2007-05-21 更新
高良健吾
高良健吾
1987年11月12日、熊本県生まれ。
05年1月から放映されたドラマ「ごくせん」でデビューし、続いて「ウォーターボーイズ2005夏」にも出演。
映画は本作がデビュー作になり、今後の公開作品に『地下鉄(メトロ)に乗って』(06年秋公開予定/篠原哲雄監督)、『犬神家の一族』(07年公開予定/市川崑監督)、主演を務める『M』(07年公開予定/廣木隆一監督)、『逃亡くそたわけ』(07年公開予定/本橋圭太監督)がある。
1990年の京都を舞台に、多感な少女が体験するひと夏の出来事をみずみずしくつづった、中村真夕監督の劇場デビュー作『ハリヨの夏』。於保佐代子演じる主人公の同級生で、淡い恋の相手役として登場した新鋭・高良健吾が、初めての映画出演体験について語ってくれた。
高良健吾: そうです。オーディションでは台本の流れをアドリブで展開していく、ということをやりました。女の子と出会って、ケンカして別れるというシーンだったんですけど、僕はケンカした後、仲直りしちゃったんですよ(笑)。なんかもう、「ごめんね」としか言えなくて……。そしたら相手も「いいよ」って。うまくいっちゃいました(笑)。本当は、劇中にもあるように、ケンカして別れなければならなかったんですけど。
高良健吾: 主人公の瑞穂の周りでいろいろなことが起きているな、と思いました。
高良健吾: 単純に、シャイでいいヤツな、と。
高良健吾: 友達だったら、すごくいいヤツかもしれませんね。
高良健吾: 自分の性格がよく分からないんですけど、恥ずかしがり屋なところは似ているのかなって思いました。自分の中にはいろいろな自分がいるので、どれが本当の僕なのか、正直分からないんですよね。
高良健吾: 結構、何でも疑ってかかっちゃうことはありますね。あまり人を信用していないところがあって、それはマイナスに働くことが多い気がします。
高良健吾: 悪いところだけですよ、ホントに(笑)。
高良健吾: 「高良くん自身をやってくれていいよ」と言われました。
高良健吾: 翔の過ごしている時間が今の僕と重なって、リアルタイムで分かる気がしました。特に最後のシーンですが、台本では、瑞穂から「赤ちゃん、抱く?」と聞かれたとき、翔は「いや、いいよ」と答えているんですけど、監督には「僕だったら、そうは言えない気がする」って言いました。はっきり言葉に出して断れないと思ったので。結局、何も言わないでいる今の形にしてもらいました。
高良健吾: 翔はきっと、瑞穂のことを忘れらないと思いますが、他の人と結婚して生きていくと思いますね。瑞穂も子どもと2人で生きていくんじゃないかな。
高良健吾: 思わないでしょうね。また出会ったら、普通に話せるとは思いますけど。
高良健吾: う~ん、友達か、難しい……。じゃあ、もう会えなくなることにしましょう! 瑞穂の方が引っ越すんです(笑)! ……とにかく、二人はお互い忘れられないけど、恋愛の対象にはならないと思いますね。
高良健吾: 僕もこの前まで高校生でしたけど、僕たちの年代って、好きかどうかはまだよく分からないですよ。単なる自己満足かもしれないし、恋に恋してるだけかもしれないし、人を好きな自分が好きなのかもしれないし。
高良健吾: いや、お互いすごく好きだったりしますし、それも恋愛といったら恋愛なんですけど……、難しく言い過ぎたな、オレ(笑)。少なくとも、僕がそうでしたから。恋愛に恋愛してたというか、人を好きでいることが楽しかったから、本当はどうなのかよく分からなくても、“好きなんだろうな”と思ったりした気がします。何となく雰囲気で盛り上がっちゃった、みたいな。ただ、翔と瑞穂は純粋に恋愛してたと思いたいですね。
高良健吾: ほっとけないでしょうね。幼なじみでもあるし。でも、心の中では結構しんどいかもしれない。
高良健吾: 危うい感じはしないですね。純粋だからこそ、ああなっちゃうんじゃないかな。すごく寂しくて、その孤独感を埋めたいんだろうなと思いました。自分に正直に生きている気がします。
高良健吾: “目が大きくていいな”と思いました。
高良健吾: どうなんでしょう(笑)。
高良健吾: ある程度距離を置いてましたね。「学校、楽しい?」とか「昨日は寝られた?」とか、そういう話はしてましたけど。別に仲が悪いというわけじゃなく、於保ちゃんも僕も、お互いに演じることに一生懸命でしたし、役柄的にも気軽に付き合ってるって雰囲気ではなかったじゃないですか。だから、ちょうど良かったんだと思いますよ。於保ちゃんの方もそういう距離を保っていたという気がしました。。
高良健吾: すごくいい所でしたよ。僕は全部併せて1週間くらいいました。京都弁は難しかったですね。
