2022-01-26 更新
竹達彩奈、丹生明里(日向坂46)、濱田 岳、イッセー尾形、松下洸平、藤咲淳一総監督、松下周平監督
劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』の完成披露試写会が都内で行われ、舞台挨拶に、声優を務めた竹達彩奈、丹生明里(日向坂46)、濱田 岳、イッセー尾形、松下洸平と総監督と脚本を務めた藤咲淳一、松下周平監督が出席して作品についてクロストークを繰り広げた。
本作は、全世界累計2800万ダウンロードを突破したスマートフォン用音楽ゲーム「DEEMO」が原作。ピアノをコンセプトに据え、旋律の美しいクラシックからロック・ジャズなど、ジャンルにとらわれないオリジナル楽曲のクオリティの高さと、緻密に計算されたリズムやメロディから得られる圧倒的な演奏感で大ヒットを記録している。
ある日、ピアノを弾く謎の生き物「DEEMO」の前に、空から女の子が降ってくる。「DEEMO」はビアノの音色で伸びる木を成長させて女の子を元の世界に戻そうとするのだが……。ピアノの音色で成長する木の、優しく、はかなく切ない愛の物語が描かれる。総監督および脚本は『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX (脚本)』『BLOOD+(監督・シリーズ構成・演出・脚本)』などで知られる藤咲淳一が務めた。監督は松下周平。
ゲームシリーズからアリスの声を務めている竹達は「ゲームの中だとアリスしかしゃべらないんです。一人ぼっちの世界観が強かった。劇場版のアニメになって、新たなキャラクターたちに命が吹き込まれて、賑やかな世界になりました。そんなキャラクターたちのおかげで、子どもらしい新鮮なアリスが演じられました」とゲームと劇場版との違いや、本作への思いを語った。
仮面の少女役を務めた・丹生はアニメ映画作品で声優に初挑戦。「初めての憧れの舞台挨拶なので、嬉しいです」と笑顔を見せる。また完成品を鑑賞した感想を「映画の中から自分の声が聞こえてきて、エンドロールでは自分の名前が流れて、思わず感極まってウルッときてしまいました」と喜びを語った。そんな丹生に竹達は「初めてとは本当に思えないくらい、仮面の少女、まんまでした」と大絶賛して丹生を喜ばせた。
天才ピアニスト・ハンス役を務めた松下もアニメ映画作品で声優に初挑戦。「完成された絵の中にハンスがいました。『DEEMO』の世界観にあわせるために、言い方や強弱をひとこと一言監督と相談しながらやらせていただきました。いつどこでハンスが出てくるか楽しみにしていてください」とアフレコを振り返った。作品についても「音楽と記憶が絶妙にリンクしています」と見どころを語った。
ぬいぐるみのミライ役を務めた濱田は「声ひとつで、ぬいぐるみの気持ちを表現しないといけないので、難しい。声優さんのお仕事って“奥が深いな”って。勉強になりました」とコメントした。
くるみ割り人形の役を務めたイッセー尾形は「声優さんって、どんだけ動いても見てもらえないんですね」とぼやき節。感情移入しすぎて身振り手振りを駆使して全力でアフレコしたことを明かしていた。また「みんなで最後に曲を作るんです。それがご覧になる皆様の胸に突き刺さるでしょう」と作品もアピ―ルした。
終盤、匂い袋役を務めている渡辺直美からのビデオメッセージが流された。
原作がリズム・ゲームだったこともあり、音楽が魅力のひとつとなっている本作。総監督および脚本を務めた藤咲は、本作を「謎と音楽」と表現。「世界観がしっかりある作品ですが、塔の窓から少女が落ちてきて、それについては何の説明もありません。どこからどう作るか最初は難しかった」と語り、謎を面白くするために音楽の力を借りたことを明かしていた。
最後に丹生は「温かいお茶が飲みたくなるなというくらい心が温まる作品になりました。スタッフ・キャスト一同愛を込めて作った作品になっています。愛がぎゅっと詰まった作品になっていますので、ぜひ優しい時間に包まれて、ステキな時間を過ごしていただけると嬉しいです」とメッセージを送った。
(取材・文・写真:福住佐知子)
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