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2014-12-20 更新
オリヴィエ・ナカシュ監督&オマール・シー
オリヴィエ・ナカシュ監督
1973年、フランス、オー=ド=セーヌ生まれ。
1995年に短編映画『Le jour et la nuit』の監督・脚本をエリック・トレダノ監督と共同で手掛けて以来、チームを組んでいる。短編『Les Petits souliers』(99)で、クレルモンフェラン国際短編映画祭に招待され、パリ映画祭観客賞を始めとする様々な賞を国内外で受賞し、一躍注目される。その後、短編『Ces Jours heureux』(02)で、オマール・シーと初めてタッグを組む。2005年、初の長編映画『Je préfère qu'on reste amis』の監督・脚本を担当。続く『Nos jours heureux』(06)では、サルラ映画祭観客賞など多数の賞を受賞し、2009年には『Tellement proches』の監督・脚本を手掛ける。
2011年、オマール・シーを主演に抜擢した『最強のふたり』が大絶賛を浴び、フランスの歴代興収第3位の大ヒットを記録、ヨーロッパ各国、アメリカ、日本でも驚異的なヒットを成し遂げる。さらに世界中の賞レースを席巻、セザール賞全9部門、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞、ヨーロッパ映画賞、放送映画批評家協会賞にノミネートされ、東京国際映画祭では東京サクラグランプリに輝く。ハリウッドでのリメイクが進行中で、コリン・ファース、ケヴィン・ハートが出演する予定。
オマール・シー
1978年、フランス、イヴリーヌ生まれ。コメディアンとして活躍する一方、『アドベンチャー・レース』(02)、『ル・ブレ』(02)、ジャン=ピエール・ジュネ監督の『ミックマック』(09)などに出演する。
エリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督作品では、短編『Ces jours heureux』(02)、『Nos jours heureux』(06)、『Tellement proches』(09)に続く出演となった『最強のふたり』(11)の大ヒットで一躍世界中にその名を知られ、セザール賞主演男優賞、東京国際映画祭最優秀男優賞に輝き、ヨーロッパ映画賞にノミネートされる。
『アンタッチャブルズ』(12)、ミシェル・ゴンドリー監督の『ムード・インディゴ うたかたの日々』(13)への出演を経て、2014年にブライアン・シンガー監督の『X-MEN:フューチャー&パスト』のビショップ役でハリウッド・デビューを果たす。続いて、ジェームズ・フランコ、ケイト・ハドソン共演の『Good Peaople』(14)に出演する。次回作は、大ヒットシリーズ『ジュラシック・パーク』の最新作『Jurassic World』(15)。
3年前の東京国際映画祭『最強のふたり』でサクラグランプリと最優秀男優賞を受賞した監督と俳優が再タッグし、フランスで大ヒットしている『サンバ』。待望の日本公開を前にして、オリヴィエ・ナカシュ監督と主演のオマール・シーのインタビューが届いた。
オリヴィエ・ナカシュ監督: 全てが変わった。とても奇跡的なことだよ。こんなヒットに恵まれるのは人生に一度のことだと思っている。とてつもなく大きな意味があることだった。私たちはこの世界的な現象となった『最強のふたり』のポジティブな部分を、『サンバ』でより進化させようとしたんだ。もちろんエリック(・トレダノ監督)やオマールと共にね。私たちは『最強のふたり』で自由を勝ち取った。そして私たちにとってその“自由”は『サンバ』を作るためのものだったんだ。『サンバ』は『最強のふたり』によって得た自由のおかげで出来た作品なんだよ。
