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作品紹介

トップページ > 作品紹介 北の桜守

2018-01-19 更新


北の桜守kitanosakuramori
© 2018「北の桜守」製作委員会

イントロダクション

 2017年2月、映画女優・吉永小百合120本目の出演作の撮影がスタートした。『北の零年』(05)、『北のカナリアたち』(12)に続く“北の三部作”最終章となる今作。戦後貧しさと飢えに苦しみながら極寒の北海道で懸命に生き抜いた母と息子が、十数年の空白を経て再会し、失われた記憶を巡る旅に出る。

 厳しくも温かい愛情を息子に注ぐ母・江蓮てつを演じるのは吉永小百合。苦難を乗り越え米国でビジネスに成功し、老境に入った母と再び共に暮らすことを決める息子・江蓮修二郎役を堺 雅人が演じる。物語の主軸となるふたりは、今回が実写初共演となる。

 ふたりに加えて銀幕を彩るのは、修二郎の妻・江蓮真理役の篠原涼子。戦後、闇米屋の仕事をてつたちに与え生活を助ける菅原信治役に佐藤浩市。てつの夫・江蓮徳次郎役には阿部 寛と、昨今の日本映画界を代表する面々が顔を揃えた。さらに高島礼子、中村雅俊、笑福亭鶴瓶、岸部一徳といった実力派たちが、物語に厚みを加える。

 監督は滝田洋二郎。『おくりびと』(08)で世界を沸かせた名匠が、吉永と初めてタッグを組む。脚本を手掛けるのは“北の三部作”の全作品を手掛ける那須真知子。舞台演出としてケラリーノ・サンドロヴィッチが名を連ね、てつの心象風景を演劇的に表現する。また音楽は小椋 佳と星 勝が担当し、撮影監督には浜田 毅と、各界の第一人者が集結した。

 物語の舞台となる北海道は、本作が公開される2018年に命名150周年を迎える。この記念すべき年に向けて、今作では四季折々の北海道で縦断ロケーションを敢行。壮大な風景をスクリーンに焼き付ける。

ストーリー

 1945年5月、南樺太に住む江蓮(えづれ)家の庭に待望の桜が花開いた。夫と息子たちと暮らす江蓮てつが大切に育てたその花は、やがて家族の約束となる。しかし8月、本土が終戦に向かう中、樺太にはソ連軍が迫っていた。樺太に残る夫との再会を約束し、てつは二人の息子を連れて網走へと逃げ延びる。

 時は流れ1971年、次男の修二郎はアメリカに渡って成功し、米国企業の日本社長として帰国する。15年ぶりに網走へ母を訪ねると、そこには年老いたてつの姿があった。一人暮らしが心もとなく思えるその様子に、再び母と共に暮らす決意を固める修二郎。しかし想いあうがゆえに母子はすれ違いを重ね、立派になった修二郎に迷惑をかけたくないと、てつは一人網走に戻ろうとする。

 母に寄り添いたいと願う修二郎は、二人で北海道の各地を巡り、共に過ごした記憶を拾い集めるように旅を始める。再会を誓った家族への想い。寒さと貧しさに耐え、懸命に生き抜いた親子の記憶。戦後の苦難を共にした懐かしく温かい人々との再会。

 幸せとは、記憶とは、そして親子とは。そして満開の桜の下で明かされる、衝撃の結末――。


(2018年、日本、上映時間:126分)

キャスト&スタッフ

監督:滝田洋二郎
脚本:那須真知子
舞台演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
音楽:小椋 佳、星 勝
撮影監督:浜田 毅
出演:吉永小百合、堺 雅人、篠原涼子、岸部一徳、高島礼子、永島敏行、笑福亭鶴瓶、中村雅俊、阿部 寛、佐藤浩市ほか

配給
東映
3月10日(土) 公開

オフィシャル・サイト
www.kitanosakuramori.jp (外部サイト)


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