2020-11-21 更新
桐山 漣
桐山 漣
1985年2月2日生まれ。神奈川県出身。
「仮面ライダーW」(09)でTVドラマ初主演。主な映画出演作に『呪怨-ザ・ファイナル-』(15)、『群青色の、とおり道』(15)、『カノン』(16)、『新宿スワンⅡ』(17)、『曇天に笑う』(18)、『貞子』(19)がある。
近年はTVドラマ「コードネームミラージュ」(17)、「俺のスカート、どこ行った?」(19)、「これは経費で落ちません!」(19)、「いいね!光源氏くん」(20)、「おじさんはカワイイものがお好き。」(20)に出演、映画、舞台など幅広く活躍している。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2017のゆうばりチョイス部門にてワールドプレミアを行い、第12回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門で上映された日仏合作映画『海の底からモナムール』が、ついに日本で公開! この度、主演の桐山 漣のオフィシャルインタビューが到着した。
日本のザ・ホラーっていうようなホラーではないという違いがあります。『貞子』であったら幽霊である貞子、『呪怨』で言ったら伽椰子や俊雄くんとかがお化けとしてのルックス・容姿であるのに対して、本作のミユキは、ちゃんと人間の形をしています。白塗りだったり髪の毛が前に垂れていたり、要は怖がらせるような容姿ではないことが大きな違いだと思います。
あと、この二大ホラーはこの世に対しての怨念だったりのもとで動いている霊だと思いますが、本作のミユキに関して言うと、もちろん怨念はあるかもしれないけれど、「愛されたい」「愛して欲しい」という欲望のもとで動いている霊なので、そういった面では大きな違いがあると思います。
写真のカメラを構えたら、レンズ越しにはミユキが映っているけれど、生では見えないだとか、ミユキがカオルの体を借りて動いていて、ふっと見たらカオルがミユキだったりだとか、具体的に怖がらせるシーンもありましたが、それだけではなく、そこだけに終始していない映画だなと思いました。
「日本人だったらこうします」というのは話しました。ミユキが行方不明という張り紙が地面に落ちているというシーンですが、フランス人の感覚で言うと、拾い上げてそれを捨てるというのは普通なのかもしれないけれど、タクマの感覚で手に取ると、とても捨てることはできないなと思い、監督に話しました。
2回目だったので、「おう、久しぶり」みたいな感じでした。相手役の方が歳が若いと気を使ったりしますが、めちゃめちゃ話しやすいし、さっぱりしているので、変に気を使うこともなく、そのままで接しられました。
チームワークはばっちりでした。後にも先にもこれだけチームワークのいい掛け合いは、数える位です。(監督が書いたフランス語の台本から)直訳になっている台本を口語のセリフに直す作業って、そもそも役者がする作業ではないじゃないですか。そのまま台本通りセリフを言うことは可能だけど、より良くしようという意思が一つだったからこそ、その作業をみんなでやることができたと思うし、みんなで一丸となって一つになれたからこそなので、みんなに感謝しています。
なかなかない不思議な設定です。幽霊が人間を海に引きずり込んだりとか、ストローを使って生き血を吸うというものが、日本人の感覚にはないような、いい意味でぶっ飛んでいる描写だと思います。生き血を吸うことによって温かさを感じるという、日本のホラーの描写ではないようなシーンが含まれていますし、単純にホラーというジャンルだけでは収まりきらないような純愛の映画でもあると思うので、そういったところが見どころだと思います。
ホラーと思って観ないで欲しいと思います。恋愛要素が含まれているのでいい意味で日本人が想像するホラー映画ではないと思います。もちろん幽霊の不気味さや怖いシーンもあるんですけれど、日本人が作っているホラーではないから、ホラーに関しての怖がらせ方の感覚がちょっと違う。だからこそ違和感があって面白いと思ってもらえたら嬉しいです。
(オフィシャル素材提供)
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