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舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『新感染 ファイナル・エクスプレス』来日トーク・イベント

『新感染 ファイナル・エクスプレス』
来日トーク・イベント

2017-08-19 更新

ヨン・サンホ監督、宇野維正氏(映画ジャーナリスト)

新感染 ファイナル・エクスプレスshin-kansen

配給:ツイン
9.1 [Fri] 新宿ピカデリーほか 全国疾走!!
© 2016 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & REDPETER FILM. All Rights Reserved.

 第69回カンヌ国際映画祭を筆頭に世界156ヵ国から買い付けオファーが殺到、各国で圧倒的な大ヒットを果たし、世界規模で話題を席巻した超ド級ノンストップ・サバイバル・スペクタクル・アクション映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(配給:ツイン)が、9月1日(金)より全国ロードショーとなる。映画批評サイト「ロッテントマト」では脅威の96%!! さらにハリウッドでのリメイクも決定!! 世界的作家スティーヴン・キングをはじめ、『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ジェームズ・ガン監督など、世界の名だたる目の肥えた映画関係者も唸りまくった超大作。まさに世界の映画界を騒がせている一本で、日本でも樋口真嗣監督らも絶賛しており、感染者が続出中!!

 この度、そんな本作にて初めて実写映画を撮影したという世界が大注目するヨン・サンホ監督の来日を記念してトーク・イベントが行われた。今回のイベントでは、映画ジャーナリストの宇野維正氏と作品について語り合ったヨン監督。知っていれば「新感染」が十倍おもしろくなる!?そんな裏話が聞けた本イベントだった。


 「上映後も満員の劇場では、目元が赤い人や鼻をすする音がチラホラ。 観客を見たMCの宇野維正氏は、「皆さん、余韻に浸っているようですねぇ」と笑いながら一言。そんな興奮冷めやらぬ観客に大きな拍手で迎えられたヨン・サンホ監督は「日本の皆さんにお会いできて嬉しいです!」と笑顔で挨拶をした。早速始まった濃密なクロストークで宇野はまず監督の驚きの経歴について語った。「僕が驚いたのは、これが監督の実写一作目だということ。(観客:え~!とどよめき)それでこんなクオリティがあり得るのかと。それに普通、アニメは絵で描いちゃえば実現可能になるから派手になって、実写はお金の制約があるから地味になるけど、監督の作品はアニメがヒューマン・ドラマで、実写は爆発するわ、ゾンビは出るわ(笑)!」(観客:笑)

 宇野のコメントに対し監督は「よく、なんでファンタジーじゃないアニメを作るのかと聞かれます。子供の頃からアニメ、特に今敏監督のリアルな作品が好きでした。本作の前日譚はゾンビ映画としてジャンル作品を作ってみたら、配給会社から大きな予算で実写化しないかと言われたんです。でも、同じ映画を二回撮る意味はないと思い、その大きな予算を使って続編で、僕の実写一作目になる『新感染』を作ったんです」と、本作品を作るにあたっての経緯を話した。「それであんなすごい作品を取れちゃう監督もすごいけど、それをオファーしちゃうプロデューサーも思い切りましたね! ついでに、今ゾンビって言われていましたが、監督的に今作品は“ゾンビ映画”という認識でいいんですか?」と、宇野が感心しつつ聞くと、監督は「これはゾンビ映画です。ただ、韓国で公開された時も、ゾンビ映画はヒットしないから、“ゾンビ”という単語はNGになったんです。キャストも僕も、ゾンビが出てるっていうのはみんな分かってるのに、“あれ”とか“それ”とか言ってごまかしてました(笑)。今では、韓国ではゾンビ・ブームが起こってます」と楽しそうに話した。

shin-kansen 続いて、宇野から最近亡くなったジョージ・A.ロメロについて聞かれると、「当然のことながら、ゾンビ・ジャンルの創始者がロメロ監督で、世界中のゾンビ映画を作っている人はロメロ監督に借りがある。もし僕がゾンビ映画を最初に作ったなら、絶対に著作権を確保します(笑)。でも、ロメロ監督が権利を解放してくれたおかげで、ゾンビはただのクリーチャーじゃなくて、ジャンルになりました。そして彼はゾンビの起源は未知のままにしてくれたんです。それによって、後に映画を作る人が想像力で自分の設定を作れるようにしてくれました」と、巨匠の影響について語った。

 次に豪華なキャスティングについて質問した宇野。監督は「『新感染』の主人公ぐらいの年齢この役を消化できるのはコン・ユしかいないと『トガニ 幼き瞳の告発』を見た時から思っていたから、最初からソグ役には彼しかいなかったんです。コン・ユにオファーをかけて、20分後に彼からOKが来ましたね。他に、サンファ役のマ・ドンソクやソンギョン役のチョン・ユミも作品選びが厳しい人だと聞いていたんですが、シナリオを送って少ししてからOKをもらえたから嬉しかったです」とキャストも虜にしたシナリオについて語った。

 『新感染』の魅力について話がもりあがったところで、観客からの質問タイム。女性観客から「駅を使った映画ですが、駅は人が多いのにどうやって撮影したんですか?」との質問に対し監督は、「映画で実際に名前が出ている駅では人が多いのと、高圧電流の通っている電線に機材が当たる可能性があるから撮影できなかったんです。わざわざ閑静な駅に行ってCGで補正しました」と笑顔で語った。ここで宇野が「残念ながらお時間が迫っているようなので、今のが最後の質問でした!」というと、観客からは「え~(笑)」という残念そうな声が! たっぷり30分トークをした後も観客たちがまだまだ話を聞き足りないと感じるぐらい、観客が『新感染』に夢中になったことが伺えた。

 最後に監督は「子供の頃からアニメ監督になるのことが夢でした。日本のアニメや映画からたくさん影響を受けてきて、そんな日本で僕の映画を観てもらえるのは感慨深い。日本の観客がこの映画をどう観るのかは気になりますが、楽しんで観てもらえたら嬉しいです」と語たり、『新感染 ファイナル・エクスプレス』の監督来日記念イベントは興奮冷めやらぬまま、終了した。

 ノンストップ・サバイバル・スペクタクル・アクションというジャンルにもかかわらず、ドラマの充実ぶりで試写では号泣者も多数続出する話題の本作。親子、夫婦や若き恋人たちが絶体絶命の極限状況のもとで手を取り合い、愛する者を捨て身の覚悟で守り抜いていく姿に誰もが心打たれる。早くも2017年一番面白い映画という呼び声が高い、興奮と感動の大傑作。乗り遅れるな!



(オフィシャル素材提供)



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