2019-10-09 更新
吉永小百合、天海祐希
映画『最高の人生の見つけ方』の公開直前イベントが都内で行われ、サプライズで登壇した吉永小百合、天海祐希が出席してファンとの触れ合いを楽しんだ。
本作は、家族のために生きてきた専業主婦の北原幸枝(吉永)とホテルチェーンを経営する女社長の剛田マ子(天海)、余命宣告を受けた2人の女性が出会い、12歳の少女の「死ぬまでにやりたいことリスト」を実行するために奮闘するさまが描かれる。ハリウッドを代表する名優ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが共演した同名映画のリメイク。メガホンを取ったのは、『のぼうの城』(12)や『引っ越し大名!』(公開中)の犬童一心監督。
“ForYou試写会”と題されたこの日のイベント、試写の終了後にサプライズで登壇した吉永と天海に満員の観客は大喜び。2人の仕切りで観客とのQ&Aを行い、感激のあまり涙する人も出て、吉永と天海がもらい泣きする場面も見られた。
吉永と天海の共演は『千年の恋 ひかる源氏物語』(01)以来、2度目となる。2人に、初めて会ったとき(18年前)の互いの印象を聞く質問が飛ぶと、吉永は「めちゃめちゃきれいな方だと思いました」と答える。それを聞いた天海は「めちゃめちゃおっきいと思いませんでしたか?」と切り返し、2人の息はぴったり。日本各地で本作をプロモーションしてきた吉永と天海。すっかり気心の知れた間柄になった様子。
一方の天海は「わぁ~、吉永小百合さんだ」とぼうぜんとしたことを明かし、「人を柔らかく包み込むオーラを持っている女神のような方って本当にいるんだなって思いました」と話し、日本の映画界の至宝・吉永との共演に感激しきりだった。
作品の内容にちなんで、「お互いのために、何かしてあげたいことはありますか?」という質問に、天海は「撮影前には、きちんとマ子を生きることが、吉永さんのためになるのかなと考えていましたが、演じているうちに、吉永さんの柔らかいオーラに包み込まれていて、結局自分が守られていたんだなと気づかされました」としみじみ。一方、吉永は「私はしていただくばっかり。天海さんって、ほとんど“兄貴”なんですよ。現場がもたつくと、『ハイッ!みんな頑張りますよ!』と声を掛けてくれました」とにっこり。
終盤、当日招待された観客の中から1組の父娘が登壇し、吉永と天海に対面する場面も。娘から父親への感謝の手紙を吉永が代読する場面では会場からは温かい拍手が起こり、泣いてしまう人も見られた。
イベントの最後に天海は「この映画の想いが皆さんに伝わりますように……。いろんな方に、大切な人に『ありがとう』って伝えてください」と客席に呼び掛け、吉永は「お手紙を代読していて、ちょうど30年前に他界した父親のことを思い出しました。もしこの映画を父に観てもらえたらどんなに良よかったかって……。お互いに支え合ってお元気に歩いていけることを願っています」とメッセージを送った。
(取材・文・写真:福住佐知子)
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