2021-09-09 更新
田中 圭、中谷美紀、貫地谷しほり、工藤阿須加、松井愛莉、嶋田久作、片岡愛之助、 岸部一徳、河合勇人監督
山本周五郎賞、新田次郎文学賞受賞作家である原田マハの25万部超えベストセラー小説を原作に、田中 圭と中谷美紀がW主演する映画『総理の夫』が9月23日(木・祝)より全国ロードショーとなる。全国民が大注目! この国の行く末を左右する、日本初の女性総理と前途多難な“総理の夫”の大騒動がはじまる! W主演を務めた田中 圭、中谷美紀、ふたりを取り巻くクセ強な登場人物を演じた、貫地谷しほり、工藤阿須加、松井愛莉、嶋田久作、岸部一徳、片岡愛之助、そして河合勇人監督が舞台挨拶に駆けつけ、完成披露試写会舞台挨拶イベントが実施された。
舞台上の緞帳が開き、観客の前に深紅の大階段が登場。大階段に並ぶのは貫地谷しほり、工藤阿須加、松井愛莉、嶋田久作、片岡愛之助、 岸部一徳、河合勇人監督。そして、大階段の上に立つ田中 圭と中谷美紀。田中圭の“エア”エスコートで中谷美紀は階段を降り、レッドカーペットに降り立つ。それぞれ一言挨拶をするキャスト、監督陣に会場からは温かい拍手が上がった。
オファーを受けた時のことを尋ねられると、田中が「中谷さんと夫婦役ということで緊張しました。ハラハラしましたよ」と話すと、中谷が「どういう意味ですか!?」と答え、早速会場を沸かせる。続けて、田中は「“総理の夫”って最初はピンとこなくて、台本を読んで“総理の夫”って俺のこと!?みたいに理解しました」と最初の印象を答えると、中谷も「お話をいただいた当初は、日本で女性の総理って絶対無理でしょう?って意地悪な気持ちで原作と脚本を読みました。でも、凛子が“働く女性が子供を産み、育てやすい世界にする”という理念を持っていて、そこを一人の女性としてとても共感して、演じさせていただきました。現場に入ったら温かい現場で、居心地がよかったです。現場では田中さんがとても頼もしくて、優秀な助監督さんのように、出番をこっそり教えてくださったんですよね」と現場を振り返ると、「中谷さんが“よーい1、2、3”で行ってくださいと助監督さんが言うのに、“よーい”で行くんですよね(笑)。何度かあったんで、“ここは俺が!”と思いました」と突っ込む田中。ここでも相性の良い掛け合いに会場からは笑いが起きた。
役づくりに関して中谷は監督と“ヒステリックに主義主張を叫ぶだけでは総理大臣って今の無理だよね”ということをお話ししまして、世界中の女性リーダーたちを参考にして、怒りをグッと堪えて穏やかな口調でお話しされているのを参考にさせていただきました。あとは日和くんが隣にいてくださったので、日和くんの優しさに包まれて演じていれば凛子になるな、と思いました」と話し、田中も「何もしない主人公ってとても珍しくて、台本を読んだ時にとても嬉しかったんですね。ただ後悔していることがありまして、衣装合わせの時に監督に“脚本どうでした?”って言われて、僕としてはやりがいがあって嬉しくてなんですが、“いや~本当に何もしない主人公で嬉しいです!”って言ってしまって、“やる気ないな”って思われていないかなって思ってました(笑)。ただ、いざ現場に入ると、何もしないと何もしないで不安になってしまってたんですが、なるべく田中 圭を封じ込んで、なるべく全編日和でニュートラルになるようにしてました」と本作ならではの役づくりを語った。
田中 圭との共演シーンを振り返る貫地谷は「優しいんですよね。セリフを間違えるとそれを盛り上げてくれて、撮影序盤も緊張しなかったですね」と話し、「よくセリフ間違えてたんで(笑)。嘘だよ(笑)!」とここでも共演歴のある二人の仲の良さが伺える。「しほりちゃんの富士宮がすごく素敵で、僕に響いてました。ただ、いま現場を思い出すと夕飯のことしか話してなかったなと思います(笑)。3人で栄養の話もしてましたね」と話す田中に、中谷も「貫地谷さんと私はサプリメントオタクで、そこで盛り上がりましたね」と話し、和気藹々の現場の様子を明かした。
