2021-11-19 更新
ムロツヨシ、多部未華子、芳根京子、宮野真守
ドリームワークス・アニメーション史上日本歴代No.1に輝くあの『ボス・ベイビー』待望の続編となる、映画『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』の吹替版完成披露試写会が11月18日(木)に東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、日本語吹替版キャストを務めたムロツヨシ、多部未華子、芳根京子、宮野真守がそろって舞台挨拶に登壇した。声優陣4人は、本作に合わせたドレスコードに沿って、黒いスーツとサングラスで登場し、舞台上でキリリとポーズ! 冒頭から会場は大きな拍手に包まれた。
4年ぶりに再び、ボス・ベイビーの声を担当したムロだが、自身の部屋には前作以来、ずっとボス・ベイビーのぬいぐるみが置いてあるそうで「飲み仲間で相方、分身です。ずっと目を合わせてくれて、無言で愚痴を聞いてくれる友です」とボス・ベイビーへの特別の思いを口にする。そして今回、前作から25年後が舞台となっており、大人になったボス・ベイビーの兄・ティムの声を宮野が演じているが、ムロは「今回、特に宮野さんには感謝したいです。最初にアフレコをやって、全部声を入れてくださったので、宮野さんの声がある状態でアフレコができて、掛け合いが作れました」と感謝の思いを語った。多部は今回が洋画の吹替初挑戦。ティムの次女で、ミッションの“司令塔”の役割を果たすボス・レディを演じたが「緊張しました! 前作を拝見して、とても素敵な声を当てられている方たちの作品に参加できるの楽しみだな。わーい!という軽い気持ちだったんですが、(ボス・レディのセリフは)メチャクチャ早口で、まくし立てるように次から次へとテンポよく進んでいくので、付いて行くのに必死で……。声優さんは、身体を使うお仕事なんだなと。全身をかけて録りました」とふり返る。そんな多部に対し、宮野は「この作品は吹替の中でも難しいと思います。このセリフ量とスピードに合わせていくって普通は初めてじゃできない。素晴らしいなと思いました!」と惜しみない称賛を送る。芳根は、前作で少年時代のティムの声を演じたが、今回はティムの長女・タビサの声を演じており「前作でやらせていただいた時は、将来、ティムの娘役をやらせてもらうことになると思ってなかった」とまさかの役柄チェンジだったと心境を明かす。そして「ティムは私にとっても初めてで、自然体でやらせてもらったけど、今回はどうしよう?ティムと変えないといけないし、とはいえそんな技術も持ってないし『どうしよう?』と思いながら監督と相談してやらせてもらいました」とふり返った。これにはムロも「すごいシフトチェンジしたよね。兄役をやってた子に少女の役をやらせるって……。劇団がやることですからね。すごいですよ!」と驚きつつ、それに見事に対応した芳根を称えた。前作でナレーション的な立場で大人になったティムを演じていた宮野だが、本作ではメインキャストで、セリフの量もかなり増えており「ありがたかったです」とニッコリ。演じるにあたっては、監督から「(前作で少年のティムを演じた)芳根ちゃんを忘れないで」という指令が下されたそうで、オッサンになり過ぎると『もっと芳根ちゃん感を!』と注意があり、僕の中には常に芳根京子がいました」と笑顔で語った。
