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舞台挨拶・イベント

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『草原の実験』初日舞台挨拶

2015-10-02 更新

エレーナ・アン
矢田部吉彦(東京国際映画祭プログラミング・ディレクター)、武 正晴監督

草原の実験sogennojikken

配給:ミッドシップ
シアター・イメージフォーラムにて上映中、以下全国順次公開
© Igor Tolstunov’s Film Production Company

 第27回東京国際映画祭で最優秀芸術貢献賞とWOWOW賞の2冠に輝き、劇場公開が待ち望まれていた『草原の実験』が9月26日(土)遂に初日を迎え、この日のために緊急来日した主演女優エレーナ・アンの舞台挨拶が行われた。

モスクワ生まれの17歳であるアン(撮影時は15歳)は、本作の主人公である少女を探していたアレクサンドル・コット監督の目に留まり、一切演技経験がないにも関わらず主役に抜擢された美少女で、昨年の映画祭でもその美しさが話題となった。全回大勢の映画ファンが詰めかけ、大盛況のなか舞台挨拶は行われ、2回目の舞台挨拶には東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの矢田部吉彦氏、3回目の舞台挨拶には映画監督の武 正晴(『百円の恋』)も駆けつけ、本作と女優としてのアンに対する思いを語った。


sogennojikken 昨年の東京国際映画祭のコンペティション部門に本作を招待した矢田部氏が、映画祭で本作が非常に高く評価され、誰もが衝撃を受けたと伝えると、アンは、「東京国際映画祭に出させていただいたことで、今回日本公開のチャンスを作っていただいた」と感謝の気持ちを述べた。そして、「映画に出演すること自体が初めての経験でしたので、まず映画に出演するということ自体が難しかったです。カメラの前ではいつも緊張していました」と撮影当時の状況を振り返った。また、観客の思いを代表して矢田部氏が「女優としての仕事をぜひ続けて欲しい」と伝えると、場内からは大きな拍手が沸き上がり、アンは照れながらも笑みを浮かべていた。

sogennojikken 武監督は、東京国際映画祭で何も知らない状態で、主演女優の写真だけを頼りにたまたま観た映画が『草原の実験』で驚愕し感銘を受けたと本作との運命的な出会いを振り返った。さらに、「本当に油断ならない映画で、この映画のことをいろいろな人に話していたら、それがきっかけで今日はこのような機会に恵まれた」と、アンに会うことができた感激を口にした。「エレーナさんはどんな声をしているのかずっと気になっていたので、今日は声が聞けてよかったです。スクリーンの上で彼女は非常に揺るぎないものがあり、セリフがないという難しいことをやっています。セリフがない中で1時間半、見せるわけですから、そのような女優がそこに居るということだけで価値があると思います。僕の場合も『百円の恋』は安藤サクラとの出会いが一番だったんですが、『草原の実験』もアレクサンドル・コット監督は、エレーナさんを見つけたことが最大の仕事だったのではないかと思います。彼女がいなくては出来なかった映画だったのではないでしょうか。」とアンとアンをキャスティングしたコット監督を称賛。

 一方アンは、「父親が私の写真を送って、オーディションを受けることになったのが映画に出演したきっかけです。自分は恥ずかしがりやだったので、監督も製作陣も私を映画に出すということは、大きなリスクだったのではないかと思います」と冷静に振り返る。さらに武監督は、「エレーナさんは、今後はいろんな監督からオファーがくるんじゃないですかね。目が彼女しか持っていない目ですし、どこから撮っても絵になりますよね」とアンを絶賛した。

sogennojikken そして、アンが最後に観客に向けて、「この映画を観ていつも感じることは、私たちの生活は不変なものでいつまでも変わらないと思いがちなんですが、いつ終わることになるか分からないものでもあると思います。少し立ち止まって、身近な人たちと愛し合う、そんなことも大事だと考えさせてくれる作品になっていると思います」と話すと、その17歳らしからぬ素晴らしいメッセージに関心しきっていた。


(オフィシャル素材提供)



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