2021-11-14 更新
仲村トオル、杉野希妃、斎藤 工、藤原大祐、万田邦敏監督
映画『愛のまなざしを』公開記念舞台挨拶が都内で行われ、仲村トオル、杉野希妃、斎藤 工、藤原大祐、万田邦敏監督が出席してトークセッションを繰り広げた。コロナ禍ということでマスクを使用してのトークセッションとなった。
本作は、映画『接吻』『イヌミチ』などの万田邦敏監督が描く愛憎サスペンス。精神科医・貴志(仲村)は妻・薫(中村)の死に罪悪感を抱きながらも、恋人のモラハラに苦しみ貴志の患者としてやってきた綾子(杉野)との愛に溺れて行く――。愛憎が入り混じる狂愛が描かれる。
『UNloved』『接吻』でもタッグを組んでいる仲村は、万田監督とは3度目のコラボとなる。仲村は、出演へのオファーがあった時、即決で出演を決めたという。「最初に『UNloved』へ出演したとき、見たことのない世界に初めて見る自分がいる、そんな嬉しい体験がありました。今作の脚本を読んで、『難しそう』と思いましたが、俺が難しいと考えても万田監督だから大丈夫だと確信しました」と万田監督へ全幅の信頼を寄せていることを明かした。
そんな仲村に万田監督は「僕は『UNloved』という作品で、仲村さんと初めてお会いしたとき、とても格好いい人だなという印象を持ちました。その後の映画にもゲスト出演していただいたり、舞台に出ている仲村さんを観に行ったり、お互いに信頼関係を築いていけたので、また映画を作る機会があればぜひ出ていただきたいと思っていたんです」とオファーへの経緯を説明した。
貴志と愛に溺れる綾子役を演じた杉野は「不器用な生き方しかできない綾子という人物を演じながら、彼女を激しく嫌悪し、同情し、共感しました」とコメント。現場では、万田監督のきめ細やかな演出に従ったという。愛を渇望すると綾子という難しい役どころを体当たりで演じた。
薫の弟・茂役を務めた斎藤は、「小学2年生の時に初めてカメラの前に立ったのが万田監督の作品でした」と話し、本作については「劇場で消化できない違和感を持ちながらの帰り道が一番の映画体験だと思います」と本作に高評価をつけていた。
妻役の中村は仲村とは初共演。「仲村さんは、初めてお会いした時に『僕は共演する方のことをWikipediaでちゃんと調べてから来るんだ』とおっしゃって、私の出身地も把握していただいていました。なんて細やかな気遣いをされる方なんだろうと思いました」と感謝。仲村は、そんな中村からの称賛の声に照れ笑いを浮かべた。
藤原はオーディションで役を手に入れ、今作が俳優デビューとなる。初の舞台挨拶に緊張気味。「仲村さんは、本当のお父さんみたいに話しかけてくださって楽しく撮影できました」とコメント。仲村とはサインの交換をして、クリアファイルに大切にしまってあることも明かしていた。
最後に仲村は、「こんなに一人ひとりの方に『どうでしたか?』と聞きたくなる映画はめったにありません」と本作が特別な作品になったことを実感している様子。客席に向かって「感想を、SNSなどを使って教えて欲しい」と懇願した。
(取材・文・写真:福住佐知子)
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