インタビュー・記者会見等、映画の“いま”をリポート!

Cinema Factory

Cinema Flash





広告募集中

このサイトをご覧になるには、Windows Media Playerが必要です。
Windows Madia Player ダウンロード
Windows Media Playerをダウンロードする

テレビドラマ

トップページ > 最新ニュース > パルコ・プロデュース2018「チルドレン」2018年9月、日本初上演!

パルコ・プロデュース2018
「チルドレン」2018年9月、日本初上演!

2018-01-28 更新

チルドレンchildren


 2018年9月、ルーシー・カークウッド作「チルドレン」を栗山民也の演出で、日本で初めて上演することが決定した。高畑淳子、鶴見辰吾、若村麻由美――日本を代表する実力派俳優3人が、リタイヤした元・核技術者を演ずる!


 ルーシー・カークウッドは、1984年生まれの弱冠33歳というイギリス演劇界期待の若手女流作家。彼女が執筆した、アメリカ人写真家が、1989年に天安門広場で戦車の前に立ちはだかった男の軌跡をたどりながら、現代のアメリカやそこで暮らす外国人が抱える問題をひも解いた意欲作「チャイアメリカ」は、2014年ローレンス・オリヴィエ賞作品賞を受賞した。本作「チルドレン(原題“THE CHILDREN”)」は、そんな注目のカークウッドがロイヤル・コート・シアターの招きで書き下ろした作品。2016年冬に上演され、そして今冬、NYブロードウェイでも上演が始まった話題の新作ストレートプレイ。カークウッドの作品を上演するのは、日本で本作が初となる。

 巨大地震の影響で、大津波が起き、原発事故が起きた。津波の浸水で家を追われた夫婦が移り住んだコテージ。そこに38年ぶりに女友達が訪ねてくる。3人はかつて原子力発電所で一緒に働いていた核技術者同士。女の突然の訪問の理由は「原発事故処理で若手技師たちが危険に侵されている。事故処理に参加すべきは、わたしたちではないか」と持ちかけるためだった。原発から遠く離れた海辺のコテージに鳴り響くガイガーカウンター。リタイヤ後の男女3人の科学技術者たちは、静かに決断を下す──。

 東イギリスを舞台にしていながらも、実際に日本で起きた事故に触発され、執筆された本作。カークウッドは、シニアが、若者に被曝させないために現場作業を肩替りすることを呼び掛けたという、日本での実際のニュースを聞き、着想を得たという。

makaitensho まさに現在の日本でこそ、上演されるべき、人間ドラマ。かつて原子力発電所で一緒に働いていた、リタイヤした3人の元・核技術者を演じるのは、高畑淳子、鶴見辰吾、若村麻由美。日本の演劇界の第一線で活躍する実力派俳優が集結した。

 そして、演出を担当するのは、日本を代表する演出家・栗山民也。弱冠30歳にしてローレンス・オリヴィエ賞を受賞した英国の若手女流作家の新作を通して、栗山民也がどのような舞台を現出させるのか期待が高まる。

 多くの過ちを繰り返し、染みだらけになったこの地球で、子供たちのために、そしてこれから生まれ来る子どもたちのために、私たちは、今、何ができるのか。上質な人間ドラマがまさに今を生きる日本人の胸を打つだろう。


演出・栗山民也のコメント

 人間は、自ら作り出した科学に、自ら潰されていく。地球は、その人間たちの過ちの繰り返しを、ただ黙って受けているだけなのか。
 「THE CHILDREN」=「子どもたち」というタイトルの意味を、地球全体が考える時なのだ、と思う。


NYタイムズ(2017年12月12日付け)劇評<抜粋>

 地震、津波、そして原子炉の停止。
 サミュエル・J・フリードマン劇場で開幕した「チルドレン」が恐ろしいのは、脚本のルーシー・カークウッドは単に物語を思いついたのではなく、そのストーリーが、2011年に福島で起きた実際の事故に酷似していることだ。
 「1千万年に一度の惨事だ」と、かつてイギリス東岸の架空の原発建設に携わった物理学者、ローズは言う。
 悪寒とサスペンスに満ちた傑作でありながら、主題は反原発ではない。
 カークウッドが描きたかった過ちや責任とは、より巨大で、解決不可能な物事であるが、劇中観客はそのことを少しずつ理解し始める。
 劇中、表出するテーマは、(異なる立場や意見の人々にも共通して存在する)人間の身勝手さではないか。
 ヘイゼルの気取った台詞「来た時よりも美しくして、その場を去るべきだ」は、後世の子どもたちへ遺すべき地球を考えた時、何を意味するのだろうか?
 地球は既にひどい過ちの繰り返しで、染みだらけになってはいないか。ちまたの子どもじみた親たちと、そしてその子どもたちには、カークウッドのつけたタイトル「THE CHILDREN」は両意的に響くかもしれない。幼稚で身勝手なのは一体どちらだろうか?


パルコ・プロデュース2018「チルドレン」


 【公演概要】

◆原作: ルーシー・カークウッド
◆演出: 栗山民也
◆翻訳: 小田島恒志
◆出演: 高畑淳子、鶴見辰吾、若村麻由美

◆公演日程

 2018年9月:彩の国さいたま芸術劇場、世田谷パブリックシアター
 他、10月日本巡演予定。

 <あらすじ>

 巨大地震の影響で、大津波が起き、原発事故が起きた。
 津波の浸水で家を追われたロビン(鶴見辰吾)とヘイゼル(高畑淳子)の夫婦が移り住んだコテージ。
 そこに20数年ぶりに女友達ローズ(若村麻由美)が訪ねてくる。
 3人はかつて原子力発電所で一緒に働いていた核技術者同士。
 ローズは、ロビンとヘイゼルに「原発事故処理で若手技師たちが危険に侵されている。事故処理に参加すべきは、わたしたちではないか」と持ちかける。
 原発から遠く離れた海辺のコテージに鳴り響くガイガーカウンター。
 リタイヤした男女3人の科学技術者たちは、静かに決断を下す──。



(オフィシャル素材提供)


関連記事

Page Top