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2008-6-28 更新
チャウ・シンチー、シュー・チャオ、小倉優子(ゲスト)
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
6月28日(土) シネマスクエアとうきゅう他全国ロードショー
(C)2008 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.
チャウ・シンチー待望の新作『ミラクル7号』。エイリアンと極貧親子の心温まる交流を描いたこの作品は、一足先に公開されたアジア各国で大ヒットを記録している。公開を控えて、チャウ・シンチーと本作のために大抜擢されチャウ・シンチーと養子縁組までした子役のシュー・チャオが来日した記者会見には、こりん星から来たゆうこりんこと小倉優子も日本を代表して(?)参加。笑いが溢れる楽しいひとときとなった。
チャウ・シンチー: ご存知のように、先日、中国の四川省で今まで経験したことがないような大きな地震があり、大きな災害をもたらしましたが、さっそく日本からレスキュー隊と医療チームが被災地に派遣され、中国の人たちにとって、とても役に立つ仕事をして下さいました。また、たくさんの救援物資も送っていただきました。今日、この場をお借りして、日本の皆さんに心からお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
チャウ・シンチー: 今日は(広東語ではなく)北京語でお話します。そうすれば、シュー・チャオも判るので。アジアでは、家族・SFX・人間の情といったテーマの映画は多くありませんが、僕はちょっとひねくれ者で、あまり前例がないような作品は自分で撮ってみたくなるのです。特に中国では、子供たちに観てもらいたいこの種の映画はとても少ないので、撮ろうと思ったのです。
チャウ・シンチー: 今でもはっきり覚えていますが、子供の頃、家族で『E.T.』という映画を観に行きました。とても楽しくて、最後には感動して泣きました。今でも印象深く覚えていて、『ミラクル7号』を撮るにあたっては、いろいろな意味で影響を受けています。
シュー・チャオ: 初めて男の子の役を演じると聞いた時には、正直に言ってびっくりしました。長い髪の私はとても美しいのに、現場に入る前に髪の毛を切らないといけなかったので、心が痛みました。髪の毛を切ってしばらくの間はとても不愉快でしたが、撮影が進んでいくにつれて、かっこいいなと思うようになりました。でも、最近はまた髪の毛が伸びてきて、とても喜んでいます。
シュー・チャオ: 日本に行くと聞いた時には、まず寿司を食べようと思いました。温泉やディズニーランドにも行きたいと思っています。
チャウ・シンチー: 「ドラえもん」の大ファンなので、参考にしましたし、かなり影響を受けていると思います。
シュー・チャオ: 一番辛かったシーンは、閉じこめられた時にお化けを見る時に、とても驚いた表情を作るところです。このシーンの撮影だけで、2晩かかりました。この時は、体の調子が良くなくて、しかもお父さん(チャウ・シンチー)はとても厳しく、いろいろと演技を指導されました。何回やってもOKが出ないのでとても辛かったですが、一生懸命にやりました。振り返ってみると、このシーンはなかなか良くできたと思います。周囲の皆さんもとても気に入ってくれたので、今ではうれしく思います。
シュー・チャオ: 監督としては、私たち俳優に対して忍耐強く演技指導をしてくれ、現場では非常にシリアスな感じでした。役者としては、私にとって演技の師匠にあたり、私が知らないことをたくさん教えてくれました。この場をお借りして、お父さんにも感謝したいと思います。ありがとうございました。
チャウ・シンチー: この映画はいつも心の中で思っていることを撮っただけなので、難しくありませんでした。つまり、世の中で親の子供に対する愛は、一番偉大な、無償の愛だと思います。シュー・チャオには、とにかく今は一生懸命勉強して欲しいと思います。彼女自身は映画監督になりたいと言っていますが、ぜひ夢を叶えて欲しいと思います。
シュー・チャオ: ありがとうございます、お父さん。
シュー・チャオ: いろいろなジャンルの映画、いろいろなシーンを撮りたいと思います。まず撮りたいのはコメディです。お父さんからいろいろなことを学んでいますが、もっと経験を積んで、いろいろなことを考えて撮りたいと思います。
チャウ・シンチー: その時は、僕を役者として使ってくれるかな?
