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2007-10-19 更新
徳山秀典 (中央)、齋藤ヤスカ (左)、金田 敬監督(右)
配給:ビデオプランニング
10月27日(土)より、渋谷Q-AXシネマにてレイトショーほか全国順次公開!
(C)2007 紺野けい子・フロンティアワークス/「愛の言霊」Partners
小説、コミックなど、ボーイズ・ラブ(BL)ものが若い女性たちの間でブームとなっているが、その中でも紺野けい子原作のコミック「愛の言霊」は根強い人気を誇っている。それがついに、戦隊ヒーローものなどで人気の徳山秀典と齋藤ヤスカという美貌の二人を主役に迎え、待望の映画化が実現した。10月6日 (土)、都内ホールにて映画『愛の言霊』の完成披露試写会が開催され、上映後には主演の二人、徳山秀典、齋藤ヤスカと金田敬監督が登壇、映画を観たばかりで熱気が冷めやらない観客の前で舞台挨拶を行った。
まずは、本作を初めて観たときの印象を聞かれた俳優の二人。「原作のコミックが高校時代から始まって、ものすごく長いスパンの物語なので、それをどこまで十分表現できたのかなという不安がちょっとあったんですけど、監督さんや素晴らしいスタッフさんのおかげで、映像もそうですし、ものすごく美しく仕上がっていたと思います。本当にありがとうございますという感じで観させていただきました」と、静かな語り口で監督、スタッフに感謝の言葉を捧げる徳山に対し、「若干最初は照れながら観ていたんですけど、最後に道を歩いているシーンを観たら、すごく微笑ましいというか、“いいなぁ~”と(笑)。徳山さんが言ってくれたんですけど、美しいですよ、それは(笑)。(やたらに笑いが起きるので)……何で俺、こんな役回りなんだろ(笑)?」と、中性的な美青年にもかかわらず、なぜか笑いをとってしまう齋藤。そんな二人を優しく見守るように、金田監督は「二人がとっても良くやってくれたので、非常にやりやすかったですね。その一言です。二人だけじゃなくて、女の子のキャストも良くやってくれました」と俳優陣に感謝の言葉を返した。
ボーイズ・ラブがテーマの作品なだけに、抵抗なく演技に入り込めたかが気になるところだが、徳山は「演じているときにはちゃんと女の子の気持ちになりました(笑)。お芝居の中では(齋藤が演じた)都くんを一番愛していました」とニッコリ。齋藤もすかさず、「たっぷり愛してもらいました(笑)」と返し、会場を大いに沸かせた。その後は、「最初にお話をいただいたときは、僕よりもマネージャーがいろいろと考えたらしいんですけど、僕は役者としてものすごく演じ甲斐があるのではないかなと思って、ぜひやらせていただきたいと思いました」(徳山)、「やっぱり僕もボーイズ・ラブだと聞いて、BLものはこれが初めてでしたし、どこまで濃い描写になるのかと、ちょっと気になるところはありました。でも思ったのは、これは特別な恋の形ではなくて、ただ僕らが男性同士だっただけということなんじゃないかな、と。役者をやっていると、悪役をやってみたいとかいろいろありますけど、男の人を好きになる役というのも、これはこれでなかなか出合えないですし、僕も“ぜひ、やらせてください”という感じでした」(齋藤)と素直な思いを語った。
一方、この話が来る前はBLがどういうものか皆目見当もつかなかったという監督。「今でこそ“BL”なんて言えてますけどね(笑)。“ボーイズ・ラブものなんですけど、やりますか?”と聞かれて、全く分からなかったんですけど、“やります”と答えてしまいまして(笑)。その後、台本を見て、ちょっとビックリしたんですけど、すごく良く書かれていましたし、原作も読ませてもらったんですが、日常が淡々と描かれていて、非常に映画的で面白いなと思ったんです。でも、二人に会うまでは、どういう風に演出していったらいいのか分からなかったんですが、撮影が始まる前に一度、全員集まってもらって読み合わせをしたんですね。僕自身、プランがまとまらないままそこに行ったんですが、シーン1で徳山くんが非常に自然な形でナレーションを読んでくれたんです。徳山くんも齋藤くんもBLというものをあまり意識せずに、普通の青春映画をやるようなスタンスで入ってきてくれました。それで僕も“あ、これでいいんだ”と思って、腹が決まりました。ですから、演技に関して二人に何かを言ったつもりはほとんどありませんし、本当にうまく演じてくれたと思います」と、ひたすら二人を讃える監督だった。
その後は3人によるトークショーも行われ、会場を埋め尽くしたファンにとっては存分に堪能できたひと時だったことだろう。
(文・写真:Maori Matsuura)