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2012-12-12 更新
原題:QU'UN SEUL TIENNE ET LES AUTRES SUIVRONT新星レア・フェネールが、女性ならではの包み込むような優しさと力強さで“心の軌跡”を丁寧にあぶりだす。美しくも重厚なヒューマンドラマ。
『デッドマン・ウォーキング』、『ある子供』、『愛を読むひと』など面会室は数々の名作にドラマチックな舞台として登場してきた。恋人、友達、家族……それぞれの物語を抱え、想いを伝えるために一同に集う。そこは人と人とが心を通わせる真実の場所。
刑務所の面会人へのボランティア活動を3年間務めた監督が、自らの経験から着想を得た巧みな脚本、登場人物たちのリアルな言葉は、観る者を釘づけにする。また一つ心を震わせる名作が誕生した。
父親は座長であり演出家、母と妹は女優という移動劇団の一家に生まれ、カンボジアのドキュメンタリー作家リティー・パニュに弟子入りするなど、多彩な経歴を持つレア・フェネールの長編デビュー作『愛について、ある土曜日の面会室』。28歳の若い監督のもとに『ジョルダーニ家の人々』のファリダ・ラウアッジ、『預言者』のレダ・カテブ、『ポーラX』のデルフィーヌ・ショイヨー、『動くな、死ね、甦れ!』のディナーラ・ドルカーロワらの実力派俳優たちが集結。また本作でリュミエール賞とエトワール賞において新人賞を受賞したポーリン・エチエンヌなど若い才能が加わり、その見事なアンサンブルにより複雑ながらもエモーショナルな群像劇が出来上がった。
フランス・マルセイユ。
ロール、ステファン、ゾラは、同じ町に暮らしながらお互いを知らない――。
サッカーに夢中な少女ロール。ある日、初恋の人アレクサンドルが逮捕されてしまうが、未成年のロールは面会ができず想いを募らせてゆく……。
仕事も人間関係もうまくいっていないステファン。偶然出会ったピエールに、自分と瓜二つの受刑者と「入れ替わる」という奇妙な依頼を持ちかけられ、多額の報酬に心が揺らぎだす。
息子が殺されたとの訃報を受けたアルジェリアに暮らすゾラ。突然の死の真相を探るためフランスへと渡り、加害者の姉に接触し交流を深めてゆくが……。
ある土曜日の朝、3人はそれぞれの哀しみや痛みを受け入れ、運命を切り開くために刑務所の面会室へと向かう。
(2009年、フランス、上映時間:120分)
キャスト&スタッフ
監督:レア・フェネール
出演:ファリダ・ラウアジ、レダ・カテブ、デルフィーヌ・シュイヨー、ディナーラ・ドルカーロワ、マルク・バルベ、ポーリン・エチエンヌ、ヴァンサン・ロティエほか
配給
ビターズ・エンド
12月15日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー!
オフィシャルサイト
www.bitters.co.jp/ainituite/
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