オマール・シー: 本当に沢山のことが変わったね。俳優という職業に就くものにとって、そういうヒットがあることは全てを変えるんだ。今来ている日本でも、僕に会いにきて、サインや写真を求めてくれる人がいることに驚いたよ。そして、フランスだけではなく、イギリスやアメリカでも映画に出ることが出来るようになった。本当に、僕の今の仕事に様々な機会を与えてくれている。オリヴィエが言ったように、『最強のふたり』で多くの自由を勝ち取ることができたんだ。今は選択することができる。俳優にとってそれは本当に意味のあることなんだ。自由になれて、本当にしたいことを選択することができ、選択肢に悩む時間もある。僕たちが『サンバ』をつくったのは、まさにそのおかげなんだ。本当にしたいことを選択出来る自由を手に入れたから『サンバ』が作れたんだよ。僕たちはチャンスに恵まれて幸せだ。だからこそ僕たちは常に真摯な姿勢を保ち続けるよう努めているんだ。
オリヴィエ・ナカシュ監督: 彼は全てを持っている。パワフルで凄く良い俳優だよ。僕たちは脚本を書いている時、オマールが僕たちの書いたセリフを声に出すと、そのセリフがより良いものに変化するという確信があった。なので、僕たちは、可能な限りより良い脚本を書くよう努力したし、それがセットの中ではもっといいものになると分かっていたんだ。オマールは監督である僕とオリヴィエそのものなんだ、俳優だけどね。肌の色も一緒だしね(笑)。すごく似ているんだよ。
オマール・シー: 双子みたいにね(笑)。
オマール・シー: 本当に良い時間を過ごしたね。人生のある地点において、事前に「とてもいい時間になるな」と確信がある経験って誰にでもあると思うんだけど、僕は彼らとともに過ごす時間は幸せなものになるといつも確信している。仕事においても、人生においても、幸せをくれる人はいるものだけど、彼等は僕にとってそういう人なんだ。彼等は本当にとても優秀な脚本家だ。俳優にとって良い脚本と出会い、素晴らしいセリフを与えられることは本当に幸せなことなんだよ。そして撮影現場では彼等はとても優秀な監督なんだ。俳優がどうすれば演技が出来るか分かっている。彼等は自信と愛と自由を与えてくれる。そんな監督と作品が作れてとても幸せだし、そのことに感謝しているよ。
オリヴィエ・ナカシュ監督: コブシで解決するね(笑)。いや、実を言うと対立したことがないんだ。僕たちは一緒に脚本を書いているので、脚本に取り組んでいる際は話し合いをする。たとえばアイデアやキャラクターについてなんかね。ただそれは決して争いではなく、話し合いなんだ。話し合うことによって、より良いアイデアが浮かぶんだ。その後、セットでは一緒に手と手を取り合い、常に前進していなければいけない。時間は刻々と過ぎてしまうからね。常に作品を良くするために前に進まなければならない。争っている時間はないんだ。とてもいい雰囲気で仕事をしているよ。コメディーを作っているんだから。“楽しいこと”は僕たちの原動力なんだ。楽しいことは僕たちにエネルギーを与えてくれる。いつもより良くするために楽しいことを探しているんだ。探して探して、探し続けている。そして、オマールは新しい発見することが得意なんだよ。まるで魔法みたいにね。だから、僕たちは対立しないんだ。
オマール・シー: サンバはセネガル出身の青年で、10年フランスで暮らしている。彼は生きるために仕事を探しているんだ。ある日、彼は国外退去命令を受けて、それがきっかけとなり協会で働くアリスに出会うことになる。そしてタハール・ラヒム演じるウィルソンにも出会う。それは彼の“旅”なんだ。彼は様々な人と出会う。そして彼の人生は彼自身想像もしないような方向に変わっていくんだ。
それはパリに住む誰かの人生の一部で、パリの一部なんだ。こういう人生をおくっている人がいるということは、あまり知られていないけどね。だから、この映画はそういう人がいるんだということを知ってもらう良いきっかけになると思っているよ。
オリヴィエ・ナカシュ監督: 今は純粋に『サンバ』の公開を楽しむようにしている。フランスで公開されたばかりで、日本でも12月に公開になるよね。そうして他の国でも公開された後で、新しい脚本に取り掛かるつもりだ。あと10作くらいオマールと一緒に作りたいね(笑)。
実際に僕たちの作品でオマールと一緒になるかはまだ分からないが、彼は僕たちにとってこの先もずっと近い存在であり続けるよ。
オマール・シー: 彼らの作品だったらドアマン役だってやるよ(笑)。
オリヴィエ・ナカシュ監督: じゃあシャルロット・ゲンズブールはドア役かな(笑)。
(オフィシャル素材提供)
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