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トップページ > インタビュー > 『ジャンパー』レイチェル・ビルソン 単独インタビュー

レイチェル・ビルソン 単独インタビュー

2008-03-06 更新

誰もが瞬間移動してみたいはずだから、この映画にはきっと共感できるわ

ジャンパー

レイチェル・ビルソン

1981年8月25日、米カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。7歳からTVドラマに出演し、TVシリーズ「バフィー~恋する十字架~」や「パパにはヒ・ミ・ツ」などへのゲスト出演、舞台への出演を経て、短編映画『Unbroken』(03)に主演。そして03年、ミーシャ・バートン共演の人気ドラマ「The OC」でサマー役に抜擢され、一躍ティーンのアイドルに。その後、映画『ラストキス』(06/未)では主人公を惑わせる女子大生を好演。2006年には「ピープル」誌の“世界で最も美しい50人”の一人に選ばれ、ファッション・アイコンとしてもミーシャ・バートンに負けない人気を集めており、映画スターとしての将来に期待が寄せられている。

配給:20世紀フォックス映画
3月7日(金) 日劇1ほか全国ロードショー

 世界中を自在に瞬間移動できる“ジャンパー”。究極の自由を得た彼を、謎の組織が付け狙う。選ばれし者を待ち受ける運命とは――? 『スター・ウォーズ』シリーズのヘイデン・クリステンセンが屈折したスーパー・ヒーローを演じるSFアクション超大作『ジャンパー』で、彼が一途に愛を捧げるヒロイン役を務めたのは、人気ドラマ「The OC」で人気が沸騰したレイチェル・ビルソン。来日した彼女がインタビューに応えてくれた。

-----日本は初めてということですが、何か楽しみにしていることはありますか?

 ショッピングを楽しみにしているわ。一日お休みをいただいたので、そのときに行けると思う。

-----ショッピングはお洋服ですか?

 そう。日本製の服はデザインも品質も抜群だし、私の体のサイズに合うと言われたわ(笑)。日本人デザイナーではツモリチサトが好きなの。

-----他に買いたい物はありますか?

 まだよく分からないけど、いろいろ探してみたいわ。とにかく、興味を惹かれる物がたくさんあるから、気に入った物は何でも買って家に持ち帰りたい(笑)!

-----今回は東京以外の町に行く時間はないんですよね?

 たぶん、ないと思う。実は京都に行く話をしていたんだけど、どうなるか分からないわ。行けたらいいんだけど。

-----この映画に出演した一番の理由をお聞かせください。

 まずは、ダグ・リーマンが監督だということね。彼は素晴らしい監督だと思う。だから、ダグが監督するということが一番の魅力だった。それと、すごくクールで他とは違った着想で創られた映画だと思ったの。これに参加できるなんてクールなことだし、この役もとても気に入ったわ。

-----アクション映画は初めての経験でしたよね?

 そうなの。私にとっては2本目の映画だし、何もかもが新しい経験だった。でも、SFアクション映画の撮影って、楽しいことがたくさんあったわ。

-----大変なことはなかったですか?

 確かに、肉体的にはチャレンジングだった。スタント・シーンもたくさんこなしたわ。単にシーンを演じるというだけでなく、ハーネスをつけて引き回されたり飛ばされたりすることにも耐えなければいけなかった。本当に、これまでにはなかった経験だったわ。

-----ご自身が育ってきた環境とも、「The OC」で演じた役柄とも全く違う、おそらくは平凡な町から一生出られなかったかもしれない女の子の役でしたが、演じてみていかがでしたか?

 ミリーのことは大好きよ。とても強い女性で、くだらないことには振り回されず、自分自身をしっかりと持っている。大きな夢を失わないでいることは素敵だと思ったし、町に戻ってきたデヴィッドがそんな彼女の夢をかなえてくれたのは、私もうれしかったわ。

-----演じる上で特に気をつけたところは?

 とっても大変だった。というのは、ミリーはこの映画を観ている女の子の一人のような存在で、彼女が経験してきた日常は、多くの観客の方々にとっても馴染みのあることだと思ったから。この映画の非現実的な世界の中でリアルさを保ちつつ演じるというのは、本当に難しかった。それが私にとっては一番大変なことだったわ。私たちは出来る限り、リアルな感覚を失わないようにしようと努めたの。

-----ミリーにはご自身と共通する部分がありましたか?

 ええ。彼女は地に足がついていて、決して浮つくことはないし、つまらないことには影響されない。それは私と似ていると思うわ。

-----ヘイデンとの共演はいかがでしたか?

 最高だった。彼はとても才能がある俳優で、ものすごく優しい人でもあるの。セットで一緒にいるのは楽しかった。初めはどういう人か分からなかったので、彼の優しい物腰や俳優としての真摯な取り組みにはうれしい驚きを感じたわ。

-----一方のジェイミーは?