シュー・チャオ: ……。
チャウ・シンチー: やはり、その時にならないと判らないんだね(笑)。
チャウ・シンチー: どのような切り口で地震の映画を撮るのか、本当に自分が適任なのか、正直に言ってよく判りません。私たちは、様々な被災地の深刻な状況を毎日テレビで見ていますが、被災地の皆さんは政府からの心強い支援を得て、一生懸命に戦っています。中国政府の救援活動には、敬意を表したいと思います。
シュー・チャオ: 5月12日といえば四川大地震が発生した日ですが、この日を思うだけで心が痛みます。特に、今回の地震では私と同年代の人たちがたくさん亡くなりました。地震が起きてしまったことは仕方がないですが、私たちが出来ることは、被災者の皆さんの家の再建に協力することだけだと思います。私自身も、お金と本と服を寄付しました。被災者の皆さんを愛する心が必要だと思います。
チャウ・シンチー: 今、エイリアンとおっしゃいましたが、本物のエイリアンですか? それともテレビドラマの中でのエイリアンですか?
小倉優子: テレビドラマの中のエイリアンではないですが、半分エイリアンぐらいです。
チャウ・シンチー: ……。本当に半分エイリアンですか?
小倉優子: はい。
チャウ・シンチー: ……よく判りました(笑)。
シュー・チャオ: このお姉さんは、とてもきれいだと思います。
小倉優子: ありがとう。今度、またエイリアンを使う映画があったら、よろしくお願いします。
チャウ・シンチー: どうして、もっと早く僕の前に登場しなかったのですか! もっと前にお会いしていたら、『ミラクル7号』はずっと良い映画になっていたはずなのに。
小倉優子: ありがとうございます。今度の作品に出られることを期待しています。
チャウ・シンチー: 実は、先ほど舞台裏で簡単な挨拶をさせていただきましたが、その時に小倉さんに「どちらから来ましたか?」聞きましたところ、「エイリアンです」と答えました。「では、今日はどうやってここまで来ましたか? どんな宇宙船に乗って来たのですか?」と聞いたところ、「同じワゴン車に乗ってきました」という答えでした(笑)。
小倉優子: まじめに答えちゃいました(笑)。
小倉優子: アクションをやってみたいですね。
チャウ・シンチー: では、カンフーのアクションは何かできますか?
小倉優子: カンフー……。これから一生懸命勉強します。
チャウ・シンチー: そうですね、では考えてみましょう。アクションができるエイリアンの役ですね?
小倉優子: はい。
チャウ・シンチー: シンチー:これは斬新なアイデアですね。ありがとうございます。
チャウ・シンチー: ナナちゃんのデザインは、以前に飼っていた犬をモデルにしました。とにかくエイリアンにしないといけないので、頭は毛がふわふわしていて、体はプラスティックでできている地球上には存在しない生物にしました。
小倉優子: いろいろなミラクルが起こって、とにかく可愛くって、1回観てもまたすぐ見たくなる、楽しくて面白い映画でした。
チャウ・シンチー、シュー・チャオ: ありがとうございます。
小倉優子: このような、今日のような出会いのことでしょうかね。今日みたいな素敵な出会いです。
チャウ・シンチー: そうおっしゃっていただいて、本当にありがとうございます。
シュー・チャオ: ありがとうございました。
相次ぐ主演作の公開や柴咲コウ主演作『少林少女』のプロデュースなど、日本での人気もすっかり定着した感のあるチャウ・シンチーだが、ゆうこりんの発言には絶句が続き、会場を大いに沸かせた。
(文・写真:Kei Hirai)