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2017-11-23 更新
2017年12月1日より木野 花演出舞台「クラウドナイン」が東京芸術劇場シアターイーストにて上演される。
「クラウドナイン」は、英劇作家キャリル・チャーチル作のイギリスの植民地だった時代のアフリカを舞台にした、ある家族を中心とした、バカバカしくも切ない破天荒なホームドラマ。
本作は実はとんでもない、ぶっ飛び設定満載の衝撃作だ。登場人物を演じる役者が一幕と二幕で変わるうえに、さらには登場人物の性と、演じる役者の性が変わる! ゲイカップル、レズカップル、不倫、少年愛まで出てくる赤裸々な性描写も満載だ。
本作では、一幕では三浦貴大がドレスを着て初の女性役に挑戦し、髙嶋政宏演じる一家の家長クライヴの妻・ベティを演じる。また、一幕では威厳のある家長・クライヴを演じていた髙嶋政宏が、二幕では心は乙女なゲイを演じ、5歳の少女役を現在47歳である正名僕蔵が演じる。一幕と二幕で役柄がガラリと変わり、一作のなかで、二つの役を演じる俳優の姿を観ることができるという、個性派俳優たちの魅力を堪能できる舞台となっている。
木野 花のエネルギッシュな演出が日々さく裂している熱気あふれる稽古場が11月22日(水)、WEB媒体向けに公開された。
◆◆ 木野 花のコメント
ここから追い込みの時期なので、皆がどれだけ体力的・気分的に限界に挑戦してくれるかが勝負だと思います。
初演を上演した時は私も38歳でまだ若く、必死で脚本に食らいついて力任せにぶつかっていった感じで、一人で格闘していたので、やり残した思いが大きかったです。今回は役者を見ながら一緒に話し合って作っていくのが目標で、三回目ですが初演のように新鮮な気分で取り組んでいます。
全体として、もっと笑える芝居だと思うのですが、このメンバーだったらいけると思います。一人ひとりが面白いキャラを持っているので、お客さんが入ってどうなるのか楽しみです。
◆◆ 髙嶋政宏のコメント
早く本番になって欲しいです。稽古場では木野さんが女王様のようなカリスマ調教師のように皆を導いてくれています(笑)。
三浦君は本読みの時から女性っぽかったので、よく飲みに行くニューハーフの方みたいで、本当にただの“大きい女の人”という感じで全く違和感がないです。
1幕と2幕で役が変わるので、休憩中に切り替えるのが大変ですが、それぞれだけでも完結出来る物語なので、二度美味しい作品だと思います。
◆伊勢志摩のコメント
稽古の初日はトンネルの向こうに木野さんがいて“頑張ってたどり着かなければ”という感じでしたが、今はもう姿が見えて最後のダッシュをしているところで、トンネルを抜けると思いがけない派手でビビットな芝居になっていると思いますので、早く飛び出したいです。
1幕の役はいつもやっているような自分に近いところでやれるのですが、2幕の役は全く違ってコルセットを着て矯正されているようなイメージで、精神的にも厳しいですが新たな発見もあって楽しんでいます。
◆◆ 三浦貴大のコメント
舞台は二回目でまだ客観視出来ないですが、徐々に役の心情も掴めて来たと思います。1幕で女性を演じるのですが、木野さんに見てもらいながら、歩き方の練習から始めて、足の毛も剃ってみました。意外と剃るのが大変だったり、足が汚かったり、“女性はこんなにも大変な努力をしているのか”と初めて知りました。今では私生活でも内股になりがちになっているので、それを直すのが大変です(笑)。
◆正名僕蔵のコメント
先程の木野さんの「さらに追い込む」という話を聞いて尻込みしていますが、こらえて更に密度を濃くしていけたらと思います。1幕は抑圧された役で、2幕は5歳の白人の女の子で駆け回ってはしゃいで怒られるので、役の振り幅というか、運動量の差にまだ慣れないですが、頑張りたいと思います。
◆平岩 紙のコメント
稽古場で客観的に見ていると凄く面白いのですが、自分はまだまだだと思うのでもっと掘り下げていきたいと思います。私は1幕2幕どちらの役も共通して純粋さを持っているので、心は一つで出来るので演じ分けやすいなと思います。何気ないシーンの会話が面白くて、1幕と2幕でがらりと変わるのが見どころだと思います。
◆宍戸美和公のコメント
木野さんに尻を叩かれて今日まで来ました。衣裳を着て、(気分が)のれそうな気がしましたし、2幕のキャラクターは初演では出ていない初登場のキャラクターなので、自由にやらせていただいています。
◆石橋けいのコメント
日々面白く変わっていっているので、ラストスパートで頑張りたいと思います。1幕と2幕でどれだけ気持ちを切り替えられるかが大変ですが、2幕では私の息子役をされる宍戸さんとのシーンを楽しんでいます。
◆入江雅人のコメント
衣裳を着た時に、三浦君が女性を演じるバカバカしさがより浮かび上がって来たと思うので、早くお客さんの前でやりたいです。1幕の探検家の役はいろいろな人に手を出す役なので、面白く出来たらと思いますし、逆に2幕は笑いを誘おうと思わず真摯に演じようと思います。
モチロンプロデュース「クラウドナイン」
◆作: キャリル・チャーチル
◆翻訳: 松岡和子
◆演出: 木野 花
◆出演:高嶋政宏、伊勢志摩、三浦貴大、正名僕蔵、平岩紙、宍戸美和公、石橋けい、入江雅人
【公演概要】
◆東京公演: 2017年12月1日(金)~17日(日) 東京芸術劇場シアターイースト
◆大阪公演: 2017年12月22日(金)~24日(日) OBP円形ホール
【ストーリー】
イギリスの植民地だった時代のアフリカ。この地を管理するために、本国からやって来たある家族の物語。
家長のクライヴ♠(髙嶋政宏)は、国家と常識を重んじる男らしい父親。だけど時折り襲う嵐のような欲望の奴隷。
その妻ベティ❤(三浦貴大)は、夫を愛する貞淑な妻であろうとするあまり、夫の友人にも愛情のおすそ分け。
一人息子エドワード♠(平岩 紙)は、父親に認められる強い男になりたい!と願いつつ、夢中になるのはお人形遊び。
家族が平和であれ……と、全てを見て見ぬふりの祖母のモード❤(宍戸美和公)。
そこに隣人の、欲望のままに生きるハガネの女ソンダース夫人❤(伊勢志摩)、一見ワイルドなイケメン探検家ハリー♠(入江雅人)、男を知らない純情な家庭教師エレン❤(石橋けい)、そして、両親をイギリス兵に殺された従順な召使いジョシュア♠(正名僕蔵)が加わり……。
理想の自分と現実の自分自身。そのギャップに右往左往しながら暗中模索する、不器用な家族の、バカバカしくも切ない25年間の成長の軌跡。
◆オフィシャルHP:
http://otonakeikaku.jp/2017cloudnine/ (外部サイト)
(オフィシャル素材提供)
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