高良健吾: 5ヵ月前です。
高良健吾: 地元ではよく「東京の人は冷たいよ」と言われましたが、決してそんなことはないですね。
高良健吾: 今もなじんでいるとは言えませんけど、熊本が家で、東京には仕事に来たという感じです。
高良健吾: たぶん(笑)。「~ばい」とか使います。
高良健吾: 本格的にやったのは、「ウォーターボーイズ2005夏」のときが初めてでした。その前はあまり泳げなかったんですけど、今は平泳ぎだったら、いくらでも泳げますよ。
高良健吾: スポーツ大好き少年でした(笑)。バスケ、サッカー、テニスとか。高校のときは部活でサッカーをやってました。今もサッカーが一番好きですけど、こちらでは出来ないんで、バッティング・センターとかに行っています。
高良健吾: たまに“ヤバいな”と思ったら鍛えますね。ジムとかには行かないで、自分で腕立てや腹筋をやっています。
高良健吾: いや、違います。京都のどこかの川で、景色がきれいでした。
高良健吾: 熊本でありましたよ。水さえあれば、どこでも入っていました。入った後、体がかゆくなることはありましたけど、僕は平気ですね。
高良健吾: すごく優しい方でした。だから、“映画の現場って、こんなにみんなが優しくて、気持ち良いものなんだ”って思っちゃいました。その後、他の数本の映画に参加して、決してそうじゃないんだって分かりましたけど(笑)。どの撮影も大変でした。今回も大変じゃなかったという意味ではないですよ。楽な現場なんてないですから。雰囲気も、現場ごとに違います。
高良健吾: 僕も大好きですね。現場ではすごく怖いですけど、撮影が終わった後は一緒にご飯を食べに行ったりしました。いい方です。
高良健吾: 家で映画とか見るのが好きですね。うちで遊ぶほうが好きなんです。でも、バッティング・センターに行くのもいいな(笑)。町に出ていくのは嫌です。人ごみが嫌いなんです。彼女とは、周囲に人がいる所でご飯を食べるのは好きじゃないですね。
高良健吾: 『ゆれる』です。あとは、最近じゃないですけど、『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』が大好きです。もしもヘドウィグみたいな役が来たら、やってみたいですね(笑)。自信ないですけど、挑戦してみたいです。
高良健吾: オダギリジョーさん、岸部一徳さん、大森南朋さんです。
高良健吾: はい。やっぱり柄本 明さんはすごかったです。きちんと立ち上がれるし、座れるんですよね。立つとか座るといった自然な動作って、実はすごく難しいんですよ。普通に立つという、ごく当たり前の動作が、僕はまだ出来ていないんです。肩とかに力が入っちゃうので。とにかく、いろいろな意味で、この映画がデビュー作でよかったと思いますね。
高良健吾: 単純に、シャイでいいヤツな、と。2回観ましたが、客観的には見られませんでしたね。自分しか目に入らなかったです。それはあまり良いことではないと思うんですけど、どうしようもありません。常にどんな作品でも、“もうちょっとこうしていたら良かったのにな”と反省が先に立ってしまいます。でも、やっているときは必死ですから、それに気づけないんです。ただ、この映画は大好きですよ。映像もすごくいいですね。映画って、その人の後ろにあるものも大事だと思いますから。今回は自然光をうまく生かしたライティングで、長回しが多かったんですよね。
高良健吾: 僕は長回しのほうが好きな気がします。何度も同じことをしないで済みますし、感情を持続させられますから。「今度は別の角度から」とか言われて、同じことを繰り返すほうがやりにくいです。
高良健吾: まだ、20歳にはなりたくないですね(笑)。
高良健吾: いや、そうじゃないです。僕、いい大人ばっかり見てきていますから。ただ、僕は結構過去を振り返る人間なんで、10代は楽しかったな、って。過去がデカく美しく見えるんですよね。例えば、“前はあんなに楽しかったのに……”とか(笑)。
高良健吾: 高良健吾、18歳です。『ハリヨの夏』をぜひ、映画館でご覧になってください。とてもすてきな作品です。
自分でも言っているように、とってもシャイだった高良くん。それでも、とつとつとした語り口ながら、一生懸命言葉を探して答えてくれた。今は磨けば光る原石といった感じの彼、視線が合ったらドキリとするほどの眼力の強さはただ者じゃない。これからも、大作映画から主演映画まで続々公開作が控えている。有望若手俳優として、今度はどんどん露出していくこと間違いなしで、今後の活躍が楽しみだ。
(取材・文・写真:Maori Matsuura)
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