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『ケアニン~こころに咲く花~』
完成報告会

2019-03-05 更新

戸塚純貴、島かおり、鈴木浩介監督

ケアニン~こころに咲く花~carenin 配給:ユナイテッドエンタテインメント

© 2020「ケアニン2」製作委員会

 2017年の劇場公開後、国内外で上映会が1300回を超えて開催され続けている映画『ケアニン~あなたでよかった~』。映画、ドラマに引っ張りだこの戸塚純貴が演じる若手の介護福祉士、通称“ケアニン”である大森 圭が、施設の入居者さんやその家族、スタッフたちと対話しながら介護に向き合っていく感動の物語『ケアニン~こころに咲く花~』が4月3日(金)より公開となる。

 『ケアニン~こころに咲く花~』の舞台は特別養護老人ホーム。主演の戸塚純貴演じる大森 圭は慣れないルールの中、認知症の老婦人・美重子(島かおり)とその夫・達郎(綿引勝彦)の50年間の夫婦の深い愛情の中で、本当の介護の在り方に苦悩していく。前作から、大森 圭の先輩役の松本若菜や、二人が働いていた小規模介護施設の社長役の小市慢太郎も出演。さらに「ケアニン」のスピンオフ作品『ピア~まちをつなぐもの~』(19)の主演である細田善彦も友情出演で登場する。

 この度、本作の完成を記念して、主演の戸塚純貴、島かおり、鈴木浩介監督が登壇し、本作の完成報告会が実施された。


まずは、ご挨拶をお願いいたします。

戸塚純貴: たくさんの方にお集まりいただきありがとうございます! 20?人くらいですね。このようなタイミングではありますが、このような形ででも、皆様に映画ができたという報告がぜひしたいなという心優しきスタッフの配慮によって本日報告会を行えることになりました。最後までおつきあいいただけたらなと思います。

島かおり: 新型コロナウイルスで大変な世の中になっていますが、映画で心を温めていただければ嬉しいなと思います。

鈴木浩介監督: 本作は、去年の夏に撮影しまして、完成しましたという報告ができることを本当に感謝しています。


2作目の製作が決まった時の感想をお聞かせください。

戸塚純貴: 第一弾からそうでしたが、プロデューサーの山国さんと監督と、こういう作品は続けていきたいなという強い思いがまずありました。そのなかで観てくださった方々、特に、本当の介護士の人たちの声をたくさんいただきまして、いろんな多くの方々の支えがあって、第二弾を撮影することができました。僕としてはうれしいなと思いましたし、そのぶんしっかり責任を持って、最後まで演じなければいけないなという身の引き締まる思いでした。
 2作目の撮影でちょっと驚いたことがあったんです。撮影中に、千葉の実際にある老人ホームをお借りして撮影してたんですが、その期間中、家に帰らずホテルで作品に集中しようかなと思っていたら、たまたま鈴木監督もホテルにいて。

島かおり: あれ!たまたまだったの? 私、仲がいいんだなと思っていた。

戸塚純貴: そうなんです。たまたまです。

島かおり: 朝、一緒に来るんです。おかしいな、2人の関係はどうなってるんだろうって思ってました(笑)。

戸塚純貴: そこから毎日朝ごはんを一緒に食べて、車に乗せていただいて、現場に行ってました。

鈴木浩介監督: 送迎は僕がやってました。そのおかげであるシーンができあがりました。具体的には言えませんが。

戸塚純貴: 監督とここまで濃密にこの作品に取り組めるのは、第一弾ではなかったんですが。

島かおり: びっくりしました。監督の車で2人が来て。どうなってるんだろう?と。普通はマネージャーさんと一緒ですよね。本当に仲良く。

鈴木浩介監督: 5泊くらいしてたもんね。


2作目での撮影はいかがでしたか? 前作は小規模のホームでしたが、今回は大きな施設でしたよね。

戸塚純貴: 前作から3年後のお話ではあるので、大森 圭自体の介護士としてのスキルは少し上がってはいるんですが、実際自分の今まで学んできたものとかが、結局特別養護施設では通用しなかったりするので、結局第二弾でも、1からスタートという気持ちがありました。実際に特別養護施設におじゃましたとき、やっぱり印象的だったのが、利用者さんの人数の多さですね。あと、食事風景が長テーブルに、20人くらいいらっしゃって。そこにスタッフさんが1人ついてるような感じなんですね。そこでは、自分では上手くごはんを食べられない方もいらっしゃるから介助を待っていて。その姿がすごい印象的でした。そういう部分にめんくらってしまったのですが、こういうことも映画ではきちんと描かれています。


carenin

現実と理想の間で悩みあたふたする大森 圭がいたのですが、成長してましたよね?

