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2007-12-28 更新
プレッシャーはありましたが、自分の中で“これだ”と信じられるものを造って演じれば大丈夫だと思いました
柳下 大
1988年6月3日、神奈川県出身。
2006年、第3回D-BOYSオーディション・グランプリでデビュー。趣味はダンス、特技はスノボー、スキー。
<代表作>
舞台:「スイッチを押すとき~君達はなぜ生きているんだ?~」(新国立劇場小ホール、07年10/26~11/4)
ミュージカル「テニスの王子様 Absolute立海feat.六角」(海堂 薫 役、07年8/2~15、日本青年館ほか大阪・香川・福岡・岐阜)
「D-BOYS STAGE vol.1~完売御礼~」(全労済ホール/スペース・ゼロ、07年6/3~10)
ミュージカル「テニスの王子様 立海大付属」(海堂 薫 役、06年12/13~、日本青年館ほか大阪・香川・名古屋)
「D-BOYS STAGE vol.2~ラストゲーム~」(青山劇場ほか大阪でも開催予定、08年6/20~27)
映画:『ブラブラバンバン』(配給:トルネード・フィルム、08年3月15日全国ロードショー)
『そして春風にささやいて』主演(配給:ビデオプランニング、07年12月22日(土)よりシアターイメージフォーラムにて公開)
TV:TX「恋愛診断~翼のカケラ」主演(07年9月~放送)
TBS 愛の劇場「砂時計」出演(07年春~OA)
TX「のぞき屋」(#10~12、メインゲスト)
配給:ビデオプランニング
12月22日(土)よりシアターイメージフォーラムにてレイドショー公開
(C)2007 ごとうしのぶ/角川書店・タクミくんシリーズPartners
ボーイズ・ラブの原点、累計400万部を超える大人気小説、待望の初映画化! “タクミくんシリーズ”『そして春風にささやいて』の主人公、美少年の葉山託生(タクミ)役でこれが映画初主演となる、D-BOYSで人気の柳下 大が、ミュージカル「テニスの王子様 The Progressive Match比嘉feat.立海」の公演直前という忙しい中、インタビューに応えてくれた。
ええ。最初はちょっと大変でしたが、今は楽しいですね。家事もやりますし。料理というほどのものでもないんですけど、自炊はしてます。そのほうが安上がりなので。掃除もちゃんとしてます(笑)!
もともと芸能界に興味があったんですけど、入る方法が分からなかったんですね。で、高校のときにダンス同好会に入っていて、そこで一緒だった同い年の子とすごく仲良くなったんですけど、その彼が急に「芸能事務所に入った」と言ったんですよ。でも“ただ、入っただけだろ”と思っていたら、結構早い段階からテレビに出だしたので、“おぉっ”と思って自分もやりたくなって、本屋さんに行って雑誌をいろいろと見ていたら“D-Boysオーディション”というのを見つけて、これに応募しようと思ったんです。そのオーディションに受かったのがきっかけですね。
一番最初はクルクル回るブレイク・ダンスとかを先輩たちから教わって、その後1年くらいしてから、ヒップ・ホップを習っていた子が入ってきて、彼からヒップ・ホップを習いました。
それもあったかもしれません。でも、オーディションで最後の10人に残れた時点で“ここまで残れたから、雑誌とかには載せてもらえるだろう。落ちてもいいや”みたいな気楽な気持ちでやったら、「それが良かった」と言われました。
実際に入ってみて……芸能界は全く未知の世界だったので、新しいことを知るばっかりでしたね。D-Boysに入ってやっと1年経ちました。D-Boysの先輩たちはみんな優しいです。優しく話しかけてくれますし、気を遣っていろいろやってくれます。仲がいいのは、瀬戸(康史)くんとか牧田(哲也)くんです。
はい。だからそのときは、大工さんか、デザインをするのが好きなので、家具のデザインや家の外観のデザインをするために、専門学校に進もうと考えていました。今はもう、芸能界の仕事で頑張っていくつもりですが。
家具などは大好きですから、休みの日にはよく見に行きますね。
最初はやっぱり戸惑いましたね。でも、初めての主役ですし、自分でも気持ちを切り替えて頑張ろうと思いました。実際にやっているときにはそんな空気でもなかったですし、(加藤)慶祐ともすぐに仲良くなれたので、何かあったときには普通に言うこともできましたし、その辺は全く苦じゃなかったです。