工藤も「とにかく笑わないようにしていました。現場がすごくいい雰囲気でコミカルなところもあったので、どうしても笑いそうになってしまうので気をつけていました」と現場を振り返りつつ、「初日に僕が現場でメイク、支度前に待っていたら、中谷さんが来られて、ご挨拶させていただいたんですが、その時に中谷さん僕だって気づいてなかったようで、後から“佇まいが秘書になってる!”と言われたので、その言葉を信じて最後までやり切れました」と中谷の意外な一面を披露。中谷もつかさず、「直立不動で立ってらっしゃったので、どなたかの優秀なマネージャーさんなのかなと思ってました!」と話す。
作品内で田中演じる日和と、松井演じる“るい”が働く鳥類研究所の雰囲気がどうだったか尋ねられると、「皆さん個性が強かったので、和気藹々と現場では撮影していました。本物の鳥の剥製があったので、私は眺めていました(笑)」と話す松井。そんな松井の役づくりに関して田中も「オタクの空気を出してくれてとてもハマってましたね。皆さん観ていただいたらわかると思うのですが、オタク界イチで腕が長いです(笑)」と話した。
嶋田も「空気を読むことと、でしゃばらないこと、誠実さを出すことを気をつけていたのですが、作品を観ると、全然ポーカーフェイスではなくて、ピンポイントで喜怒哀楽が出ているところが使われていましたね」と撮影を振り返り、中谷は「先ほど田中さんとこの中で誰を右腕にするとしたら誰にするか、という話が出て、二人とも一致して嶋田さんだねって話してました」と信頼感を寄せる。
片岡も「怒ってばかりのシーンしかないんですよね。ちょうどこの撮影時に、某ドラマの金融庁のおねえの役をずっとやっていて、後半に差し掛かっていたので、怒るとそういうスイッチが入ってしまいそうになるので、そのスイッチを押し込めて、怒っていたのを覚えています」と撮影時を振り返り、会場を盛り上げる。怒られた田中も「日和としてはカルシウム足りていないんじゃんって思いますね(笑)。カットかかるとすごく気さくにお話ししていただけるので、そのギャップは楽しませていただきました」と仲の良さをアピール。
岸部も自身の役柄について聞かれると、「現実の政治の世界の一人ひとりを思い浮かべると、原久郎の方が人がいいかなと思っていました(笑)。この人でやろうと思ったと言うのは言いにくいんですが(笑)、最近総裁選とかね、いろいろなところに出てくるので、この映画を面白く観ると、もっと政治の世界が面白くみえるんじゃないかなって思いました」と答えた。
ついに観客への初披露目となる本作。河合監督は「撮影もコロナ禍で、公開する時は大丈夫だろうと思っていたんですが、こうして皆さんにお披露目できることが嬉しいですし、感謝の気持ちでいっぱいです」といまの気持ちを吐露。
最後に中谷が「この作品は全ての、働く女性と、やむを得ず働くことができない女性、働くことを選ばなかった女性、そして、そうした女性を支える、ちょっと肩の荷を下ろしたいなという男性、すべてを応援する作品です。皆さんを必ず笑顔にしてお返しすることを誓います! “総理の夫”、相馬政権に皆様の清き一票を頂戴できますよう、心よりお願い申し上げます!」と、田中が「楽しく観ていただける2時間になるんじゃないかなと思います。たくさん笑って、ほっこりして、心動かされて、ちょっと泣いて、最後には前向きになれるような本当に素敵な2時間を皆さんに共有できる映画になったと思います! 次、鳥類研究所の役をやる時がくればインコに嫌われないようにします!」と、それぞれメッセージとマニフェストを話し、イベントは大盛況のまま終了した。
(オフィシャル素材提供)