戸塚純貴: もともと大森 圭にはぶれない芯があり、人に対する思いやりが人一倍強い人なので、そこは最後まで貫かなければいけないなと思って演じていました。


島さんはいかがですか?

島かおり: 私も高齢化社会の一員として、介護や認知症に興味があるので、とても勉強になるなと思いながら楽しみに撮影に入りました。綿引さんは、私より1歳上ですが、夫婦役は初めてでした。不器用な昭和の男ですね。


綿引さんは団塊の世代の男の代表?

島かおり: 面会に普通だったらラフな格好で着ますよね。奥さんに対する愛もあるのかも。ちゃんとした格好で会いにいこうと。


認知症の入居者という非常に難しい役柄の中で、ほとんどセリフもなかったかと思います。言葉ではなく心をどう表現するかどのようにイメージされたのですか?

島かおり: 女優生活で初めてです。台詞が「ありがとう」のひとことしかなかったのは。どういうふうに臨んだかと言うと、年をとってくると、だんだん子どもに返っていきますよね。私も子どもに返ったつもりで、素直なニュートラルな気持ちで撮影現場に行きました。そのシチュエーションのなかで、監督がいろんなプランをもってらして。圭くんがいて。
 そのなかで、自分でも思いがけない動きも出てきたりするし。あえてああしてこうしてとは思わずその場の雰囲気で。楽しかったです。圭くんは、ちゃんとしたケアニンでした。もしも私が認知症になって、施設に入ったら圭くんにカバーしてもらいたいと思いました。

戸塚純貴: うれしいお言葉ありがとうございます。ありがとうございました。

島かおり: 圭くんは明るいんです。スタッフやキャストをとても大事になさるし。初めて会って「よろしくおねがいします」「お疲れ様でした」と言うだけではなくて、終わってからでも、圭くんが他の番組に出ていたら観たいなと。何に出るの?教えてと。それくらい興味のある人です。

戸塚純貴: 島さんはすごく明るい人で。「何に出てるの?」と聞かれて言うと、本当に次の日、観てきてくださって。すごいびっくりしちゃいました。嬉しかったです。

島かおり: 興味があるってことは、魅力があるってことだから。これからも興味を持たれる存在でいてください。

鈴木浩介監督: 撮影期間がそんなに長くなかったんですよ。特別養護施設でリアルに生きてる方々の雰囲気を感じながらやらせてもらった。あんまり僕らもけろっとしてるわけじゃないけど、全体の空気感が、特養ホームの皆さんがそういう空気だったかもしれない。だから、実際の利用者さんたちも皆さん、いい笑顔でやってくれていたので、僕らもお会いさせていただいて、いい雰囲気で。言葉悪いけど、軽やかな感じでした。


感情や愛情はあると口では簡単に言えますが、画で見せるというのは難しいですよね。

鈴木浩介監督: たまたま僕らがやった撮影場所が、畑が周りにあって、そこでやらせていただいたんですが、音も含めてですが、下見に行ったときも、すごい風の音とかがあって。それがあったから、オープニングの1カット目は、そういう空気感から入らせてもらった。場所に助けられたところはめちゃくちゃありました。屋上から見える緑など、夏じゃないとあの空気は出ないと思いました。

戸塚純貴: めちゃくちゃ暑かったですね。あれはすごかったです。

鈴木浩介監督: そんな暑いときだったよね。同じホテルに泊まっているので、おのずと車で送ってくことになるんです、僕は運転しているので飲めないですけど「ビールを飲んでいいんじゃないの?」と話しながら帰りました。


ケアニンが主役ではありますが、夫婦愛や家族愛もいいですよね。セリフがないからこそ感じるものはありますよね。介護の経験があるからこそ島さん演じる美重子の娘の気持ち痛いほど分かりました。