会ったのは顔合わせのときが初めてだったんですけど、お互いに顔と名前は知っていましたし、年齢も同じだったので、すぐに仲良くなれました。
読みませんでした。最初にマンガを渡されて、「こんなイメージにしたい」と言われましたので、じゃあ、それを大事にしようと思ったんです。マンガと映画は若干は違いますが、出来るだけマンガに近いように作ったと、監督さんはおっしゃっていましたね。
撮影に入る前の段階でプロデューサーさんが「あまりボーイズ・ラブを意識しないで、男の子だけの学園ものというイメージで作りたい」とおっしゃったので、僕もそれをイメージして、男子校と思ってやりました。僕自身、工業高校だったので、ほとんど男だけの世界でした(笑)。
「人気だ」と伺って、最初はやっぱりプレッシャーを感じたんですけど、原作ものをやるプレッシャーは前の仕事でも経験していたので、賛否はあるかもしれないですけど、自分の中で“これだ”と信じられるものを造って演じれば大丈夫だと思いました。それで、マンガと台本を読みながらイメージしたようにやりましたので、撮影しているときはそれほど気になりませんでしたね。
優柔不断でか弱くて、人に頼りがちな男の子をイメージしました。
どうも、僕のイメージに近いものがあるらしくて(笑)、原作を知っている方たちには「柳下くんのイメージにピッタリだね」とよく言われました。僕も、そういうイメージなんだろうな、とは感じています(笑)。僕自身は、もっとおチャラけて明るい人なんで、どちらかというと、結構逆かなとは思うんですけど。
人間接触嫌悪症の人がどう反応するものなのか考えてみたり、一人きりのシーンがありましたので、気持ちの動きがちゃんと見えるようにとは意識して演じました。
監督には、「もうちょっと、可愛くやって」とはよく言われましたね(笑)。そういうときは、ちょっとブリっ子を意識してやりました。そしたら、「それだよっ!」って言われました。「あ、はい……」みたいな(笑)。
ヤスカくんとは休憩中に一緒の時間が少なかったので、あんまり話せなくて、普通の話しかできなかったですね。
はい、すごくやりやすかったです。やっぱり知らない方たちとやるより、何でも気軽に話せますし、言いたいことも言えましたから。「テニス~」でも本当に近くにいる2人でしたし、牧田くんもD-Boysの同期ですから、本当にみんな仲が良いんですけど、中でも牧田くんは、今も違うミュージカルの仕事で一緒ですから、一番仲が良いかもしれません。
そんなにはなかったですね。見られていても、役に入っていたら、気づかなかったので。照れという意味では、加藤くんとかなり接近するシーンなどは笑っちゃったりしそうになったんですけど、そういうシーンは二人ともさっと終わらせたかったので、「笑わないようにしよう。この瞬間だけ頑張ろう」と二人で打ち合わせて、無事に終わらせることができました。確かに、ベッド・シーンなどはちょっと照れましたが。加藤くんが真っ赤になったりしたので(笑)。どういうわけか、急に赤くなったんですよね(笑)。みんなに「落ち着いて」と言われて、彼も頑張ってました。
ヴァイオリンは持ったことさえなかったので、そのシーンを撮る1日前に先生に教えていただいて、2時間くらい練習しました。持ち方と手の動かし方だけでも不自然に見えないように、と思いまして。同じくヴァイオリンを弾くシーンがある相葉っち(相葉弘樹)は時間が合わなかったので、僕とは別の日に練習していました。僕が教わったのは男性の先生だったんですけど、相葉っちもその先生に習って、でもそのときはあまりうまくいかなかったようで、次に綺麗な女性の先生が来たら出来るようになったっていう……(笑)。
う~ん、こういう愛の形があってもいいと思いますし否定はしませんが、自分の中ではないなということは分かりましたね。
いや~、好きな人のためでも、僕だったら「何でも」は出来ないですね。限度があると思います。
結構一途になっちゃいます。でも、その人以外見えなくなるってわけじゃないんです。もちろん、他の人も好きになるということではなく、そういう意味では一途ですけど、仕事や家族が見えなくなったりすることはないです。恋愛に完全に溺れることはありません。やっぱり家族のほうが大切ですから、どうしても家族の次になってしまいますね。
たぶん……そうですね。“映画で言っちゃったか……”みたいな(笑)。大丈夫です、それは(笑)!
