2019-09-28 更新
菅野美穂、江原正士、山寺宏一
『メン・イン・ブラック』シリーズや、大ヒット作『アラジン』(19)も記憶に新しいハリウッドのトップスター、ウィル・スミスが主演し、監督は、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』(13)等で2度のアカデミー賞®監督賞受賞の巨匠アン・リー。そして『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズを手掛けたジェリー・ブラッカイマーが製作を務めるなど、ハリウッドを代表するヒットメイカー3名が初タッグを組んだ近未来アクションエンターテイメント超大作『ジェミニマン』が10月25日(金)に日本公開となる。
この度、公開に先駆けた9月26日(木)に、本作で日本語吹き替え声優を務める菅野美穂、江原正士、山寺宏一が登壇し、公開アフレコイベントを実施した。
大勢のマスコミが駆け付けた会場にまずは菅野美穂が登場。さっそく、初の実写洋画吹替となった本作について「新しい映画体験だと思うのでぜひ大きいスクリーンで体験してほしいです。アクションもすごくて驚きます。字幕版ももちろん良いですが、吹替版も頑張りました……! 哲学的なところもあって、人生と向きあうように考えられたり、そうやって考える余裕がなくなるほどのすごいアクションの連続もある作品です。世界観が出来上がっている素晴らしい映画がそこにあるので、日本で公開されるにあたってその良さを伝えるお手伝いが少しでも出来ればという気持ちで演技しました。人の演技に合わせる、ダニー役の設定で普段の自分より低めのトーンを意識して、吹替版監督のアドバイスをしっかり追いかける感じでした」と苦労を明かしたほか、現在と若いクローンという2人のウィルと共演するという設定に「すごい時代になったなと思いました。ウィルとウィルに挟まれて、“ウィルvsスミス”みたいな(笑)」とコメントし、会場を沸かせた。
続いて、長年ウィルの日本語吹替キャストを務めてきたことでお馴染み、そして本作で2人のウィルをそれぞれ演じた、江原正士、山寺宏一が登場。江原は「深い問題もかかえながら、娯楽作品としても本当に面白い作品になっている。CGに見えないところもすごいですし、最後にはさらなる驚きもある」と本作の魅力を語り、山寺も「ハラハラドキドキする、本当にすごいアクション・エンターテインメント作品で、その中に、自分と同じクローンが現れたら、そしてもし自分がクローンとして生まれたら、という両方の面から観ることができる。字幕版でも吹替版でもどちらでも結構なので!……出来れば両方とも観ていただきたいと思います」と若きクローンの役を演じた視点で熱弁。
日本を代表する声優2人に挟まれる構図となった菅野が「レジェンド・サンドイッチですごく感動しています!」と喜びながら、実写吹替をはじめて経験したことから「アニメに声を入れるのと、実写で人の演技に声を入れるというのは何がお違いになりますか?」と質問を投げかけると、江原が「難しいよね。基本的には一緒なんですけど、心の細かいひだや動きなどは洋画のほうがポイントが多いのでコントロールは工夫します。アニメは割とそのキャラにばちっと合わせて強くしていく感じですかね。でも個人個人で全然違うと思います」と語ると、山寺も「そうですね。作品にもよるんですけど、洋画はオリジナルの俳優さんがいるのでなるべくその人に沿うようにする、アニメはけっこう自由度が高いかなという気はします」と続け、貴重な言葉に菅野も「声だけの演技の大変さに私はクラクラしていたんですけど、(私には)未知の世界をかき分けて演じていらっしゃるお2人がそうやって演じ分けていらっしゃって、奥が深いし、勉強になります」と改めて感銘を受けた様子。
本作が、最強の暗殺者の前に23歳の若き自分のクローンが現れるという設定であるということで、もし自分が23歳のクローンに狙われているとしたら?というテーマに話題が及び、菅野は「かなう自信がないですね……でも、映画の中でも主人公のヘンリーは経験と冷静さで、若い自分を導いたりアドバイスするような余裕まである。若いと勢いはありますが、勢いでガッといくとどこかにスキがあるので、年を重ねたからこそのコントロールでそのスキに針の穴をあけるような感じで対抗したい」と目論むと、江原も「23歳の自分とはまず走りが違う……すぐ追いつかれてぼこぼこにされそう。しかし針の穴、あけてみたいですね!」と力を込め、山寺は「実は僕は右ひざが弱いんです。30代半ばで手術などして治ったんですが、まだ23歳は治ってないだろうから、そこを後ろからガッとやるとすぐ痛がる。あと今もそうですが、何よりハートが弱い。人に悪口とか言われるとすぐへこんじゃうんです。なのでメンタルを攻めていこうかなと」と具体的な計画を明かしつつ、「でも、同じようなことやられたらもっと勝てないかもしれない(笑)」とさっそくメンタル面の弱点があらわになり会場も大盛り上がり!
その後、贅沢な日本語吹替キャストが揃い踏みということで、本編のシーンの一部を、生アフレコ披露することに! 江原がさすがのリードで一気に空気を作り、シリアスで緊迫感の漂うやりとりに会場もすっかり聞き入るなか、山寺と菅野のスピード感あふれる掛け合いでは、役柄そのままの迫真のセリフの応酬を見せるなど、レジェンドの大御所声優と実力派女優との豪華共演ならではの貴重なアフレコ収録を展開。菅野の「想い出に残る経験をさせていただいた。すごい……!」と感動した様子に、山寺は「我々も菅野さんとこうして共演できて嬉しいです」とコメント、江原も「かわいい声をされてますよね。そして女優さんなのでやっぱり勘がいい。これでたくさん(声優の仕事を)やられたら我々は困ります(笑)」と称賛し、菅野も「とんでもないです、ありがとうございます……」と謙遜しつつ、吹替版の仕上がりにますます期待が高まるばかり。
そしてここで、3人には明かされていなかったサプライズ! なんとウィル・スミス本人からこの日のためだけのスペシャル・メッセージ映像が到着しており、スクリーンにウィルが映し出されると3人は「え! うわー!! すげえ!」と拍手喝さいの大興奮!
「コンニチハ! 僕の日本語吹替をコウイチ(山寺)とマサシ(江原)という日本を代表する声優が担当だなんて光栄だよ! 二人に会ってみたいよ、3人のウィル・スミスが集結だ。才能あふれる女優のミホ(菅野)が参加してくれるのも嬉しいよ! チーム“ジェミニマン”にようこそ! ミホ!(投げキッス)」と、3人へのこれ以上ないメッセージが込められた映像に、山寺が「サプライズって言うから音響監督か誰かかと思ったら!すげえ! 何ヵ月か前にお会いしてるんですけど、その時のコウイチと同じだと分かってますかね……(笑)? 本当にびっくりするくらい良い人なんですよ!」とたかぶり、江原も「このビデオ欲しい! びっくり、嬉しいです! マサシ、なんて呼んでもらえて……!」と目を潤ませ、菅野も「投げキッス、し返しました(笑)! ウィル、肌がきれいでツヤツヤですね。映画の中の役とまた全然違うオーラで、ずっと前から活躍していて、この映画でまた新しいウィルを見せているし、俳優さんとして素晴らしいですよね。ミホって呼んでもらえてすごく嬉しかったです!」と大喜び。
来る日本公開まで約2ヵ月、新たな映画体験の到来と、3人の熱演がスクリーンで披露されるその時が待ち遠しくなる盛大なイベントとなった。
(オフィシャル素材提供)
関連記事
・LAプレミア
・ジャパンプレミア
・ブルーレイ&DVD発売記念イベント