 彼はものすごく面白いの(笑)。あんなにおかしい人はめったにいないわ。彼といると何が起こるか分からないのよ。彼も素晴らしい俳優よ。映画の中で本当に素晴らしい演技を見せている。私たちみんな、とても仲良しになったの。

-----彼のアクセントもファニーですよね?

 ホント! でも、彼にはあれが自然なのよ。時々、何を話しているのか分からなくなるんだけど(笑)。「何言ってるの?」って聞き返しちゃったわ。

-----デヴィッドは例えば、ニューヨークからロンドン、フィジー、エジプトに瞬間移動して一日を過ごしていましたが、レイチェルさんだったらどのような一日を過ごしたいですか?

 そうね~、まず間違いなく東京にショッピングに来るわ。それからイタリアで食事をして、それから家に帰って寝ると思う。今はそれくらいかな。これまであちこち旅をしてきたから、最近はちょっと家にいたいの。

-----この映画で気に入っているシーンは?

 ローマのコロッセオでのシーンね。本当に素晴らしい経験だったので、よく思い出すわ。私にとっては何よりも特別なシーンだった。だって、コロシアムを貸し切って、早朝太陽が上がる頃に撮影したのよ。忘れられないわ。

-----ローマでの撮影は楽しかったですか?

 ええ、私にとっては最高に大切な思い出よ。コロッセオでもローマの街中でも撮影できたし、めったに出来ない経験だったわ。イタリアは大好き。私の心の中にはいつもイタリアのためのスペースがあるの(笑)。

-----デヴィッドは幼い頃から一途に彼女を想ってきたわけですが、ああいう男性は好みですか?

 もちろんよ。献身的に尽くしてくれるじゃない(笑)?

-----本来はどんなタイプの男性が好きですか? どういうところが一番気になりますか?

 何といっても性格が大切ね。ユーモアのセンスは外せないわ。一緒に笑っていたいもの。

-----続編を予感させるような終わり方でしたが、ミリーはデヴィッドとどのような生活を送っていると想像しますか?

 まるで予測がつかず、自由気ままな暮らしをしていると思うわ。「次はどこに行こうか」みたいな感じで。とてもワクワクするような生活ね。でも二人は愛し合っているから、どこに行こうがどこで暮そうが関係ないと思うけど(笑)。

-----続編が出来たら、また出演したいですか?

 もう、絶対! このお話が大好きだし、この役も大好きだから。

-----レイチェルさんは若い女性たちのファッション・アイコンでもありますが、ファッション以外で何か夢中になっていることはありますか?

 料理が好き。今は勉強中という感じだけど、いろいろな料理に挑戦しているわ。母や祖母から教わっているの。母の料理では、ナスのパルミジャーノ焼きが一番好き。イタリアの家庭料理だと思うけど。

-----今後はどんな映画に出演してみたいですか?

 キャラクターを重視した作品ね。俳優の演技やストーリーを大切にした映画。そうなると、たぶん小品になると思うけど、次はそうしたタイプの映画に挑戦してみたいの。

-----あなたにとって憧れの女優は?

 ケイト・ウィンスレットさん。コメディもシリアスな演技もできる素晴らしい女優さんだと思う。ハリウッド系の映画にこだわっていないし、家族を第一に考えているところも素敵だわ。尊敬しているの。

-----あなたにとってのヒーロー/ヒロインとは?

 「アイ・ラブ・ルーシー」のルーシー(笑)! 男性ではラリー・デヴィッド。「ラリーのミッドライフ★クライシス」ってご存じ? 日本では放送していないかもしれないけど(註:Super!dramaTVで放送中)、彼は「となりのサインフェルド」のクリエーター兼出演者の一人で、今は自分のTVシリーズをやっているの。アメリカでは現在、第5シーズンを放送中だけど、すごく面白いのよ。

-----映画でオールタイム・ベストは?

 ん~どれかな……。いろいろ理由はあるけど、ウディ・アレンの『アニー・ホール』ね。素晴らしく質の高い映画だと思う。でも……、おバカな映画も好きなの(笑)。最近観たので面白かったのは、ベン・アフレックが監督した『ゴーン・ベイビー・ゴーン(原題)』。

-----これから映画をご覧になる日本の方々に向けて、メッセージをお願いします。

 とても楽しめる映画よ。絶対に退屈しないわ。ちょっと屈折したタイプのヒーローものなの。誰でも瞬間移動してみたいんじゃないかしら? だから、きっと共感できると思うわ。気晴らしには最高の映画よ。

ファクトリー・ティータイム

小柄でとっても可愛らしかったレイチェル。短い時間だったが、終始にこやかにリラックスした雰囲気でお話してくれた。「The OC」のサマーのようにちょっとお嬢様タイプなのかなと思っていたが、役者として真摯な想いがあることもよく伝わってきた。東京でのショッピング・タイムは楽しめたのかな?
(文・写真:Maori Matsuura)


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