島かおり: 娘も孫もすごくよかったですね。

鈴木浩介監督: 孫も良かったですね。


家族のお互いがちゃんと想い合ってるのが伝わってきました。

島かおり: 私も介護の経験がありますし、ケアニンの方たち、ケアマネージャーさんや施設の方に助けられて、両親の介護を終えることができたので、ぜひこの映画を観て、「ケアニンになりたい」という方が増えてくれると嬉しいなと思います。

戸塚純貴: 僕もそう思います。島さんがいると明るくなります。助けられてばかりでした。この第二弾も、もちろん施設内の話でもありますが、それに関わる家族にもフォーカスをあてています。その息子さんや娘さん、その息子の感情だったり、いろいろな人からの目線からでも共感できるところがたくさんあると思うので、そこを楽しみにしてほしいです。


前回はいろいろな先輩の助けで気づいていましたが、今回は大森 圭が周りのスタッフを動かしていきますよね。

戸塚純貴: いや、良かったです。動いてくれてよかったなと。皆さんが。僕は動かしたい気持ちが。でも、まだ映画を観てみないと動いているかは分からないですよね。


大森 圭の成長が見えますよね。一人ひとりで向き合うことを実践していこうとしますが、最初から壁がある感じですよね。

戸塚純貴: 僕もそうですが介護や福祉のことを知らない方がまだまだ多いなと感じます。実際僕もそうだったし、印象やイメージが変わりましたし、僕と親しい気持ちになってくれたら嬉しいなと思います。


監督から見て、戸塚さんは成長しましたか?

鈴木浩介監督: 今回宿泊先が一緒だったので、一緒にいる時間が多かった。あれがあったからいろいろ話が出来て、ああしようこうしよう、あのセリフはこうしようという話が出来ました。彼が25歳から28歳になって、いろいろ経験してきて、こういったディスカッションが出来るようになって。それも含めて成長したのかなと思います。

戸塚純貴: あまりほめられると照れちゃうけど。こういっていただけるのはありがたいし。そのお言葉に恥じないように、これからも精進していきたいです。


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お薦めのシーン、見どころをお願いします。

戸塚純貴: 今回いろいろな人たちのいろいろな立場から、人間的にぐっとくるポイントがたくさん散りばめられているので、それは大森 圭を通してでもそうですし、理事長の気持ちとか、息子の施設長の気持ちとか。みんな本当はやりたいことを思っているけど、実現できない現実がある。その中でもがいている姿が、それぞれ違うけど、思いはひとつなんだなと思えるシーンがたくさんあります。いろいろな人間ドラマがあり、そこの関係性とかを、介護の映画とひとくくりにしてほしくないなぁと思うので。そこは広く作品として観てほしい。島さんもおっしゃいましたが、“ケアニン”って資格が必要なものじゃないから、たくさんの温かい気持ちをもって、この映画を観て、考えるきっかけになったりとか、話し合うきっかけになってくれたらいいなと、そういう人たちがたくさん増えてほしいなと思います。

島かおり: 私は夫婦愛。認知症の妻と介護する夫。夫が病気なって、長くは生きられないかもしれないけど、妻にたいしてサプライズをしてくれる。それを分かってるのか分かってないのか、そこがすごく切なくて、観てほしいところです。

鈴木浩介監督: 出演者全員といっていいぐらい笑顔が出るんです。その種類が、シーンに必要な笑顔もあるんですけど、そうでない笑顔もある。僕が意外と好きなのは、綿引さん演じる達郎が、島さん演じる美重子を介護するのを圭くんがちらっと見るんです、達郎さんの優しさを。実を言うと台本には書いてないんです。段取りをしたとき、そういう顔をするんです。ああいうのもどんどん出てくるんです、この映画には。台本には書かれていない本人からふとでてくるものを、観て下さる方たちがどう感じてくれるのか、意外と自然な笑顔だったりするので、そこが楽しみです。


最後にご挨拶をお願いします。

戸塚純貴: この場を設けていただき大変うれしく思っております。この映画の魅力は、この映画にあるパワーを皆さんにたくさん伝えたいという想いがあるのでぜひ大切な方と劇場におこしいただけたらなと思っております。

島かおり: 映画を観ていただき、やさしい心を、温かい気持ちを持っていただけたらなと思います。

鈴木浩介監督: 大変な時期ではありますが、映画はいろいろな力をもっていると思います。いろいろな映画、そして『ケアニン』をみて元気になっていただきたいと思います。


(オフィシャル素材提供)



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