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『癒しのこころみ
~自分を好きになる方法~』
公開記念舞台挨拶

2020-07-06 更新

松井愛莉、八木将康、篠原哲雄監督

癒しのこころみ~自分を好きになる方法~iyashinokokoromi 配給:イオンエンタテインメント
シネ・リーブル池袋ほか 全国公開中
© ドリームパートナーズ

 心と体を癒す「セラピスト」と呼ばれる職業の人たちはここ数年で急増し、人気職業の1つになっている。『癒しのこころみ~自分を好きになる方法~』は、もはや欠かせない存在となっている“セラピスト”をめぐる、いくつもの「ありがとう」を描いた物語。7月3日(金)に公開を迎えた本作は翌4日に公開を記念し、メインキャストの松井愛莉と八木将康、そして篠原哲雄監督による舞台挨拶が実施された。


 先月6月17日、盛況のうちに終了した完成披露試写会から約2週間、未だ油断ならない状況が続くなか、本作は7月3日(金)に公開を迎え、翌日4日(土)に公開を記念した舞台挨拶が開催された。感染症対策としてキャストたちは十分な距離を取り、一般客、マスコミの座席も1席空けた状態でとり行われた。

 登壇者からの挨拶によりイベントは始まった。

 松井愛莉「皆さんこんにちは。松井愛莉です。今日はこのような中、足を運んでいただいてありがとうございます。監督をはじめ、キャストの皆さん、スタッフの皆さんと作りあげた作品が、今日こうやって公開できることを嬉しく思います。今日は短い間ですがよろしくお願いいたします。(主演作で観客がいる状況での舞台挨拶を行うことについて)すごく嬉しいです。最初は出来るかどうか不安だったので、こうしてお見せすることが出来てうれしいです。と同時に緊張しています」。


iyashinokokoromi

 八木将康「碓氷隼人役を演じました八木将康と申します。この映画は僕にとってかなり思い入れのある作品となっていますので、そういった作品をやっと皆さんに観ていただけると思うとすごく嬉しい気持ちでいます」。

 篠原哲雄監督「監督をした篠原と申します。こんな時期ですけど7月に公開と以前から決まっていましたので。一時は少しハラハラしましたけども、オリンピックもなくなりましたし、映画が娯楽の王道としてこれからも言って欲しいなと。こうして少しずつお客さんが観に来てくれて徐々に徐々に世の中が正常に戻っていくことを願っております。よろしくお願いいたします」。

 役作りで特に気をつけたことを聞かれた松井は、「やっぱり一番はセラピストの練習ですかね。短い期間ではあったのですけど、一から教えていただいたので、それを家で練習したりとかしていました。今も家族とかたまにやったりしています」と明かし、更にこの映画を通してセラピストについての考えが変わったかを問われ、「変わりましたね。人の心も癒すお仕事なので、そういった面ではコミュニケーションも必要になっていきますし、お客様に寄り添わなくてはいけないという面ではすごく難しいですし素敵なお仕事だなって改めて考えました。……私にはできないなって思っちゃいました。コミュニケーションをとるのが結構苦手なんで……(笑)。大変なお仕事だと実感しました」と答えた。

 八木は松井の印象について「僕もコミュニケーションが苦手な方なのかな、と(笑)。人見知りと言うのはお互いの共通点ではあるので。僕もセラピストのお仕事は本当にすごいと思いますね」と共演時の松井の印象を振り返る。野球経験のある八木は元プロ野球選手という役について「やっと来たか、と言う感じですね。3ヵ月くらい前からトレーニングを始めて体を作ってきましたからね」と嬉しそうに語った。トレーニングで作った体が今も保たれているのかという問いかけに「ちょっと保たれていないですね……」と答え、笑いを誘った。

