2022-01-08 更新
原題:KOUNACHIR北海道からわずか16キロに位置し、かつては四島全体で約17,000人の日本人が生活していたという北方領土。しかし、戦後の1947年から48年にかけて引揚が行われ、今日本人は一人もおらず、日本政府は問題が解決するまで、日本国民に入域を行わないよう要請している。
戦後76年を経て、現在の国後島の様子をありのままに映し出した本作から見えてきたのは、ロシア人島民の厳しい暮らしぶりや日本に対する本音。幼少期に強制退去の様子を目の当たりにした島民の当時を振り返る貴重な証言や、日本・ロシア間の平和条約締結への願い、生活苦を訴える切実な声などを、どちらにも偏ることなく客観的かつ淡々と捉えている。
両国の主張が膠着状態のまま政治に翻弄されてきた当事者たちの複雑な心境や実際の生活など、これまで我々が知らされることのなかった国後島の<真実>が明らかとなっている。
(2019年、フランス、上映時間:74分)
キャスト&スタッフ
監督・脚本:ウラジーミル・コズロフ
撮影:グレブ・テレショフ
製作:デヴィッド・フーシェ
配給
アンプラグド
シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開中
■ オフィシャル・サイト: kounachir-movie.com (外部サイト)
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