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『タイタニック3D』来日記者会見

2012-04-04 更新

ジェームズ・キャメロン、ジョン・ランドー(プロデューサー)

タイタニック3Dtitanic

配給:20世紀FOX
4月7日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国ロードショー
(C)2011 Twentieth Century Fox and Paramount Pictures. All Rights Reserved.

 第70回アカデミー賞で作品賞をはじめ11冠に輝く『タイタニック』(1997)を3D化した映画『タイタニック3D』の記者会見が都内ホテルにて行われ、巨匠・ジェームズ・キャメロン監督が出席し、3D化への熱い想いを語った。監督の来日は、『アバター』(2009)以来、2年半ぶりとなる。この日は長年、キャメロン監督とタッグを組むプロデューサーのジョン・ランドーも出席した。

 全世界で18億3500万ドル(当時)という映画史上歴代第1位の興収を稼ぎ出し、日本でも興行収入262億円を記録。タイタニックの悲劇から100年を迎えた今年、あの名作が15年ぶりにスクリーンに戻ってきた。新たに製作費1800万ドルをかけ、キャメロン監督自身がすべてのショットを3D化した。

titanic 監督は開口一番に東日本大震災に触れ、「被災された方々に改めてお見舞い申し上げます。日本人の強さを目の当たりに、復興に立ち上がる姿に敬意を表します」と挨拶した。

 監督は、「悲劇から100年という契機を迎え、映画そのもの以上に、実際の沈没事故に再び注目を集めたいと思いました」と今回、3D化に踏み切った理由を説明。さらに、「私は3Dが好きです。3Dにすることで、作品に新しい命が吹き込まれ、新たな世代にアピールできると思います。3Dで観ると、無意識的に作り物じゃないという感覚になるために、演技もよく見えますし、よりドラマにのめり込めるのではないでしょうか」と、しっかりと手応えを感じている様子。

titanic しかし、3D化には60週間以上、300人のスタッフが投じられ「例えばケイトの髪の毛1本1本に、スタッフが手作業で奥行きと厚みを与えなければいけませんでした。本当に気の遠くなるような作業だったと言えます」とキャメロン監督。

titanic 先日、冒険家としての顔も持つキャメロン監督は、世界で最も深い海溝といわれるマリアナ海溝の最深部1万メートルへの単独潜航に成功したばかり。「冒険にはリスクがつきものですが、得るものも大きい。たとえ砂ひと粒でも採取できれば、学術的な成果と言えますしね。そのために機材を改良することもありますし、今後の映画撮影に役立つこともあります。つまり、単にスリルを求めているわけじゃないんです」とコメント。「次の目標? 目的のためなら、火星ロケットだって作りますよ。でも予算が足りないな」とジョークを飛ばし、会場を笑わせた。

 『タイタニック』に続いて、今後自作品を3D化する考えはあるかと問われた監督、「この映画の反響を見てからだね」と返し、「要望が上がってくれば考えます。特に、『ターミネーター2』なんて3Dにぴったりだと思うので、やる気は十分にありますよ!」とコメントして会場を沸かせた。

 会見後には、タイタニック号就航100周年とヒロイン・ローズにちなみ、100本の青いバラがキャメロン監督に贈られた。

ファクトリー・ティータイム

 あの名作をもう一度! 今回は3Dで堪能できる。船が沈んでいく場面では言葉には言い表せないほどの感動がよみがえる。
 3時間15分の時間を感じさせない作品。やはり、すごい。
(文・写真:Sachiko Fukuzumi)

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