2019-10-25 更新
第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、世界中から絶賛されたケン・ローチ監督最新作『家族を想うとき』が12/13(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開となる。
日本でも大ヒットを記録した『わたしは、ダニエル・ブレイク』を最後に映画界からの引退を表明していたケン・ローチ監督。名匠が引退宣言を撤回してまで描きたかったのは、グローバル経済が加速する中で変わっていく人々の働き方と、時代の波に翻弄される「現代の家族の姿」だ。個人事業主とは名ばかりで、理不尽なシステムによる過酷な労働条件に振り回されながら、家族のために働き続ける父。そんな父を少しでも支えようと互いを思いやり懸命に生き抜く母と子どもたち。日本でも日々取り上げられている労働問題と重なり、観る者は現代社会が失いつつある家族の美しくも力強い絆に、激しく胸を揺さぶられるだろう。
カトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュが主演し、全編パリで撮影した最新作『真実』で話題を呼んでいる是枝裕和監督。10/11に放送されたTBSラジオ「荻上チキ・Session-22」では、是枝監督がゲストに出演し、番組冒頭で先日のNHK「クローズアップ現代+」でケン・ローチ監督と対談した時のことを話題にした。
役者に台本を渡さない撮影技法は「ローチ監督の踏襲」であることや、「ローチ監督がエキストラの名前を確認し、名前を呼んで指示を出す姿勢から、一人ひとりと向き合い、人間関係をつくりながら映画を撮る人柄に感動した」など、師と仰ぐローチ監督への尊敬の思いを語っていた。
2人の対談を取り上げた9/17(火)放送のNHK「クローズアップ現代+」は、「短い放送ながらも充分に人に訴え揺さぶる力がある対談だった」、「イギリス映画だけど、日本でも起こっていること」、「電車の中なのに何度も泣いてしまいそうになった」などSNSや口コミで大きな反響を呼び、異例の再放送に。
さらに、対談の未公開のシーンを含めた“拡大版”として、10/26(土)夜10時からNHK「BS1スペシャル」で、【是枝裕和×ケン・ローチ 映画と社会を語る】が決定! 最新作に込めたメッセージや、不寛容な社会で映画は何ができるのかをテーマに熱く語る。『わたしは、ダニエル・ブレイク』や『万引き家族』などをはじめ、貧困や差別に苦しむ人々など社会の見えざる一面を描いてきたローチ監督と是枝監督。最新作の未公開映像を交えながら、映画を通して今を生きるヒントを探る。
さらに、ナレーションは『万引き家族』で世界を魅了した安藤サクラ。世界が誇る監督たちの対談を、ぜひお見逃しなく!
▼ NHK「BS1スペシャル」【是枝裕和×ケン・ローチ 映画と社会を語る】
10月26日(土) 午後10時~午後10時49分OA ※放送スケジュールは予告なく変更となる場合があります。
(オフィシャル素材提供)
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