ムロは、宮野と芳根が今回、父と娘を演じている点に触れ「今回はすごく親子感が出てます」と語り、ボス・ベイビーとティムの兄弟の物語であると同時に「ティムとタビサの親子の話が中心になっています」と語る。その一方で「取材を受けていると『主役のティムが……』って言う方が何人かいらっしゃったんですが、タイトルをよく見てください。『ボス・ベイビー』ですよ! ボス・ベイビー役は誰ですか? 私ですよ!! このご時世、主役なんてなくて、みんなが主役ですけど、ただ、タイトルは『ボス・ベイビー』だということはお伝えしておきたい!」と自らの存在を力いっぱいアピールし、会場の笑いを誘っていた。また、本作のみどころについて、ムロは、タビサが歌うシーンを挙げ「芳根ちゃんの歌がすごく沁みると思います。沁みてください!」と語り、芳根も「気持ちを込めて歌いました」とニッコリ。多部は「(アフレコで)ひとりずつ録ったとは思えないくらい、テンポであったり、間だったり、みんなの声が合わさって、ニコっと心が幸せになる瞬間がある」と4人の掛け合いをアピール。宮野は「大きな愛の話であり、感動もあるんですけどやはりコメディ。ボス・ベイビーとティムがワチャワチャしてるシーン、特に大人から赤ちゃん返りをするシーンのケンカは一番好き。あるものを“つまみ合ってる”シーンは声を出して笑っちゃいました!」と前作に続いての、大人になったティムとボス・ベイビーのやりとりを注目ポイントとして挙げた。
また、ギャップが魅力の本作にちなんで、登壇陣に「こう見えて実は○○です」というギャップを尋ねると、ムロは「(普段は)良くしゃべりますが、心を許した友の前に行くと急に無言になります」と意外な素顔を告白。続いて多部は「『しっかりしてそう』とか思われがちですが全然しっかりしてないんです。この前はカギをごみ箱に捨てたり……」と明かし、思わずムロから「ちょっといろいろ考えなおそうか……?」とツッコミが入る。さらに多部は「手に取ったものをすぐ捨てちゃうんです。こないだも枕カバーを買って、未開封のまま捨てました」と明かし、ムロは「ちょっと一回、ゴミ箱をしまっとこうか?」と心配そうな表情を見せていた。また、芳根は「いま24歳なんですが、現場でご一緒してる方に『まだ24なんだね』ってすごく言われます。もっと上だと思われていることが多くて……」と語り、過去に教師と生徒の関係を演じたことがあるムロは「大きくなったねぇ……。スーツも着るようになって」と目を細める。宮野は「実は泳げない」「自分の声が好きじゃない。声優に向いてないとか思ってます」とこちらも爆弾発言を連発し、ムロらを驚かせていた。
また、「もしもいまの意識のまま赤ちゃんに戻れるなら?」という質問には、ムロは「この質問、よく聞かれるんですが、この歳だと抱っこされることもないので……」と語りつつ、「でも、そう言ってそれが文字になると『ダメだよ!』ってなる。ネットニュースで『ムロ、抱っこされたい』となるので……」と語り、会場の前列でメモを取る報道陣に「おストップでお願いします(笑)!」と懇願していた。多部は、手元にある幼い頃の写真が「どれもブサイクなんです……。たまに(TV番組などで)『提出して』といわれるけど、選べないくらい……」と悩みを明かし「いまなら(撮影に慣れて)技術もあるので」とかわいい写真を残すことを希望。芳根は「いっぱい寝て、いっぱい食べて褒められたい。『寝るのが仕事だよ』と言われたい」と笑顔で語る。そして宮野は「子どもの頃、カリスマに憧れていたので、自分から周りに『遊ぼう』とか言えなかったんですよ。カリスマは誘われるものだと思ってたので。なので、積極的に人を誘って、友達が欲しいです」と明かした。
舞台挨拶の最後にムロは「いろいろあった2021年でございます。これからも何が起こるか分からない日々が続くと思いますが、この12月は映画館が100%の状態で観られる可能性が高いと思います。2021年の最後のミッションの中に『ボス・ベイビー』を観るというのを加えていただけたら。誰かを思ったり、家族を思ったり、誰かを助けたり、救いの手を伸べたり、そうやって『人って誰かがいないと』『誰かがいるからできることがあるんだ』と思わせてくれる映画です! 皆さん、良き年内を! 楽しく、頑張り過ぎず、うまい具合にさぼって過ごしてください!」と笑顔で呼びかけ、温かい拍手の中で舞台挨拶は幕を閉じた。
(オフィシャル素材提供)
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