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2014-08-15 更新
市川海老蔵、柴咲コウ、中西美帆、三池崇史監督
配給:東映
8月23日(土) 全国ロードショー
© 2014「喰女-クイメ-」製作委員会
日本三大怪談のひとつ「四谷怪談」をモチーフに、鬼才・三池祟史監督がメガホンをとって現代に甦らせた。虚構と現実の世界が交錯しながらもつれ合う男女の愛と狂気を浮き彫りにする。
歌舞伎俳優の市川海老蔵が、主演映画『喰女-クイメ-』完成報告会見を共演の柴咲コウ、中西美帆、三池崇史監督とともに都内で行った。
海老蔵は企画から参加しており、劇中では、舞台「真四谷怪談」の主役・伊右衛門役に抜てきされ、恋人がいながら共演者に手を出したことをきっかけに恐怖のどん底に陥る俳優・長谷川浩介を演じている。歌舞伎で伊右衛門を演じて以来、映画化を熱望していた海老蔵は、「『四谷怪談』というのは、七代目の市川團十郎が得意とした演目で、先祖の、精神を受け継いでみたいというところから始まりました」と企画に参加することになったきっかけを語った。
柴咲は浩介の恋人で、お岩役を演じるスター女優・後藤美雪役を演じている。柴咲は「小さい頃から知っているお岩さんを演じることができて、幸せでした」と充実の表情。初共演の海老蔵の印象については「初めてお会いした時は、真面目な方だって。でも、撮影が始まると、控え室にノックをせずに入ってくるので困りました」と語り、周りに笑いを誘った。
本作で初のラブシーンに挑戦した中西は、海老蔵の印象について「ラブシーンで妙にソワソワしてらっしゃって、その姿を見てホッとして撮影に臨めたんですけど。さっき、(海老蔵さんに)それはフリだったと聞いて、優しい方だなと思いました」と撮影を振り返った。
男社会の歌舞伎界に身を置く海老蔵は「普段は女形と芝居をつくっていますが、相手役は男性より女性の方が嬉しいのは当たり前です。映画やテレビでは照れながら、恥じらいながらやっています」と笑顔で語った。
「霊の存在を信じるか?」という質問があり、三池監督は「存在すると思いますよ。何があってもおかしくない」と発言。「撮影中に、柴咲さんの『撮影が長い。いつまで撮ってるの?』という怨念こもった生霊を見たような気がする」と語って会場に笑いを誘うと、柴咲は、「撮影中、深夜にトイレに行って“お岩さんメイク”の自分の顔を鏡で見て、ドキっとしました」とエピソードを明かした。
三池監督は、フェミニズムを描いた『AUDITION オーディション』(2000年)が英誌「トータル・フィルム」が選ぶ「最も恐ろしい90年代ホラー映画25」の第1位に輝いたばかり。三池監督は、『喰女-クイメ-』では女優の情念、思いの怖さを描いた。「見どころは役者です。人間の情念のようなものが表現できたらいいなと思いながらつくりました。夏には『喰女-クイメ-』がピッタリなので、ぜひご夫婦、家族、恋人同士で観て欲しい。観終わった後に目を見つめ合って愛を確かめるのにふさわしいと思います」とメッセージした。
(取材・文・写真:Sachiko Fukuzumi)
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