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2018-11-26 更新
原題:Der Hauptmannハリウッド映画『RED/レッド』などのヒット作で知られるロベルト・シュヴェンケ監督が母国ドイツで撮り上げた本作は、ドイツ敗戦直前の混乱期に起こった信じがたい実話の映画化。
偶然にもナチス将校の軍服を手に入れた名もなき一兵卒が、瞬く間にヒトラーをも想起させる怪物的な“独裁者”に変貌を遂げていく姿を描き出す。軍服が象徴する権力の魔力に魅了される者、そのパワーに盲従する者、ただ傍観する者。そんな人間の醜さ、愚かさ、弱さを容赦なくえぐり出す映像世界に息をのまずにいられない。
しかもこの映画は、日本からはるか遠いヨーロッパの悪夢のような史実を今に伝えるにとどまらない。今日においても似たような歪んだ権力構造の闇はあちこちに渦巻いている。ひょっとすると“ちいさな独裁者”は、私たちの社会の身近なところに存在しているのかもしれない。緊迫感みなぎるサスペンスと衝撃に打ちのめされた観客は、その生々しい現代への警鐘にも戦慄を覚えることになるだろう。
第二次世界大戦末期の1945年4月。敗色濃厚なドイツでは兵士の軍規違反が相次いでいた。
命からがら部隊を脱走したヘロルトは、打ち捨てられた車両の中で軍服を発見。それを身に纏って大尉に成りすました彼は、道中出会った兵士たちを次々と服従させていく。
かくして“ヘロルト親衛隊”のリーダーとなった若き脱走兵は、傲慢な振る舞いをエスカレートさせ、ついには大量殺害へと暴走し始めるが……。
(2017年、ドイツ=フランス=ポーランド、上映時間:119分)
キャスト&スタッフ
監督&脚本:ロベルト・シュヴェンケ
出演:マックス・フーバッヒャー、ミラン・ペシェル、フレデリック・ラウ、アレクサンダー・フェーリングほか
配給
シンカ/アルバトロス・フィルム/STAR CHANNEL MOVIES
2/8(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開!
オフィシャル・サイト
dokusaisha-movie.jp (外部サイト)
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