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テレビドラマ

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Bunkamura30周年記念「罪と罰」
2019年1月、上演決定!

2018-06-09 更新

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 2019年1月、Bunkamuraシアターコクーンにてシアターコクーン・オンレパートリー2019 DISCOVER WORLD THEATRE vol.5「罪と罰」の上演が決定した。

 2015年、シアターコクーンプロデュース公演「地獄のオルフェウス」で日本での演出家デビューを華々しく飾り、成功を収めた気鋭の英国人演出家、フィリップ・ブリーン。その後2017年12月にはテネシー・ウィリアムズの最高傑作「欲望という名の電車」(DISCOVER WORLD THEATRE vol.3)に挑み、大竹しのぶをはじめとするキャスト陣の熱演を導き出し、さらなる評価を高めた。そして3度目の登場となる今回は、ロシア文学の傑作長編小説「罪と罰」を取り上げる。後世に多大なる影響を与えたドストエフスキーの名作を現代の日本の観客たちにどう観せていくのか注目したい。

 戯曲は自身が2016年にLAMDA(ロンドン・アカデミー・オブ・ミュージックアンドドラマティック・アート)に書き下ろしたものをベースに、日本公演のために再構築していく。哲学的な思索、社会に対する反動的な見地と政治思想、宗教感を織り交ぜながら、そして当時のロシアでの民衆の生活状況を描きつつ、殺人者の倒錯した精神に入り込んでの心理描写など読み応え満載の原作から、どのような舞台作品が生まれるか期待したい。

tsumitobatsutsumitobatsu 2019年の幕開けを飾る、この超話題作には豪華キャストが集結する。「正義のためなら人を殺す権利がある」と考え、殺人を犯す青年ラスコーリニコフ役には、ブリーンの日本デビュー作「地獄のオルフェウス」に出演した三浦春馬。本作は、前作で意気投合し、もう一度一緒に作品創りがしたいと言っていた、二人の念願の企画となる。また、家族のために娼婦となり、ラスコーリニコフと心を通わすソーニャ役には3年ぶり舞台3作品目となる大島優子。さらに、ソーニャの義理の母カテリーナ・イワーノヴナ・マルメラードワ役に麻実れい、ラスコーリニコフを疑い心理面から追い詰める捜査官ポルフィーリー・ペトローヴィチ役に勝村政信の出演が決定した。


ラスコーリニコフ役:三浦春馬のコメント

フィリップ・ブリーンさんとは2015年「地獄のオルフェウス」以来のタッグとなります。お互いにもう一度一緒に仕事をしたいと思っていたと聞きましたが、念願が叶った今のお気持ちをお聞かせください。

 またフィリップ・ブリーンさんの元で作品に一緒に向き合えることができてとてもうれしいです。以前ご一緒させていただいた時に、作品が訴えかけたいことや、キャラクターの感情の起伏を密に考え、感じる悦びを教えてくださいました。早く稽古場で一緒に作品をつくっていきたいです。


三浦さんのためにフィリップ・ブリーンさんが選んだ作品は「罪と罰」。現在の作品に対する印象をお聞かせください。

 主人公が理詰めで罪を惨烈なほど正当化していく姿が痛々しく……そして逞しく美しくもあると感じています。


大島優子さんとは初共演となりますが、どのような印象をお持ちでしょうか?

 大島さんが出演されている作品を観て、繊細かつパワフルな演技をされる方だと思いました。舞台上でどんなやり取りが出来るか、今からとても楽しみです。


ソーニャ役:大島優子のコメント

舞台は今回で3回目となりますが、出演が決まった率直なお気持ちと意気込みをお聞かせください。

 芝居をすることからしばらく離れていましたが、この作品に、そして、ソーニャへの情熱を傾ける時間に、一意専心したいと思います。


「罪と罰」という作品に対する現在の印象をお聞かせください。

 自分の物差しでは測ることができない、それぞれの「正義」に関して考えさせられるお話だと思いました。作品の題材になっている時代は貧富の差が激しいのですが、人間が抱いている「正義」はいつの時代も変わらず思索され続けているのだと思いました。


三浦春馬さんとは初共演となりますが、どのような印象をお持ちでしょうか?

 主人公のラスコーリニコフを三浦さんが演じられるのが自然とイメージできました。三浦さんから正義感という、「それ」を感じるからかもしれません。一緒に、舞台の空間を創らせてもらえることがうれしいですし、とても楽しみにしています。


演出・上演台本:フィリップ・ブリーンのコメント

本作にかける想いをお聞かせください。

 シアターコクーンにて、私が新しく翻案したドストエフスキーの「罪と罰」を初演できることをうれしく思っています。東京で作品を創るたびに、この特別な国際的なコラボレーションの可能性を広げてきました。
 「罪と罰」は、世界文学の最高峰と言われる作品の1つであり、ラスコーリニコフは最も象徴的な登場人物の1人です。そして、このような作品で、三浦春馬さんともう一度コラボレーションし、この旅路を一緒に歩んでいけることをうれしく思っています。


三浦春馬さんとは「地獄のオルフェウス」以来のタッグとなりますが、三浦さんの俳優としての魅力は、どんな点でしょうか?

