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2015-12-03 更新
エドワード・ズウィック監督
エドワード・ズウィック監督
ハーバード大学在学中から舞台の脚本と監督を手掛け、アメリカン・フィルム・インスティテュート(AFI)で映画制作を学ぶ。
1986年、『きのうの夜は…』で長編映画監督デビュー。続く『グローリー』(89)でデンゼル・ワシントンがアカデミー賞®助演男優賞を受賞、自身はゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』(94)でも同賞にノミネートされる。
その他の主な監督作は『ラストサムライ』(03)、『ブラッド・ダイヤモンド』(06)など。最新作はトム・クルーズ主演の『JackReacher2』(16)。プロデューサーとしても活躍、『恋におちたシェイクスピア』(98)ではアカデミー賞®作品賞を受賞する。
伝説の天才チェスプレイヤー、ボビー・フィッシャーが挑む<世紀のチェスマッチ>の真相にせまる映画『完全なるチェックメイト』。『ラスト サムライ』や『ブラッド・ダイヤモンド』で知られる名匠エドワード・ズウィック監督のインタビューが到着した。
非常に大きくて重要な歴史的瞬間を背景にした、とても個人的な物語を作ることだった。
公の物語と個人的な物語の両方を語るつもりだった。メディアを通して語られた、ある大きなイベント。そのイベントを管理する、あるグループ。そして、秘密にされたボビー・フィッシャーの非常に私的な体験。それらの要素をバランスよく絡み合わせることが重要だった。
彼は天才、神童だった。チェス競技で尊敬を集め、大いなる誇りと野心があった。だが、彼には子供時代に根差したある種の脆弱性があって、悪いことにそれはとても繊細でもろかった。それら2つのことが突出してせめぎ合い、彼を動かしていたのだと思う。
楽しかったよ。旧式フィルムを使って、昔のカメラで撮影した。当時のニュース映像を真似るのも面白かった。インタビューのいくつかは実際の言葉を使い、ディック・カヴェット本人に来てもらって、ボビーとのインタビューや映像をまとめる手助けをしてもらった。時代物は面白い。タイムカプセルに入るような特別の楽しみがあるんだ。
そうだね。あれは、第二次戦略兵器制限交渉(SALT II)直前の時代だ。僕は60年代初期に育ったが、キューバ危機が起こり、僕たちは机の下にかがんで防御した。アメリカがソビエト連邦を差し迫った脅威と見なした時代だった。そんな時、我々はこのブルックリン出身の若い米国青年をソ連に対抗すべく送り込んだ。我々の心に響く素晴らしいドラマだよ。
天賦の才能があるほかに、仕事に対してとても真剣だ。完璧にリサーチし、準備万端で、集中し、個々のシーンややってみたいことについて話し合うことができる。
確かに。チェスはどのスポーツにも劣らないほどサスペンスに満ちている。素晴らしい選手がいる。精神の強さが問題だと偉大な選手は口を揃えて言う。彼らは才能を手足ではなく、知力で示す。2つの知性の闘いだ。
その通り。「チェスは相手を支配することだ」とボビー・フィッシャーは言った。意志の勝利なんだ。
彼はすでに落ち目だったし、それは避けられないことだと思う。診断の前だが、彼は確かに妄想性障害を患っていたと思う。
■ボビー・フィッシャー(1943年3月9日 - 2008年1月17日)
アメリカ、シカゴ生まれ。チェスの世界チャンピオンになるも、あえてタイトルを放棄したり、事実上の国家反逆罪で国を負われ、長年にわたり世界を放浪するなど、その謎めいた行動で数奇な人生を送った人物としても有名。2000年代初頭には日本の蒲田でも生活していた。晩年はスパスキーとの世界戦をおこなったレイキャビクで余生を送る。2008年、奇しくもチェス盤の目の数と同じ64歳で死去。
(オフィシャル素材提供)
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