 篠原監督は本作について「2人の出会いで、施術のシーンがあるんです。そこで最初の大きな出来事があるんですね。で、ここから2人が知り合ってどう変わっていくかがこの物語の見どころです。この映画は何回か人の涙が見られる瞬間がありますので。そこが撮影現場的にも僕たちが予想しなかったところで、泣いてくれた、というところが随所にありますのでぜひ楽しんでください。上映前で言えないのが残念です」と見どころを語った。

 松井は八木との共演シーンで涙をリアルに流すシーンがあり、それだけ八木が怖かったのかとMCから突っ込まれると、「八木さんが結構本気でぶつかってきてくれたので悔しさもありましたし、自分が出来なかったといういろいろな感情がこみ上げてきて……悲しかったです」と吐露。篠原監督は、「彼女の役は冒頭から実は八木くんと出会う前から、別の仕事でもっと人に夢を与えられるはずだったのに、という出鼻をくじかれる場面がありまして。あれがガツンときたわけですよね。あれも予想外のところだったんですね。そこから彼女は大きく傷つきまして。そこから心が回復していく姿が本当に手に取るように分かっていくという」と松井の役どころについて補足した。

 八木は作中の松井のバッティング・シーンについて「彼女は本当に運動神経がかなり良くて、ちょっと教えたらすぐできちゃって。あれ、これ……できる役でしたっけ?監督?ってなりましたね(笑)」とおどけながらも松井を称賛。

 篠原監督「いや、本当にうまいんですよ。なので、そこを下手にやってくれというのが大変でした。一方八木君は本当にすごくて、いま3ヵ月前の稽古の時から硬球専門のバッティング・センターでいきなり練習してバット2本折ってますんで。そしてバッティング・センターのホームランの表示にあたる箇所があって。あそこは八木くん本人が当ててくれた球なんですね。手で投げてもかなり高いところにあるんで、八木くんが大飛球を打つしかないと。それで撮影中、日が暮れそうでやばい!と言うギリギリの時にも時に八木くんが頑張って打ち込んでくれて……なんと何級打ったんだっけ?」。

 八木「150球です!!」。

 篠原監督「150球の成果がそのカットにはありますんで。映画が始まって15分以内のところにそれがありますから。これを八木くんが当てたと思ってください」。

 八木「結構気を抜いていると見逃してしまうと思うんで。そこはちゃんと観ていただきたいポイントではあります!」と、大変だったバッティングのシーンを掛け合いで振り返りながら見どころを紹介した。

 松井も「バッティング・センターには家族とかでよく行ってはいました。なので緊張とかもあまりなく、監督からももっと下手にとか、へっぴり腰にしてとか手を少し離して……とかご指導はいただきました」。

 八木は自身の野球経験からのオファーと言うこともあり、「監督にはこんなものか、と思われたくなかったのでいい緊張感でやらせていただきました」と演じる上でのプレッシャーについて語った。篠原監督も「バッティング・センターだけでなく、球場のシーンでも碓氷のバッティングの在り方が良く分かるようになっていますんで。なかなか醍醐味があると思いますよ。と八木の野球シーンについて言及した。


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 また、松井と八木のお互いチャーミングなところは?と聞かれ、松井は「森林セラピーのシーンで、お水を飲むシーンがあるんですけど、こで八木さんが足を滑らしてずっこけちゃったりとか。こういう一面もあるんだな、と思いました(笑)」と八木の撮影中の失敗談を明かした。

 八木は松井の印象深い一面として「やっぱ笑顔ですかね。すごく大変だったと思うんですよ。監督といろいろ相談し合いながら急遽セリフが変わったりだとか増えたりだとかあったんですけど、それを笑顔で乗り切っててすごいなと思いました。と同時にチャーミングだと思いました!」と締めた。

