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『五日物語－３つの王国と３人の女』
オフィシャル・インタビュー
2016-12-01 更新
ステイシー・マーティン
© 2015 ARCHIMEDE S.R.L. – LE PACTE SAS
『ゴモラ』『リアリティー』で、カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを２度受賞した鬼才監督マッテオ・ガロ－ネが、グリム兄弟にも多大な影響を与えた「ペンタメローネ［五日物語］」の物語の数々から選ばれた３つのストーリーを１つのテーマのもと結びつけ、独創的な美的感覚で映像化した『五日物語－３つの王国と３人の女』。本作で、美しい声を王様に見初められた老婆の若返った姿を演じたステイシー・マーティンのインタビューが到着した。
おとぎ話の世界で不思議な力で若さを美貌を取り戻した姿を演じるには、説得力のある美しさが必要とされるが、本作の中のステイシー・マーティンは、まさに眠れる森の絶世の美女といった一糸まとわぬ姿で登場して、ヴァンサン・カッセル演じる好色なストロングクリフの国王を一目で虜にしてしまう。
デビュー作となったラース・フォン・トリアー監督の衝撃作『インフォマニアック』で演じた色情狂の主人公ジョーの少女時代や、公開中の『シークレット・オブ・モンスター』で、主人公の少年の父親と不倫しながら、少年の人格形成にまで大きな影響を与える家庭教師等、アート系映画を中心に、男を狂わせる儚げな美貌とモデル出身らしい大胆な脱ぎっぷりが大注目の女優といえる。
演じた役についてお話しください。
隔離された秘密の世界に暮らす、一心同体だった年老いた姉妹がバラバラになるお話よ。姉のドラは妹のイマよりもずっと決断力があって、その関係性がとても面白いの。２人で１つだけど、お互いまったく違う性格なのよ。
若返ったドラとして、私が登場するシーンではずっと一緒に生きてきた２人が離れ離れになったことで、ある種の緊張感があるの。ドラは、あいまいな記憶を忘れたがっていて、自分の望みははっきり分かっている。イマはすべてを覚えているのに、ドラは覚えていないから、２人の関係がおかしい状態なの。ドラは常に今の自分以上のものになりたがっている。
この物語のどんなところに惹かれましたか？
私は年を重ねていくことは美しいことだと思っているから、まったく違う考え方をしなければならないのは難しかった。しわになった皮膚を取り除いたり……本当にすごく奇妙な物語よね。現代的な一面があると思うわ。そこに惹かれたの。
私たちは、常に何かを探し求め、お金に執着するけど、お金が人を幸せにしてくれるわけではないし、目の前にあるものや自分がどれだけ幸せかに気づいていない。私たちは、単純な１つの関係で、幸せを感じ、満たされることができるの。いろいろな人に意見を聞いたけど、この物語に対してそれぞれ違う印象を持っていて、すごく興味深いわ。これは、誰もがいろいろの解釈ができる普遍的な物語よ。
両親の仕事の関係で、７歳から13歳にかけて日本で暮らしたこともあるステイシー・マーティンは、現在もミュウミュウ等トップ・ブランドのモデルもこなしながらジャン＝リュック・ゴダールが恋に落ちて結婚するアンヌ・ヴィアゼムスキーを演じる『Redoutable』、キルスティン・ダンストが監督を務めるコメディ『The Bell Jar』等次回作が次々と公開予定となっている。
（オフィシャル素材提供）