 「地獄のオルフェウス」で春馬さんと初めてご一緒した時、素晴らしい俳優としての可能性が分かりました。そして実際、彼は素晴らしい俳優になり、今回彼が、その類い稀なる感情の幅を持ってこの象徴的な役を演じることをとてもうれしく思っています。脚本家としても、この役を演じてもらいたいと思う俳優は、世界中どこを探しても彼の他には考えられません。
 この戯曲は、7年間まるで心臓の鼓動のように私の中に生き続け、私が大事にしてきた戯曲です。今回この作品を日本の最も素晴らしい若き俳優の1人に託すことが本当にうれしく、とても楽しみに思っています。


シアターコクーン・オンレパートリー2019 DISCOVER WORLD THEATRE vol.5 Bunkamura30周年記念「罪と罰」


 【公演概要】

◆原作: フョードル・ドストエフスキー
◆上演台本・演出: フィリップ・ブリーン
◆出演: 三浦春馬、大島優子、勝村政信、麻実れいほか

◆企画・製作: Bunkamura
◆東京公演主催: Bunkamura

◆公演日程

 <東京公演>2019年1月 Bunkamuraシアターコクーン
 <大阪公演>2019年2月 森ノ宮ピロティホール

 <「罪と罰」とは?>

 舞台は、帝政ロシアの首都、夏のサンクトペテルブルグ。
 学費滞納のため大学から除籍された頭脳明晰な貧乏青年ラスコーリニコフ(三浦春馬)は、自分は一般人とは異なる「選ばれた非凡人」としての意識で、「一つの微細な罪悪は百の善行に償われる」という独自の理論を持っていた。そして、ついに強欲で狡猾な金貸し老婆を殺害し、奪った金で世の中のための善行をしようと企てる。しかし、殺害の現場に偶然にも居合わせた老婆の妹までをも殺してしまう。
 この日からラスコーリニコフは罪の意識、幻覚、自白の衝動に苦しむことになる。彼を心配する親友、上京してきた母と妹、そしてその婚約者。酔っ払いの退職官吏とその後妻カテリーナ(麻実れい)とその家族など、サイドストーリーで当時のロシアの生活を描きながら、物語は興味深く展開していく。そして老婆殺し事件では、ラスコーリニコフを疑う国家捜査官ポルフィーリー(勝村政信)との息詰まる論戦、さらには真犯人だと名乗る男の登場もあり、犯罪者の心理を描いた倒叙ミステリーの要素を持つのも作品の大きな魅力である。
 馬に踏まれて死んでしまう退職官吏の娘・娼婦ソーニャ(大島優子)の家族のためへの自己犠牲の生き方に心をうたれて、最後には自首するラスコーリニコフ。
 正当化された殺人、貧困に喘ぐ民衆、有神論と無神論の対決など普遍的かつ哲学的なテーマを扱いながら、最後には人間回復への強烈な願望を訴えたヒューマニズム大作である。


 ◆上演台本・演出:フィリップ・ブリーン プロフィール

 英国リバプール出身。ケンブリッジのトリニティ・カレッジにて社会政治学を学びながら、数多くの学生演劇を演出。2001年には、エジンバラ・フリンジ・フェスティバルにて、The Perrier Comedy Award にノミネート。その後はローレンス・オリヴィエ賞最優秀監督賞受賞の巨匠テリー・ハンズに師事。
 ブリーンの演出家としてのプロデビューは、グラスゴー・シチズンズシアターにてブレヒトの「アルトロ・ウィの抑え得た興隆」。その後、ロイヤル・オペラ、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)、チチェスター・フェスティバル・シアターにてアシスタントディレクターを務め、スティーブン・ピムロット、マーティン・ダンカン、ナンシー・メックラー、そしてグレゴリー・ドーランといった演出家の下で確かな実績を積み、彼らの信頼を勝ち得てきた。
 独立してからの30本以上に及ぶ自身の演出作品は、Fringe Firsts, Critics Association Awards for Theatre in Scotland, Time Out New York "Best of" Awards, Off Broadway Stonys, Stage Awards, The Holden Street Theatre Award など様々な演劇賞を受賞もしくはノミネート。新作から、古典戯曲、ミュージカル、ジャズキャバレー、コメディまで幅広い分野の作品を演出。
 また、アシスタントディレクター時代も含め、ウエストエンド、オフ・ブロードウェイ、東京、シドニー、メルボルン、ドバイ、LAなど世界各地での上演を経験。古巣RSCでの演出家デビューは、2012年(~13年)の「ウィンザーの陽気な女房たち」で、劇評家たちをうならせ、大好評を博した。そして、2014年ロンドン・トライシクル劇場で演出したサム・シェパード作「TRUE WEST~本物の西部」が各紙劇評で高く評価され、一躍その名を広める。(2013年グラスゴー・Citizens Theatre で上演した作品のリバイバル)。
 また、2014年12月RSC「The Shoemaker's Holiday」も好評を博し、2015年5月「地獄のオルフェウス」(出演:大竹しのぶ、三浦春馬、水川あさみ、三田和代 他)にて、日本で念願の演出家デビューを果たし、見事に成功を収めた。2017年は、RSCの新しいプロダクションで、リチャード・ビーン新作「THE HYPOCRITE(偽善者)」を演出。同年12月「欲望という名の電車」(出演:大竹しのぶ、北村一輝、鈴木 杏、藤岡正明 他)でもキャストの実力をいかんなく発揮した。
 2018年1月には「ヘッダ・ガブラー」をLAMDAにて演出。また、「Shakespeare in Love(恋に落ちたシェイクスピア)」(Bath Theatre Royal、Sonia Friedman、Eleanor Lloyd、そしてDisneyが製作)が10月に開幕予定。そして、2019年には、 ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーにて、Jon Vanbrughの「The Provoked Wife」を演出する。



(オフィシャル素材提供)




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