2022-03-09 更新
スティーヴン・スピルバーグやマーティン・スコセッシなどに多大な影響を与えた20世紀最大の巨匠イングマール・ベルイマン。ミア・ハンセン=ラブ監督が彼の原風景と言われるスウェーデン・フォーレ島を舞台に撮影した『ベルイマン島にて』が4月22日(金)より全国順次公開となる。この度、ベルイマンを敬愛する映画監督カップルが島でひと夏を過ごす様子、そして主人公が書き始めた脚本の劇中劇の場面写真が解禁された。
フォーレ島――スウェーデン本土の南東海岸に位置する、バルト海に浮かぶ島。ベルイマンが魅せられた神秘的な自然や郷愁を誘う風車、そして彼が公私共に時を過ごした家屋や傑作を生みだしたロケ地などが現存することから、いつしか映画ファンから「ベルイマン島」と呼ばれるようになった島だ。この度解禁するのは、映画監督カップルのクリス(ヴィッキー・クリープス)とトニー(ティム・ロス)が、フォーレ島で過ごした北欧での夏時間、そしてクリスが自身の初恋をモチーフに脚本を手掛けた劇中劇を切り取った場面写真8枚。
ベルイマンをリスペクトするクリスとトニーにとって、彼が実際に暮らし、傑作を生みだしたこの島は文字通り“聖地”。そこを訪れるだけでなく、実際に撮影に使われた部屋に滞在して仕事できるのは、ファンにとって夢のような体験。そう、それは大雑把に例えるなら宮崎 駿を誰より尊敬しているクリエイターが、宮崎 駿が実際に数々の名作を生み出した部屋で過ごし新作を構想できるような、まさに<聖地巡礼の最終形態>。ファン垂涎のこの体験の価値、お分かりいただけただろうか?
劇中に登場する部屋(繰り返しになるが、これらが実際にベルイマン監督作の撮影に使われたり、彼の仕事部屋なのだ)はどれも木をふんだんに使ったぬくもりが感じれるナチュラルかつ洗練されたインテリアで、ベルイマン・ファンや映画ファンはもちろんのこと、北欧インテリア好きも見逃せない。陽光に包まれる巨匠の仕事部屋に吸い寄せられるクリスを切り取ったカットは、聖地に足を踏み入れようとしているかのような1枚だ。
そこかしこに巨匠の息吹が宿る島や部屋での旅暮らしの中で、クリスは自身の実らなかった初恋を投影した次回作の脚本執筆に取り掛り、その構想は本篇中でエミリー(ミア・ワシコウスカ)を主人公とした劇中劇として描かれる。劇中劇を切り取ったカットには、北欧の夏の溢れんばかりの清涼感と、自分ではコントロールできないエミリーの恋の情熱や切なさが詰め込まれている。
その他の解禁になった写真には、海に行っても、草原を散歩しても、どこか心晴れない様子のクリスが写っている。彼女が“聖地”でインスピレーションを得て創作したストーリーの先にあったものとはいったい――?
憧れの人物の存在を全身で感じることのできる島で展開されるクリスの物語、クリスが生み出す劇中劇として紡がれるラブ・ストーリーの行方、そして、クリスの目を通して目撃されるベルイマンの所縁の部屋や品々。ここでしかできない貴重な体験をぜひスクリーンで堪能いただきたい。
(オフィシャル素材提供)
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