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2009-05-29 更新
今までにないアクション映画なので、いろいろな人に観て欲しいと思います
武田梨奈
【武田梨奈】
1991年6月15日生まれ。
10歳の時に父親が空手大会で負ける姿を目の当たりにし、父の仇を取るために空手道場に入門。現在、琉球少林流空手道月心会黒帯。西 冬彦監督の薦めで本作のオーディションに参加。見事主役の座を射止める。
公式サイト:http://www.ken-ishiguro.com/
配給:ヘキサゴン・ピクチャーズ
5月30日より渋谷シアターTSUTAYA他にてロードショー
『少林サッカー』『マッハ!』の買い付け・公開、『少林少女』のプロデュース、『黒帯 KURO-OBI』の武術監督など、日本のアクション映画シーンにインパクトを与え続けてきた西 冬彦が、初めてメガホンを握った長編映画『ハイキック・ガール!』が公開される。主役の少女を演じるのは、新人・武田梨奈。その技のレベルの高さに西が惚れ込んで起用した若干17歳の正真正銘の黒帯に、映画初主演の感想を聞いた。
そうなんです。元々負けず嫌いな性格なので、お父さんと弟が負けた瞬間に「何やっているんだ! 私が仇を討つ!」と思いました。
いいえ。その頃、周囲の女の子の間ではピアノやダンスやバスケットボールが流行っていましたが、私は何か違ったことをやりたいなと思っていました。試合を見て、“これしかない!”と思いました。
それはありませんでしたね(笑)。
辞めようと思ったことは1回もありませんが、空手を本業にしようと思ったこともありませんでした。元々役者さんになりたかったので、好きな空手は自分の特技として続けていこうと考えていました。
はい。女優になりたいと思っていました。
武田鉄矢さんが好きで、『3年B組金八先生』を見ていました。
オーディションを何度か受けたり、中学生の頃、アクション・レッスンを受けていたことはありましたが、なかなか良い機会がありませんでした。今回の映画で西監督と出逢い、西さんの映画は空手を活かしながらアクションを作るので、とても自分に向いているなと思いました。自分がやりたい演技と自分が好きな空手を一緒に出来る、これ以上に嬉しいことはないと思います。
去年の6月、私のブログに西さんから「『少林少女』のプロデューサーです」というメッセージがありました。そんな有名な人が私なんかにメッセージを送ってくるはずがないと思ったので最初は偽物だと思いましたが、実際にお会いしてみると本物でした。
恐そうな人だなと思いました(笑)。「ぼくは映画を作っています」と話していましたが、当時はまだどんな人なのか良く判りませんでした。とりあえず、(西監督が企画・武術監督を担当した)『黒帯KURO-OBI』という映画のDVDを渡されて見ましたが、それまでに見たことのない本格的なアクション映画でした。
いいえ。「オーディションを受けてみないか?」というお話でした。それから2ヵ月ぐらい後にオーディションに受かった時には信じられず、嬉しい反面で、演技も未経験でしたし、本当に自分に主役ができるのか?ちょっと不安もありました。
型があるから空手がある、やはり型は大切だなと改めて思いました。型は空手の基本ですが、自分が演じた土屋 圭という女の子は、基本などやらなくても強ければ良いと思っています。自分も昔は同じように思っていたことがありました。
最初は細かく書いてありますが、撮影までにほとんど変わりました。
『黒帯 KURO-OBI』を見ていたので、恐そうな堅い感じの方かなと思っていましたが、実際にお会いするとすごく爽やかな面白い方でした。普段は爽やかでカッコイイ方ですが、空手になると顔つきが全く別人のようでした。
小林由佳さんです。以前から雑誌などで知っていたのですが、初めて実際にお会いした時は身長も低く可愛い方で、“本当に強いのかな?”と思いました。でも、撮影前の練習で蹴りを受けたらとても強かったので驚きました。
20日間ぐらい、撮影場所はほとんど都内です。
西監督との格闘シーンです。本番が始まる前に「本気でやれよ」と言われ、撮影が始まると、“本当にヤバイ! 本当に殺される!”と感じたので、こっちも本気でやりました。
監督の発案です。本当に当てているアクションをナマでも見てもらうおうと、お互いに本気で蹴り合いました。
撮影の時にはモニター・チェックをするなと言われていたので映像の中にいる自分の姿を見たことがほとんど無かったのですが、出来上がった映画を観たら、スローモーションのシーンで、こんなに蹴りが入っていたんだなと改めて知りました。自分がやられるシーンは、観るだけで痛いと感じました。
DVDを借りて見ることが多いですが、アクションだったらジャッキー・チェンの『スパルタンX』、アクション以外では『フラガール』が好きです。
ほとんどが空手かアクション・レッスン、最近は取材の時間も多いですね。学校ではいつも友達と一緒ですが、放課後に一緒に遊ぶことはほとんどありません。
とりあえずは『ハイキック・ガール!』をいろいろな人に観てもらい、そこから何かを感じて欲しいです。この映画を観た子供や女性が自分も空手をやりたいと思ってくれたら、とても嬉しいですね。役者をやっていくのが目標なので、ラブ・ストーリーのお話が来てもやらせていただきたいです(笑)。
とにかく、本気で蹴って本気で蹴られているので、体を張って本気モードで作りました。今までにないアクション映画なので、いろいろな人に見て欲しいと思います。
アクション映画には精通している西 冬彦監督をして、「この映画は彼女に出逢わなかったら撮っていない。それほどの逸材だ」と言わしめた武田梨奈。多くのファンにインパクトを与えるであろう本作でのデビューとなったが、様々なアクション・シーンはもちろんのこと、堂々たる主役ぶりが楽しめる。“21世紀の志穂美悦子”ともいえる新たな女性アクションスターの誕生だ。
(文・写真:Kei Hirai)
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