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トップページ > 最新ニュース > 川島雄三監督生誕100周年プロジェクト

<川島雄三監督生誕100周年プロジェクト>始動!

2018-06-14 更新

川島雄三監督kawashima-yuzo
© 日活


 巨匠・今村昌平監督の師として知られ、『幕末太陽傳』『洲崎パラダイス 赤信号』など数々の名作を遺し、日活クラシック映画を代表する監督の1人でもある川島雄三監督が、今年2018年に生誕100周年を迎えた。この100周年を記念し、川島作品の落語イベントなど映画の枠組みを越えた複合的な「川島雄三監督生誕100周年プロジェクト」が開始される。


 今村昌平監督の師として知られ、「日本映画史上最高傑作のひとつ」と言われる『幕末太陽傳』を監督するなど数々の名作を生み出してきたが、早逝によって人生の幕を閉じた川島雄三監督。その生涯は、日本映画界を越え数々のクリエイターに影響を及ぼし、漫画「栄光なき天才たち」にも取り上げられ、kawashima-yuzo『洲崎パラダイス 赤信号』は本作を愛する細野晴臣により「洲崎パラダイス」として楽曲化もされたほど。大傑作『幕末太陽傳』は川島監督の死後も再上映が繰り返され、舞台化、宝塚によるミュージカル化など、今も確たるファンを築き、時代を越え愛されている。45歳の若さで惜しくもこの世を去った川島監督の命日となる6月11日(月)、日活は川島監督の出身地である青森県むつ市にて行われる墓前祭の開催に合わせ、落語イベント、関連書籍出版など映画の枠組みを越えた新規コンテンツ製作と、既存の川島雄三監督作品の世界配信、再上映といった複合的な「川島雄三監督生誕100周年プロジェクト」の開始を発表した。また墓前祭の後には現むつ市長・宮下宗一郎氏のほか、川島監督ご親族の川島晋一氏、そして川島作品の脚本家および助監督として活躍し、その後日本映画界を代表する巨匠となった今村昌平監督のご子息・天願大介監督も駆け付け、「川島雄三を偲ぶ会」が執り行われた。

 また、この度、本プロジェクトを統括する公式ロゴマークも解禁。今後「川島雄三監督生誕100周年プロジェクト」にかかわるコンテンツに印字されていく。


「川島雄三監督生誕100周年プロジェクト」企画概要

 ① 落語イベント: お江戸@ハート「幕末太陽傳の巻」実施
kawashima-yuzo  出演:柳家喬太郎、立川志らく、桃月庵白酒、春風亭一之輔、高田文夫、松村邦洋、神田松之丞、立川志らら、寒空はだか、坂本頼光
  時期:10月29日(月)~11月3日(土)
  会場:六本木俳優座劇場
  制作:ADKアーツ
  天才映画監督、川島雄三の生誕100年を記念して開催されるこの企画。川島監督と、『幕末太陽傳』にリスペクトを捧げつつ平成落語、講談界の名人上手が作品縁の演目を上演し、ハイライトシーン映像とともに珠玉の名作を語り尽くすスペシャル寄席! 六本木俳優座に、江戸の旋風が吹くンでぃ。


 ② 野外上映会&寄席 実施
  時期:2018年7月28日(土)
  会場:上野恩賜公園「東京江戸ウィーク2018」<7月26日(木)~7月29日(日)>にて ※入場無料
  「江戸」をテーマに“日本文化”を世界中へ発信するイベント「東京江戸ウィーク2018」期間中に川島監督の代表作である『幕末太陽傳 デジタル修復版』の野外上映を実施。星空の下で、笑いあり涙ありの江戸の“粋”な心に触れる日本映画黄金期の傑作映画『幕末太陽傳』を鑑賞する野外上映会。
  さらに、全国無料放送BS12トゥエルビ 落語番組「ミッドナイト寄席」とコラボし、若手人気落語家と浪曲師による公開収録イベントを実施する。
  出演予定:春風亭昇々、笑福亭茶光、玉川太福


 ③ 書籍出版

  川島監督生誕100周年を記念した研究本を出版。関係者インタビューには『女は二度生まれる』『雁の寺』『しとやかな獣』の好演で川島作品を支えた若尾文子と、『昨日と明日の間』で助監督を務めた日本が誇る巨匠・山田洋次監督を予定している。
  書籍タイトル「川島雄三は二度生まれる」(仮) 刊行時期:10月末  出版:水声社 価格:3000円(予価)
  川島監督作品の自主上映・観賞、出版物の発行を中心に活動している川島雄三監督ファンクラブ“カワシマクラブ”による書籍も刊行予定。
  書籍タイトル「偽善への挑戦・映画監督川島雄三」 刊行時期:9月頃 出版:ワイズ出版 価格:未定


