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『ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶』
公開日、予告編、コメント解禁!

2020-05-16 更新

ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶okinawasen
© 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 青空映画舎
配給・宣伝:渋谷プロダクション

 日本で唯一、地上戦が行われた沖縄戦。それを描いた映画やドラマは少ない。学校の授業でも駆け足で終わる。そのため多くの日本人は沖縄戦をほとんど知らない。

 それは子どもたちには伝えられない凄惨と絶望。そして禁断の背景があるではないか? 当時、負け続けていた日本軍は本土決戦準備の時間稼ぎのため、沖縄を捨て石にした。十分な兵力と武器も送らず、米軍50万8千人に対して、日本軍は11万6400人。「1人が5人殺せば勝てる!」と精神論で戦わせた。さらに足りない兵を補充するため、沖縄県民の14歳から70歳まで、徴兵されていない女性、子ども、老人をも徴用。戦闘協力を強制。結果、全戦没者20万656人の内、沖縄県出身者12万2282人。当時の人口で言えば3人に1人が死んだことになる。さらには、軍の強制による集団自決が行われた。死に切れない子どもを親が自ら手を下し殺す。そんな地獄絵が展開。

 『ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶』では、その当時を知る体験者、専門家の証言を中心に、米軍が撮影した記録フィルムを交え紹介。上陸作戦から、戦闘終了までを描く。

 監督は原発事故の悲劇を描いた劇映画『朝日のあたる家』(山本太郎出演)で話題となった太田隆文監督。原発事故に続き、沖縄戦をドキュメンタリーで描く。ナレーションは、1945年にソ連軍が侵攻してきた満州で弾を受け、麻酔なしに弾を取り出したという体験を持つベテラン俳優の宝田 明と、「青春ド真中!」などで女優として人気を博し、東洋大学大学院で書いた論文を元に『きのこ雲の下から、明日へ』を上梓した斉藤とも子。

 「アメリカ恐れた男 その名は瀬長カメジロー」「沖縄スパイ戦史」「主戦場」に続く、戦争ドキュメンタリー作品の傑作。2019年12月9日、10日に沖縄での完成披露上映会には1000人を超える県民が来場した本作がついに劇場公開決定。7月25日(土)より新宿K's cinemaにて公開されるほか、大阪・第七藝術劇場、愛知・名古屋シネマテーク、京都シネマなどで全国順次公開される。

 この度、予告編が解禁となり、太田隆文監督及び、ナレーションを担当した女優の斉藤とも子よりコメントが届いた。


<監督:太田隆文 コメント>

 7年前に監督した『朝日のあたる家』は原発事故の悲劇を描いた劇映画。徹底して原発問題を取材した。そこで見えてきた推進派の暴挙。安全対策を忘れ突き進み、事故が起こっても収束より、隠蔽に力を入れる。今回の「ドキュメンタリー沖縄戦」の3年に渡る取材時に同じ構図を感じた。沖縄住民の安全、命の危険性を顧みない戦闘。それどころか住民に犠牲を強いる軍。負け続きなのに大本営は事実を国民に伝えない。そこに現在のコロナ禍もダブる。政府は国民に自粛や犠牲を強いながら、後手後手の対策。原発事故も、コロナ感染対策も、そして沖縄戦も全く同じ構図。そんな沖縄戦を見つめることで、様々なことが見えてくる。
 沖縄の完成披露上映会は大盛況。「ぜひ、全国で上映して欲しい」との多くの声が寄せられた。コロナ禍で上映中止も有り得るが、戦後75年の今、何とか多くの人に観て欲しい。


<ナレーション:斉藤とも子 コメント>

 沖縄戦を体験された方の証言が、胸に迫ります。沖縄で、何があったのか……。そしてそれは、今も続いていると思えてなりません。
 これは、私たちの問題です。
 どうか、観てください。


okinawasen


(オフィシャル素材提供)



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