2021-12-17 更新
永野、奥浜レイラ
伝説のバンド“ザ・スミス”の名曲で彩る珠玉の青春音楽映画『ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド』がTOHOシネマズシャンテ・渋谷シネクイントほか全国ロードショー中。そして本作の公開を記念して、12月16日(木)、渋谷シネクイントでトークイベント付き上映が行われ、「ザ・スミス」好きのお笑い芸人の永野、そしてタレントの奥浜レイラによる爆笑トークが繰り広げられた。
本作は、1980年代に痛烈な歌詞と独特の音楽性で、イギリスのミュージック・シーンを席巻した伝説のバンド“ザ・スミス”の名曲の数々と、貴重なインタビュー映像を交えて描き出した青春音楽映画。映画上映前に登壇した永野は、ザ・スミスのボーカルだったモリッシーが菜食主義者であることにからめて「ザ・スミスの映画なのに、すごい肉食ってる感じの肉食主義者が来てすみません」と挨拶し、会場は大笑い。
永野自身は初めて買った洋楽のアルバムが、ザ・スミスのラストアルバム「ストレンジウェイズ、ヒア・ウイ・カム」だったそうで、「モノクロのジャケットがU2みたいだなと思って間違って買ったんですけど。ボーカルがかっこいいなと思ったら(ジャケットに映っている人は)ボーカルじゃないんだと。思っていたのと違うなと思ったんですけど、元をとりたいと思って異常に聴いたんですよ。でも5曲目の『ストップ・ミー』でいつも寝ちゃってた。だから今日、このイベントがあるんで、あらためて聴いてみたんですけど、後半の曲は知らないなと思った」とぶっちゃけて会場は爆笑。
オリジナルアルバム4枚のうち、永野が残りの3枚を聴いたのは大人になってからだったとのことで「でもいかんせん、その3枚のアルバムを聴いたときは大人になってしまったんで、これは名盤だからとか冷静に分析しちゃって。でも4枚目は思い入れがあるから、熱量が違うというか。当時はピュアに聴いていたんですよね」と当時を振り返る永野。
そんな永野は「実は僕はザ・スミスに劣等感があって。みんなザ・スミスのことをカリスマ的に言うけど、僕はザ・スミスのことが全然分からなくて。どうしたらいいんだろうと思って、それでずっと聴いてしまうんですよね。でも100%(の理解)にたどりつかないもどかしさもあるんです」と正直な思いを吐露。これからザ・スミスの映画を観ようとする観客の前で「でも今から20年前のレディオヘッドにも通じるところもあるんですけど、皆さん本当にザ・スミスを理解しているんですか? 本当に家でザ・スミスを聴いていますか? わたしは苦しかったですけど、家で『ザ・クイーン・イズ・デッド』を聴きましたよ。だから皆さんの胸に手を当ててください。なんてことを言っていたら、この映画のイベントにも登壇されたモリッシーの自伝を翻訳されている上村(彰子)さんから事務所にザ・スミスの本が送られてきて。これは圧力じゃんと思って。俺は苦しみながら読みましたけどね」とマシンガン・トーク。
そんな永野の様子に奥浜から「でも永野は本を読んだんですよね。ザ・スミスが本当に大好きじゃないですか」と指摘されると、「大好きなんです!」とザ・スミス好きを認めた永野。「モリッシーのモの字も分からないのに、モリッシーの生い立ちとか読みましたからね。ものすごい量の分厚い本を僕は読んだんですよ。だから知識はありますよ。だから日本のファンに本当にザ・スミスが好きなのかと問いかけたい。僕の目が黒いうちは本気で好きなのかと問いかけ続けたいと思います」と宣言し、会場は大笑い。
そしてその“口”撃の矛先は本作の登場人物たちにも。「そういう意味では、この映画に出てくるザ・スミスファンの若者たちもザ・スミスが本当に好きなのか、僕は多少、疑っているんです。だってザ・スミスって孤独な人が友だちじゃないですか。本当にザ・スミスが好きなら、そういうファッションでいるかなとか、お前パートナーいるじゃんとか思ってしまうんですが、そういう意味で皆さんは、この映画に出てくる若者たちが本当にザ・スミスが好きなのか。ぜひジャッジしてほしいですね」と逆説的に本作の見どころを語る永野。
そしてついに“口”撃の矛先は、この日の衣装が『マトリックス』風だった奥浜にも。「この人は本当にヒドいんですよ。俺はこのザ・スミスのイベントにすべてをかけて来たのに、この人は『マトリックス』の格好ですから。だから『マトリックス』のイベントの司会をやる時はわざとこの映画のことを匂わせて“エージェント・ザ・スミス”と言ってくださいね。モーフィアスのことはモリッシーと言い間違えてくださいね。それをわれわれは後でチェックしますからね!」とムチャぶりをしてみせて、会場を大いに盛り上げた。
映画『ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド』は全国公開中。
(オフィシャル素材提供)
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