想像していた以上に面白いと思いました。音楽もふんだんに使われていますし、綺麗な映像がたくさんありましたね。
自分では理解はできないですけど、あってもおかしくはないと思います。どうして女の子たちが夢中になるのか、不思議ではありますけど。
やっぱり、まだ10代でいたいという気持ちがありますね。16~17歳の頃は“早く20歳になりたい”と思っていたんですけど、いざ近づくと10代のままでいたくなってきました。“10代”って響きが今しかないんだなと思うと……。
でも、20歳になってお酒が飲めるというのはいいですね。これまでは、みんながお酒を飲んでワイワイしている中で、自分も一緒に騒ぎたいなというのがあったので。ただ、たぶんお酒は弱いので、飲んだらどうなるのかちょっと怖いっていうのもありますけどね。
とにかく、みんなからは「20歳になってからは時間が経つのは早いよ」と言われます。今を大事にしようと思いますね。
オフのときは、基本的に家でゴロゴロか、買い物ですね。買い物がホントに好きなので。洋服買いに行ったりとか、先ほどもお話ししたように家具が好きなので見に行ったり、あとは電化製品も好きなんですよ。見てるだけでいいんです。そのためだけに電器屋さんに行ったりしますね。デザインも興味ありますけど、新しい機能をチェックするのも好きなんです。一番最近買ったのは、DVDレコーダーかな。家具はこの間、ソファーベッドを買いました。
最近は忙しくて全然行けないんですけど、前は結構行ってましたね。そのときに観たいと思ったものを観るので、特に好きなジャンルというのはありません。でも、ホラーはあまり観ませんね、僕(笑)。苦手なんで。ホラー映画のオファーが来たら? ……若干怖いですけど頑張ります(笑)!
テレビに出ていらしていた頃から妻夫木聡さんを尊敬しています。
学園もので吹奏楽のお話です。女の子が主人公で(註:安良城 紅が主演)、僕は、楽器を経験していて吹奏楽に誘われるんだけど断る男の子の役です。楽器の経験が全然なくて、これもちょっとだけ演奏シーンがあるのですごく練習しました。担当した楽器は……オーボエだったかな(笑)? めっちゃ手がつりそうでした(笑)。音は出たり出なかったりだったんで、監督から「出してる風で」と言われて「はい……」と(笑)。
一番の目標は、大きな映画などにメイン・キャストで出ることです。その姿を祖父母に見てもらいたいですね。僕はめっちゃ“おじいちゃん・おばあちゃんっ子”でして(笑)。いつも、ミュージカルや舞台を観て来てもらっているんです。
“タクミくんシリーズ”『そして春風にささやいて』、は初めて僕が主演した映画です。見どころは、最初のシーンで出演者がみんな出ているので、ここをじっくり観てください。12月22日から公開していますので、ぜひ観に来てください。お願いします! 柳下 大でした。
本番を目前にしている連日の舞台稽古やドラマの撮影などで大忙しの柳下さん。今回の取材も日が暮れてからだったが、その後はドラマの撮影のため、名古屋に向かうということだった。そして翌々日からは「テニスの王子様 The Progressive Match比嘉feat.立海」の舞台で7都市(東京、大阪、香川、福岡、愛知、石川、岩手)を周るとか。大くんは65公演中39公演に出演する予定と伺った。とっても疲れているはずなのに、少年のような屈託のない笑顔を絶やさず、元気いっぱい一生懸命お話ししてくれた。まだ、10代。これからも大変なことはたくさんあると思うが、一つひとつクリアして大きな役者に成長していってほしい。
そんな柳下さんが体当たりで主演に挑戦している『そして春風にささやいて』。そのキュートな魅力を劇場で堪能しちゃおう。
(文・写真:Maori Matsuura)
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