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2017-10-25 更新
原題:Nocturnal Animals『メッセージ』の好演も記憶に新しいエイミー・アダムスと出演作品が次々と公開される人気実力派俳優ジェイク・ギレンホールが主演を務める『ノクターナル・アニマルズ』。ふたりのほか、細かな配役にまで目配りされた豪華キャストが映画を彩る。本作はヴェネチア国際映画祭で審査員グランプリを受賞、そして、『キック・アス』シリーズのアーロン・テイラー=ジョンソンがゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞、『マン・オブ・スティール』のマイケル・シャノンがアカデミー賞®助演男優賞にノミネートされたほか、現時点で16の賞を世界中で獲得している。この豪華なキャストが織り成す複雑で美しい物語を世界が絶賛している。
『007 慰めの報酬』以降、ジェームズ・ボンドが着るスーツを衣装提供し、アカデミー賞®などの華やかな場で多くのスターたちが彼のスーツをまとうことで映画ファンに広く知られるトム・フォード。グッチやイヴ・サンローランのクリエイティブディレクターを経て、2005年に自身のブランド、トム・フォードを立ち上げ、ファッション・アイコンとしても高い注目を浴びている。本作は、09年のデビュー作『シングルマン』が高い評価を受けた彼の監督第二作目であり、原作を大胆にアレンジし、自身の故郷テキサスを設定に盛り込み、トム自身を彷彿させるキャラクターを主人公に据えるなど、脚本にもオリジナリティがあふれている。
映画内の衣装、美術、建築、小道具すべてが目を引くが、エイミー・アダムス演じるスーザンが着用する衣装のほとんどは映画のために製作されたオリジナル・デザイン。彼女の衣装に限らず、華やかな世界や土埃を感じるシーンでも、細部に至るまで綿密な指示がなされた世界観にも目を奪われる。
離婚した夫婦が20年の時を経て、「捨てた愛」「失った愛」をどう見つめ、如何なる変化を遂げるのか。映画内小説と過去と現在が交差する複雑な物語が紡がれる。言葉以上に伝わる卓越した演技と演出で導かれる濃厚な世界。デヴィッド・リンチ、デヴィッド・フィンチャー、デヴィッド・クローネンバーグ、スタンリー・キューブリック作品と同様に、「観て理解する」のではなく、色彩、ファッション、現代アートなど視覚を通して、感覚が刺激される。観たら最後、心のざわめきを抑えることができない、極上の恋愛映画にしてミステリー映画が誕生した。
経済的には恵まれながらも、夫との関係が上手くいかず満たされない日々を過ごすスーザンのもとに、20年前に別れた元夫から送られてきた衝撃的な内容の小説が送られてくる。
精神的弱さを軽蔑していたはずの元夫の送ってきた小説の中に、それまで触れたことのない非凡な才能を読み取り、再会を望むようになるスーザン。
彼はなぜ小説を送ってきたのか。それはまだ残る愛なのか、それとも復讐なのか――。
(2016年、アメリカ、上映時間:116分、PG-12)
キャスト&スタッフ
脚本・監督:トム・フォード
原作:「ノクターナル・アニマルズ」(オースティン・ライト著/ハヤカワ文庫)
出演:エイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホール、マイケル・シャノン、アーロン・テイラー=ジョンソン、アイラ・フィッシャー、アーミー・ハマー、ローラ・リニー、アンドレア・ライズブロー、マイケル・シーンほか
配給
ビターズ・エンド
12/2よりロードショー11月3日(金・祝)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
オフィシャル・サイト
http://www.nocturnalanimals.jp/ (外部サイト)
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