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2012-04-01 更新
妻夫木聡、武井 咲、三池崇史監督
配給:角川映画・東映
6月16日(土) 新宿バルト9他 全国ロードショー!
(C)2012『愛と誠』製作委員会
故・梶原一騎の同名人気純愛漫画を原作に映画化した『愛と誠』の完成報告記者会見が都内ホテルにて行われ、出演者の妻夫木聡、武井 咲、三池崇史監督が出席して映画についてコメントし、爆笑の渦を巻き起こした。
本作は、原作・梶原一騎、マンガ・ながやす巧で73年から76年までマンガ誌「週刊少年マガジン」で連載され、累計発行部数800万を記録。西城秀樹と早乙女愛の主演で映画化されてから38年。その後もキャストを変更し、映画3本、ドラマ1本が映像化された。今回三池監督がミュージカル・シーンを取り入れ、斬新な映像で映画化した。
主人公の太賀 誠を演じた妻夫木は開口一番「31歳にもなって高校生役をやってしまいまして、すみませんでした」と頭を下げ、笑いを誘って最初から会場を盛り上げた。さらに妻夫木は、脚本を読んだ感想を「なかなかふざけた映画だなと思いましたね(笑)。バイオレンスやアクションは、三池さんだから大丈夫。三池さんで唯一観たことがないのが、歌って踊ってっていう作品だった。ばかみたいに当たる映画ではないと思うけれど、純粋に『何だこの映画?』って楽しんでいただけるんじゃないかな」とアピール。仕上がりについては、「よくわからないけど、本当に面白いんですよ。でもキャッチコピーにあるような、純愛エンタテインメントでは全然ありませんからね」となんだかよく分からないメチャトークを繰り広げて、会場と三池監督を爆笑させた。
一方、ヒロインの愛を演じた武井も「私もよくわからなかったです。最初の打ち合わせのときにいろいろとお話をうかがったのですが、最後までよく分からなかった」と追い討ちコメント。「でも、私はしっかり純愛映画だと思います」とにっこり。撮影では、日々のアクション・シーンでボロボロになった妻夫木を気遣うコメントも。その後も妻夫木と武井は口をそろえて「よく分からない映画」と本音を漏らし続け、会場を爆笑させた。
初競演の2人は、互いの印象を、妻夫木は「咲ちゃんは本当に堂々としている。まだ18か!?って、いつ年齢を聞いても驚く。監督の要求にも応えるし、頼りになる姉さん的な部分も持っていたりして、逆に僕が甘えちゃったところもあると思いますね」と18歳の武井を称賛。武井は「妻夫木さんの学生姿を間近で見ることができて、とっても特別なことだったなって……。それと早乙女愛の踊りには、愛らしさが出たと思います」と笑顔でコメントした。
三池監督は、脚本の宅間氏から「ミュージカル映画というアプローチが面白いんじゃないか」と提案を受け、歌や踊りを作品に取り入れたという。「自分の中にはミュージカル映画という感覚はない。ジャンルで言うなら、これはバイオレンス・ラブ・ストーリー。キャラクターが自分の持ち歌を持っていて、勝手に歌っちゃってるっていう感じ、どっちかというと映画はその迷惑を被っている……。全部がシーンにマッチしているかというと、何か全然この歌、関係ないよねというのもあって、その辺の自由さがキャラクターを現している。自分の一番作りたいものはここにある、とごく自然に、思えた作品。これを作れて良かった」と作品への熱い想いを語った。
この日は、「愛と誠」運命の恋判断センサーが用意されていたが、妻夫木は「こんなの作るなら、もっと予算を現場に回してよ」と苦笑いしていた。
音楽は小林武史が手がけ、パパイヤ鈴木が振付を行っており、劇中、妻夫木は西城秀樹の大ヒット曲「激しい恋」、武井は名曲「あの素晴しい愛をもう一度」を披露している。
記者会見でこんなに面白い妻夫木聡は珍しい。三池監督とのタッグを組んだ撮影がよっほど楽しかったのか、テンション高めにずっと話し続けていた。
31歳の妻夫木、童顔ではあるが、高校生姿に無理がないのか? 18歳の武井とのツー・ショットはどうなんだろう? 歌って踊るシーンは? ?は多いが、観るのが楽しみな作品でもある。
(文・写真:Sachiko Fukuzumi)