ企画も実施予定。詳細は後日発表される。

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(オフィシャル素材提供)




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