 ④ 海外映画祭での上映

  『幕末太陽傳 デジタル修復版』が以下の3つの海外映画祭および上映会で、上映がされることに決定した。
  <第四回 上海日本電影展>
  中国・上海 会期:2018年8月3日(金)~8月5日(日)、8月10日(金)~8月12日(日)
  <ジャポニスム2018:響きあう魂>
  フランス・パリ 会期:2018年7月~2019年2月 ※上映は12月(予定)
  <Japan Information & Culture Centerでの上映会>
  アメリカ・ワシントンDC 会期:2018年9月19日(水)


 ⑤ 世界配信を実施

kawashima-yuzo  日活が所有する川島監督作品全9作品が、世界中から珠玉の名作映画をピックアップし配信しているVODプラットフォームMUBIにおいて、全世界の国と地域で配信されることが決定し、先月行われたカンヌ映画祭会期中にScreenにて報じられた。
  配信作品:
  『愛のお荷物』(1955年)/『あした来る人』(1955年)/『銀座二十四帖』(1955年)/『飢える魂』(1956年)/『續 飢える魂』(1956年)/『洲崎パラダイス 赤信号』(1956年)/『風船』(1956年)/『わが町』(1956年)/『幕末太陽傳 デジタル修復版』(2011年)

 詳細は以下サイトにて随時更新⇒ ■ MUBI公式サイトhttps://mubi.com/ (外部サイト)


 ⑥ 国内放送実施中

  <生誕100年記念 監督・川島雄三の足跡~全作放送~>としてCS放送局「衛星劇場」にて川島監督の全作品を18ヵ月にわたりHD放送中。


 ⑦ 国内配信開始

  日活が所有する川島作品全9作品(⑤に記載)を、川島監督の命日に合わせ6月11日より下記配信サービスにて配信開始。
  配信サービス:
  U-NEXT、iTunes、Amazonビデオ、Google Play、TSUTAYA TV、ひかりTV、ビデオマーケット、その他配信サービス
  配信開始日:6月11日(月)~


 ■ 川島雄三監督生誕100周年プロジェクト 公式HPhttp://www.nikkatsu.com/news/201806/002959.html (外部サイト)


川島雄三監督100周年プロジェクトの始動にあたって

kawashima-yuzo 2018年2月、川島雄三監督が生誕100周年を迎えた。
 川島監督の代表作であり誰もが認める傑作『幕末太陽傳』。半世紀経ても色褪せないこの至高の傑作を、2012年、日活創立100周年を記念して、最新技術によってデジタル修復を行い銀幕に甦らせた。
 その後、2015年には江本純子演出(出演:青木崇高、田畑智子、MEGUMI、小林且弥)により舞台化がされ、そして2017年には宝塚歌劇団・雪組にてミュージカル化され大成功を収めた。
 いよいよ2018年、川島監督生誕100周年のこの記念すべきタイミングに、次の100年に向けて、まずは落語へとステージを変えて甦らせ、『幕末太陽傳』と「映画監督 川島雄三」を更に多くの人々に届けていく。
 暗いニュースや気分が良くない情報が簡単に拡散されていってしまうこの現代に、「地獄も極楽もあるもんけぇ、俺はまだまだ生きるんでぃ」と、颯爽と時代を駆け抜ける軽やかさと力強さを佐平次を通して見つめてもらうきっかけにしてもらいたい。

川島雄三 プロフィール

kawashima-yuzo 1918年(大正7年)2月14日、青森県むつ市に生まれる。明治大学文芸科へ進み、映画研究部所属。
 1938年、松竹大船撮影所助監督採用試験に合格。1943年、監督となり喜劇や風俗映画を多数製作。
 助監督だった今村昌平を育て、フランキー堺と名タッグを組んで『幕末太陽傳』など傑作を連発し、芦川いづみの才能を見出しデビューを助けた。松竹、日活、東宝、角川と映画会社を渡り歩き、数々の名作を日本映画界に残し、1963年6月に若くしてこの世を去る。享年45歳。

『幕末太陽傳』

 (1957年、モノクロ、上映時間:110分、スタンダード・サイズ)

kawashima-yuzo 時は、幕末、文久2(1862)年。東海道品川宿の相模屋という遊郭へわらじを脱いだ佐平次(フランキー堺)は、勘定を気にする仲間を尻目に、呑めや歌えの大尽騒ぎを始める。
 しかしこの男、なんと懐には、一銭も持ち合わせていなかった……。
 居残りと称して、相模屋に居ついてしまった佐平次は、持ち前の機転で遊女や客たちのトラブルを次々と解決していく。遊郭に出入りする攘夷派の高杉晋作(石原裕次郎)らとも交友を紡ぎ、乱世を軽やかに渡り歩くのだった。

 監督:川島雄三
 脚本:川島雄三、田中啓一、今村昌平
 撮影:高村倉太郎
 照明:大西美津男
 美術:中村公彦、千葉一彦
 録音:橋本文雄
 音楽:黛 敏郎
 編集:中村 正
 助監督:今村昌平
 出演:フランキー堺、南田洋子、左 幸子、石原裕次郎、芦川いづみほか

 ■ 『幕末太陽傳』公式HPwww.nikkatsu.com/bakumatsu/ (外部サイト)




(オフィシャル素材提供)


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