2022-06-17 更新
ムン・ソリ
本日6月17日(金)より公開が始まった『三姉妹』で、主演・共同プロデューサーを務めたムン・ソリのインタビューが到着した。また併せて、メイキング写真も5点解禁となった。
ムン・ソリ
1974年7月2日、プサン生まれ。
成均館大学在学中より演劇活動を始め、99年にイ・チャンドン監督の『ペパーミント・キャンディー』で鮮烈に映画デビュー。次に出演した同監督『オアシス』(02)で脳性麻痺のヒロインを熱演し、ヴェネチア国際映画祭で新人俳優賞であるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞。韓国国内でも青龍映画賞新人賞をはじめ賞を総なめにした。
翌年主演した『浮気な家族』(03)では韓国のアカデミー賞と謳われる大鐘賞の最優秀主演女優賞など国内外の賞を多数受賞し、名実共に実力派女優に。
その後もホン・サンス監督作品『3人のアンヌ』(12)、『自由が丘で』(16)や、パク・チャヌク監督作品『お嬢さん』(16)に出演するなど韓国の名匠たちと作品を共にする一方、『なまず』(22)などのインディペンデント作品にも積極的に出演。
また俳優業以外にも2017年には自身で監督・脚本を務めた『The Running Actress』(未)を発表、映画祭の審査員も多数務めている。
本作では脚本に惚れ込み、主演とともに共同プロデューサーも務めた。その他の映画出演作に『大統領の理髪師』(04)、『ザ・スパイ シークレット・ライズ』(13)、『8番目の男』(19)など。
本作は、『オアシス』(02/イ・チャンドン監督)での演技が今なお語り継がれるムン・ソリが、脚本に惚れ込み主演を務めるとともに、共同プロデューサーも買って出た、現代を生きる三姉妹の烈しくもあたたかい人間ドラマ。
同じソウルに暮らしながらも、それぞれに問題を抱え、日々の生活に追われて疎遠になりがちな三姉妹が、久しぶりに年老いた父の誕生日会に集まった。その席上で彼女たちは蓋をしていた幼い頃からの心の傷に、真正面から向き合うことになる……。
ムン・ソリは、2015年の釜山国際映画祭でイ・スンウォン監督の前作を見て感銘を受け、イ監督に、次回作のシナリオが出来たらぜひ見せて欲しいと話していた。その言葉を覚えていたイ監督が彼女に本作のシナリオ見せたことから本作の製作は始まった。最初にシナリオを読んだ感想をムン・ソリに尋ねると、「俳優として滅多に出会えないシナリオだと思いました。3人の俳優の力で最後まで作品をリードしなければならないという点で、とても魅力的に感じました。私はイ・スンウォン監督の以前の作品を見て、監督の演出スタイルを知っていたので、とてもパワフルな映画になりそうだというのが第一印象でした」と答えた。また、主演に留まらず共同プロデューサーも務めた理由として、「『三姉妹』の物語そのものが気に入りました。家父長制の文化や社会、暴力的だった時代に別れを告げたいと思ったのです。多くの人たちが家父長制による心の傷を今でも持っているとしたら、お互い、いたわり合ってほしいという気持ちも強かったです。共同プロデューサーを引き受けることになったのは、気が弱かったからです(笑)。この作品が成功してほしい、そのためにはどうしようかと心配ばかりしているより、実際に体を使って一緒に仕事をするほうが、気が楽だと思い、プロデューサーまで引き受けることになりました」と語った。
共演には、ドラマ「愛の不時着」等で日本でも人気を博す名バイプレイヤーのキム・ソニョンと、韓国のトップモデルとして活躍し『ベテラン』(15)でミス・ボン役を好演したチャン・ユンジュを迎えている。この共演については、「とても楽しかったです。3人でたくさんの時間を過ごしました。キム・ソニョンさんの撮影の日はチャン・ユンジュさんもよく現場に来ましたし、私も常に現場にいました。チャン・ユンジュさんの撮影の日は、1カットも欠かさずにキム・ソニョンさんと私が一緒に現場に張りついて、相談に乗ったりしながら、必要なことがあれば協力できるようにしていました。私が撮影する日も、2人は現場によく来てくれました。そんなふうに3人でたくさんの時間を過ごしました。そんな現場がまたあればいいのですが、私の映画の経験からも頻繁にあるわけではないので、撮影が終わる時はとても寂しかったです。終わった後は虚しい気持ちになり、つらくなってしまいました」と撮影当時を振り返った。
最後は日本の観客に向けて、「日本はいろいろな面で韓国と似ているところがたくさんあります。もちろん異なるところもありますが、家父長制の時代や文化を十分に分かっていただけると思いますので、多くの日本の観客の皆さんが『三姉妹』を観て、痛みを分かち合い、共感してくださればうれしいです」とメッセージを寄せた。
メイキング写真
(オフィシャル素材提供)
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