2019-10-26 更新
『イージー★ライダー』に続くデニス・ホッパーの監督第二作『ラストムービー』が12月20日(金)より新宿シネマカリテにて公開することを受け、デニス・ホッパーのドキュメンタリー『デニス・ホッパー/狂気の旅路』(原題:ALONG FOR THE RIDE)を同時公開することが決定した。公開決定に加えてメインビジュアル、特報、場面写真も併せて解禁となった。
フランシス・F・コッポラ、デビット・リンチ、ヴィム・ウェンダース、ジェームズ・ディーン、ピーター・フォンダ、ジャック・ニコルソン、ショーン・ペン……一流の監督や俳優に、その才能と人柄を愛されながらも、ハリウッドから追放された異端児にして、70年代以降のアメリカを象徴するアーティスト“デニス・ホッパー”狂気の半生が明かされる。
2010年に亡くなったデニス・ホッパーは、その破天荒さと無謀さで、ハリウッドを追放されたアメリカの問題児にして異端者、そしていくつもの顔を持つ男でもあった。ジェームズ・ディーンの後継者とも言われた、危うげな魅力を放つ個性派俳優としてデビューし、初監督作『イージー★ライダー』(69)で『俺たちに明日はない』(67)と並んでアメリカン・ニューシネマを牽引し時代の寵児となった後、二作目『ラストムービー』(71)ですべてを失った男。
本作は、デニス・ホッパーの大ファンだったニック・エベリング監督が、70年代初頭から約40年にわたりホッパーの右腕だった男サティヤ・デ・ラ・マニトウを中心に、数々の知人たちの証言、そして自らが渉猟した貴重な未公開映像をもとに構成したドキュメンタリーである。
映画は、1969年、『イージー★ライダー』の熱狂から幕を開ける。その熱を引きずりながらホッパーは次作『ラストムービー』の製作にのめり込むが、完成した映画は、難解な内容だと製作元に拒絶される。大きな絶望を味わったホッパーは、酒とドラッグと暴力に溺れ、家庭生活も仕事もすべてを破綻させていく。
だが、70年代後半からフィリップ・モーラ監督『デニス・ホッパーのマッド・ドッグ・モーガン/賞金首』(76)、フランシス・F・コッポラ監督『地獄の黙示録』(79)等に出演。そして監督作も『アウト・オブ・ブルー』(80)、ショーン・ペンが主演した『カラーズ 天使の消えた街』(88)などを手掛け、80年代以降、俳優、監督として徐々にキャリア復活の兆しが見え始める。
本作では、その経緯を、実の弟デヴィッドから、『アメリカの友人』(77)で彼を起用したヴィム・ヴェンダース、『ブルーベルベット』(86)で俳優デニス・ホッパーの再評価を決定づけたデヴィッド・リンチ、交流の深かった俳優マイケル・マドセン、『ラストムービー』で共演したジュリー・アダムス、画家で映画監督でもあるジュリアン・シュナーベルや建築家のフランク・ゲーリーら多くの友人知人が出演し証言する。
また、アンディ・ウォーホルをも魅了した名写真家であり、無類の美術愛好家であった姿も映し出す。映画監督/俳優/写真家/アートコレクターとしてのデニス・ホッパーが旅した道のりと、映画史において彼の果たした役割をたどる本作。これは、70年代以降にアメリカが経験した一つの時代の証言であるとともに、波瀾に満ちた生涯を歩み、不器用なほどまっすぐに芸術を追い求めた一人のアーティストの愛すべきポートレイトともいえる。
(オフィシャル素材提供)
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