 松井は「主演は本当に緊張しました。私に務まるのかな、ってすごく不安でした……」と役どころとリンクするような当時の不安を語ると、篠原監督は松井の言葉を受け、「いや、でも変わっていきますからね、ストーリーの中で。ご覧になれば手に取るように分かりますから。それがどんな顔で終わるのかっていうね。ちょっと楽しみにしてほしいですね。森林セラピーのシーンでもそうですけど、ただ施術しているだけでなく、リラクゼーションの仕事というのはただマッサージをしているだけでなく、人が人のことを癒すというか。苦しみから脱出するための一つの方法として自然に触れることによって何か心の中に会いってくるものがあるというか。上手く説明できないけど、森林セラピーにはそういうものがあるんです。それが二人のシーンでは体現されていて、松井さんと藤原紀香さんとの場面でも雄大な富士山をバックに体と心を癒す上での大きな役割を自然が果たしているのだと言うことを感じていただければ嬉しいと思いますし、そういう感覚をこの2人も実感しているのではないかと思います」と、作品そしてリラクゼーションについて真摯に向き合ってきた監督ならではのコメント。

 そして話題は本作の出演者であり、前回の完成披露試写会にも登壇した橋本マナミが、今月2日に無事男の子を出産したことに移り、それぞれが祝辞のコメントを寄せた。

 松井「おめでとうございます! 後からスタッフの方から聞いたのですが、橋本さんは撮影中に結構私のことを気にかけてくださったみたいで……。でも私は怒涛の撮影中だったので気づけなかったのが、すごく申し訳なくて……」。

 八木「自分のことなのですが、僕も今年子どもが生まれたので、なんかちょっと近しい気持ちというか、嬉しいものを感じますね」。

 篠原監督「6月17日にマスコミの方もいらっしゃった完成披露の時に、橋本さんも登壇してくれて。あと何週間で生まれる、くらいの時に来てくれて。それもニュースになってましたね。それがこの映画の公開直前に生まれたっていうのも何かの縁だなって、僕たちに光を与えてくれてるんじゃないかと思いましたね。橋本さん自身がそういう方かなと思いますし、撮影中も真面目で。演技論を他の俳優と語ったりして。僕は橋本さんと競馬を介して知り合いなので、橋本さんがこそっと桜花賞の時に買った馬を“何買ったの?”なんて聞いたら“言えな~い”なんて言いながらちゃんと当ててるんですよね。最後のシーンが桜花賞の日だったんですけど、橋本さんはさりげなく買ってちゃんと当ててる。そう言うところがすごいですよね。私なんかは撮影中なんて適当な予想をしてしまいましたけど。そういうところもぬかりなく。きちんと当てるべきところも良いタイミングで当てるという何かを持っていますよね」と、各々が橋本の人柄に触れながらコメントした。

 最後に登壇者それぞれが締めのコメントを発表した。

 篠原「こうして公開となったことをとても嬉しく思います。人が苦境から脱出していく本当の意味での癒しということを描きたくてこの映画を作りました。普段映画で癒されたと聞くと“チャラい話だな”と思ってしまうのですが、この映画は『癒し』で勝負しようと思ったので。しかも『(癒しの)こころみ』ですからね。失敗してもいいか、ぐらいの気持ちでいますからね。いや、癒しがですよ。映画は成功に導きたいので、皆さんご協力をよろしくお願いいたします」。

 八木「この映画は里奈(松井)の奮闘の映画だとは思うのですが、同時に仕事に対する姿勢だったり考え方が改めて考えさせられる映画だと思いますので。癒しもテーマですし、何か癒しのヒントが見つかるような映画になっいると思います。面白いと思ったら、ぜひまた劇場に来ていただいたらうれしいです」。

 松井「この映画は主人公が一度挫折してしまって、セラピストという仕事と出合うことによって成長していくヒューマン・ドラマとなっています。タイトルにもあるように癒しのシーンもありますので楽しんでいただけたら嬉しいです。今日はありがとうございます」。

 以上、主演・松井のコメントでイベントは終了した。終始穏やかな雰囲気が漂うイベントとなった。



(オフィシャル素材提供)



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